まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話のアイキャッチ

まんが大河ブギウギ豊臣兄弟編

久秀が大和にこだわるのはお宝のため?まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編 第20話』

土曜日の再放送に合わせて、大河ドラマ『豊臣兄弟』をマンガで振り返る――。

今回の注目は信貴山城で自爆した松永久秀でしょう。

驚きましたね。おそらく多くの戦国ファンが『まさか、やらんよな……』と思っていたであろう自爆死。

そもそも松永久秀は、なぜあんだけ大和にこだわったの?……ということで、さっそく本編のマンガへ進みましょう!

 


まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話1

◆ほんと、ここの座敷牢設定は不思議でした。

もしトイレにも行かせないのが通常であれば、周囲に凄まじい臭いを放つはずで。

要は、厳しい処置ってことなんでしょうけど、それを表現するために小便を漏らさせるとは……。

 


真作

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話2

◆いったい織田信長はどんなルートで本物の平蜘蛛を入手したのでしょう。

今井宗及か、津田宗及か。そもそも、それはホンモノなのか。

あまりに唐突で謎多き展開であり、どこかでタネ明かしされるかもしれませんね。

 

こだわり

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話3

◆松永久秀は動物好きだったんかーい!

いや、ほんと、久秀の大和への執着は凄まじいものがありますね。

筒井順慶を重用する織田信長に対し、二度目の謀反を決行。

「望みがあるなら応えてやる」

史実でも信長からそう諭されるながら、結局、応じることはなく天正五年(1577年)10月、信貴山城と共に落ちていきました。

言ってみれば、最後まで大和の支配を主張しながら死んでいったわけで。

三好長慶のもとで三好政権を支え、大和へ進出してきた久秀にとって、そこは本国、アイデンティティとも呼べる土地だったのかもしれません。

武士の根幹である所領(土地)への執着ですね。

一方、織田信長は、状況に応じて本拠地をころころ変えてしまう、当時としては超稀有なタイプだけに、久秀の本心が理解できなかったのかもしれません。

久秀は高槻の土豪階層の出身とされておりますので、大和へのこだわりは尚さら理解されにくかったでしょう。

 


贋作

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話4

◆見分けがつかないのでしたら、偽物でも十二分に価値はありそうですよね。

 

千秋万歳

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話5

◆近年の再評価により、ボンバーマンからの脱却が進んでいた松永久秀さん。

大河ドラマで爆死させたらどうなっちゃうの?

「そんなこたぁカンケーない!」とばかりにぶっこんできましたね。

やはり松永久秀の最期のセリフ「本物か、偽物か、そんなことはどうでもいい」というのは、平蜘蛛に対してだけでなく「史実か、創作か、そんなことは……」ということも意味していたのかもしれません。

 

報告

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話6

◆後に秀吉が黄金の茶室を作るとき、贋作の平蜘蛛に金箔を塗るってのはどうでしょう?

 

偽蜘蛛

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話7

豊臣秀長の死後、自宅の中には大量の金銀が積み上げられていました。

そうした金銭は「奈良借(ならかし)」と呼ばれる高利貸しシステムで貯蓄され、豊臣政権の支えになったとも指摘されます。

奈良借は功罪両面で語られますが、まぁ、いずれにせよ高利貸しですからイメージは最悪ですよね。

なので本作では、奈良借をばっさりカット! この地図のお宝を本当に発見して、秀長の家に置いておく設定にするのでは?とも思えてきます。

 

少年

まんが『大河ブギウギ 豊臣兄弟編』第20話8

◆織田信長が手にしている平蜘蛛は本物なのか?

その問いに対する答えが「楽市で手に入れた……」だったら怖すぎますね。

なんにせよ美術品の価値とは色々と微妙なものだと思います。

松永久秀から織田信長へ献上された「九十九茄子」など、ぶっ壊れてツギハギにされても、今現在、値段もつけられないほどの価値ではないでしょうか。

たぶん、その辺のリサイクルショップに置かれていたら、30円ぐらいでようやく誰かが「爪楊枝入れ」として買ってくれるかもしれません。

まぁ、その程度にしか見えない私の審美眼が稚拙なだけで……こればかりは生まれと育ちに影響されますよね。

秀吉が金箔趣味へ走るのも理解できないでもありません。

ということで、松永久秀にも裏切られる信長ですが、生涯でこうした事態は何度あったのか?その詳細は別記事「結局、信長って本能寺の変までに何回裏切られたん?」をご覧ください。

『豊臣兄弟』総合ガイド|秀吉と秀長の生涯・家臣団・政権運営等の解説

ショート動画で楽しめる!

アニィたかはし『大河ブギウギ豊臣兄弟編Youtube』はこちらから👇️

 


参考文献

本郷和人氏『豊臣の兄弟』(2025年10月 河出書房新社)
黒田基樹『羽柴秀長とその家臣たち ―秀吉兄弟の天下一統を支えた18人―』(2025年6月 KADOKAWA)
河内将芳 編『図説 豊臣秀長 ―秀吉政権を支えた天下の柱石―』(2025年3月 戎光祥出版)

文:五十嵐利休

【参考】
豊臣兄弟/公式サイト

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アニィたかはし

漫画家。現在は武将ジャパンにて、まんが『大河ブギウギ べらぼう編』シリーズを連載中。 2014年より歴史漫画家として活動を開始し、2015年には連載作品をまとめた商業コミック『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社)を全国発売。 以降、独自のポップ表現と歴史知識を融合させた「ブギウギシリーズ」を継続し、戦国・江戸・幕末など幅広い時代を題材とした作品を制作している。 2024年からは大河ドラマの各回を題材にした“ドラマ考証型マンガ”へと表現領域を拡大し、作品の幅をさらに広げている。 ◆主な著書 『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社、2015年、ISBN:978-4865370324) ◆国立国会図書館データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001200494

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