まんが戦国ブギウギ

蟹江城合戦で一益が再浮上!しかし家康に囲まれて~まんが戦国ブギウギ89話

2020/07/23

【本能寺の変】で織田信長が明智光秀に討たれた頃、関東攻略の指揮官として重責を担っていたのが滝川一益。

戦働きの褒美として信長の茶器を所望し、現代にも「茶器には一国の価値がある」と伝わった逸話は有名だが、本能寺の変以降は、とかく冴えを失っていた。

北条との合戦に押されて清須会議にも出席できず、【賤ヶ岳の戦い】では柴田 勝家について豊臣秀吉に完敗し、領土を召し上げられて引退に追い込まれてしまう。

隠居した一益に、もはや歴史の表舞台が用意されることはないか。

そんなタイミングで起きた【小牧・長久手の戦い】。

果たして、一益の尻を叩く秀吉の思惑とは?

そして一益をめぐる【蟹江城合戦】が始まった――。

 

出兵依頼

◆そもそも滝川一益さんは近江国甲賀の出身説と伊勢出身という話があります。

そこから忍者との繋がりが密接だったとか、水軍に顔が利くなど、キャラクター豊かな織田家にあってもかなり尖った存在となりました。

滝川一益
滝川一益は織田家でどんな存在だった? 本能寺後は秀吉の怒りを買って失脚

続きを見る

小牧・長久手の戦いは、その名を再度、世に知らしめるチャンスだったのでしょう。

このころ秀吉と家康(with信雄)の直接対決は、両軍共に陣をカッチコチに固め、それぞれの大将たちは城に入って動けずにおりました。

『小牧長久手合戦図屏風』
小牧・長久手の戦いで勝ったのは秀吉か家康か?決着をつけたのは織田信雄だった

続きを見る

そこでカンフル剤として投下されたのが一益だったのですね。

もともと伊勢エリアに強く、自身が治めていたこともある蟹江城を落とすことにしたのです!

 


蟹江城合戦

◆蟹江城に襲いかかった滝川一益。

九鬼水軍で知られる九鬼嘉隆などの協力も得たのに対し、徳川サイドもすぐに動きました。

蟹江城奪還のため軍を出したのです。

狙いは城を落とし、織田信雄との連携を保つためですが、しかし、この信雄さんというのが……。

 

不協和音

◆織田信長の次男にして、一般的には愚将として知られる織田信雄さん。

織田信長
織田信長の生涯|生誕から本能寺まで戦い続けた49年の史実を振り返る

続きを見る

織田信雄
信長の次男・織田信雄は本当に愚将だったのか?信長の血を後世に残したその生涯

続きを見る

三谷幸喜監督の映画『清須会議』でも妻夫木聡さんが見事にバカっぷりを演じておりましたが、蟹江城合戦のときばかりは急いで軍を動かしたもようです。

ただ、その後が問題なのですが、それはまた後ほど……。

 


出撃……?

◆結局、滝川一益は程なくして蟹江城から脱出。

徳川家康と豊臣秀吉の大軍がぶつかる!という事態には発展しませんでした。

もしも二人が本気で戦っていたら、どちらかが大敗して滅びたか、あるいは両軍が疲弊して別の勢力が名乗りをあげたか……。

あまり話題にならない「戦国のIF」が蟹江城合戦にはありました。


あわせて読みたい関連記事

滝川一益
滝川一益は織田家でどんな存在だった? 本能寺後は秀吉の怒りを買って失脚

続きを見る

『小牧長久手合戦図屏風』
小牧・長久手の戦いで勝ったのは秀吉か家康か?決着をつけたのは織田信雄だった

続きを見る

豊臣秀吉の肖像画
豊臣秀吉62年の生涯をスッキリ解説・年表付き!派手な伝説はドコまで史実?

続きを見る

徳川家康の肖像画
徳川家康の生涯|信長と秀吉の下で歩んだ艱難辛苦の75年を史実で振り返る

続きを見る

織田信長
織田信長の生涯|生誕から本能寺まで戦い続けた49年の史実を振り返る

続きを見る

織田信雄
信長の次男・織田信雄は本当に愚将だったのか?信長の血を後世に残したその生涯

続きを見る

織田信長(左)と明智光秀の肖像画
なぜ光秀は信長を裏切ったのか「本能寺の変」諸説検証で浮かぶ有力説

続きを見る

明智光秀の肖像画
史実の明智光秀はドラマのような生涯を駆け抜けたのか?本能寺までの足跡を辿る

続きを見る

柴田勝家(左)と豊臣秀吉の肖像画
賤ヶ岳の戦いでなぜ秀吉は勝てた?柴田勝家の敗因と前田利家撤退の謎

続きを見る

柴田勝家の肖像画
柴田勝家はなぜ秀吉に敗れたのか「鬼柴田」と恐れられた織田家宿老の生涯

続きを見る

本連載の過去作品→戦国ブギウギ
もう一つのマンガ連載→日本史ブギウギ

著者:アニィたかはし
文:五十嵐利休

書籍版『戦国ブギウギ』です!

TOPページへ


 



リンクフリー 本サイトはリンク報告不要で大歓迎です。
記事やイラストの無断転載は固くお断りいたします。
引用・転載をご希望の際は お問い合わせ よりご一報ください。
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

アニィたかはし

漫画家。現在は武将ジャパンにて、まんが『大河ブギウギ べらぼう編』シリーズを連載中。 2014年より歴史漫画家として活動を開始し、2015年には連載作品をまとめた商業コミック『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社)を全国発売。 以降、独自のポップ表現と歴史知識を融合させた「ブギウギシリーズ」を継続し、戦国・江戸・幕末など幅広い時代を題材とした作品を制作している。 2024年からは大河ドラマの各回を題材にした“ドラマ考証型マンガ”へと表現領域を拡大し、作品の幅をさらに広げている。 ◆主な著書 『織田信長の戦国ブギウギ』(鉄人社、2015年、ISBN:978-4865370324) ◆国立国会図書館データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/001200494

-まんが戦国ブギウギ

右クリックのご使用はできません