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まんが戦国ブギウギ16話 撤退戦は本当にヤバいのか? 秀吉&光秀の金ヶ崎

ピンチはチャンスなり――。

合戦の連続した戦国時代では、日本中、至るところでピンチは起きておりましたが、若き豊臣秀吉や明智光秀にとって、この言葉がズバリと当てはまったのが
【金ヶ崎の退き口】
でしょう。

浅井家と朝倉家に挟撃されて命からがら逃げ出した信長。
その信長を確実に逃がすため、殿しんがりを請け負った秀吉たち。

無事に信長を京都(岐阜)へ帰還させ、さらに自分たちも国許へ帰れればミッションコンプリートで出世の架け橋へ。

一体いかなる撤退戦だったのか?

 

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秀吉の覚悟

◆戦国時代の合戦で、個人の働きを証明するのは、相手の首をどれだけ獲ったか、あるいは一番槍か。ときには殿を請け負うこともキッカケになりました。

金ヶ崎の戦い(金ヶ崎の退き口)
信長が絶体絶命の窮地に陥った「金ヶ崎の退き口」無事に帰還できたのはなぜ?

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裏切りって言うな!

◆完全にフラグなあだ名を付けられてしまった明智光秀さん。かつて【明智城の戦い】で美濃を追い出された後、朝倉家に仕えていたという説が本当であれば、お世話になっていた人たちに狙われるのですから、この撤退戦はメンタル的にも非常に辛かったでしょう。

越前でお世話になっていた頃、朝倉義景に請われて【鉄砲術】を披露したこともあるという光秀。
その詳細は以下の記事をご参照ください。

明智光秀
史実の明智光秀は本当にドラマのような生涯を駆け抜けたのか?謎多きその一生

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金ヶ崎城

◆撤退戦は本当に難しいのか? ふとそんな疑問を抱いてしまうこともあります。実際に、この金ヶ崎の退き口では生きて帰ってきているのですから。それに、既に勝ち戦となっている将兵たちは、下手に殿部隊に襲いかかって、死物狂いで反撃されて負傷なんて負いたくないのでは……と思ったのですが、長島一向一揆のときには、撤退中の織田軍が幾度かやられています。

鬼柴田として恐れられる武将ですが、撤退戦の最後尾を受け持つのは、誰でも難しいもの。
ケガを負わされ、代わりに殿を受け持った氏家卜全(西美濃三人衆の一人)が討ち死にしてしまいます。

こちらもまた詳細は以下の記事をご参照ください。

織田信長の肖像画
長島一向一揆|三度に渡って信長と激突 なぜ宗徒2万人は殲滅されたのか

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褒美?

◆挟撃された織田軍の殿を務め、無事に京都へ戻ってきた秀吉を待っていたのは、織田信長からの手厚い恩賞『小豆袋』でした。
というのは、漫画上のボケで、実際はお金をもらい、後に城将へ任命されたことだと考えられます。

秀吉はこの後、浅井家との合戦拠点となる横山城の城将に任命されます。そして長浜城主になるのですから、一連の働きで恩賞をもらったと考えるべきでしょう。

書籍版『戦国ブギウギ』です!


 

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アニィたかはし

2014年から歴史系の漫画家として活動。
2015年にはコミック版『戦国ブギウギ』を全国の書店へ向けて発売。
武将ジャパンでは、従来の歴史マンガには無かった独特のポップ感で『ブギウギシリーズ』を展開している。
現在は『大河ブギウギ』シリーズを連載中。
◆主な著書
『織田信長の戦国ブギウギ』鉄人社・2015年・ISBN-13 : ‎978-4865370324

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