こんばんは、武者震之助です。
夏の暑さも厳しいこのごろ、こちらも熱い展開を期待したいところですね。
気賀に城を作るのか。誰が城主になるのか。
できるのならば井伊直虎を城主にできないか、と瀬戸方久が提案します。
気賀の中村与太夫らも、直虎を気賀の主として迎えたい、助けて欲しいと依頼してくるのでした。
方久は前のめりですが、直虎は一晩考えたいと言います。勝手に気賀の主になったら、今川がブチギレるでしょうし、そこはね。
予想に反し小野政次は賛成か
直虎が踏みとどまったことを、今やすっかり碁盤を向き合うことがおなじみとなった小野政次が珍しく褒めます。
『流石にこんなこと出来るかわからない』と迷っている様子の直虎。
しかし直虎の予想に反して政次は、水運ルートも獲得できるメリットもあるし、これは悪くはない話ですよ、あとは殿の心次第ですよ、と前向きな態度を取ります。
直虎は気賀の商人たちのことを思うならば、この話を受けたいと決意を固めます。
方久の策で、まず気賀商人から大沢側に詫びを入れることに。
方久は駿府の関口氏経を調略すると提案。
あの堅物で井伊に冷たい目付を、どうやって説得するのか見物です。
大沢のもとに向かう中村与太夫たち。彼らの交渉はうまくいったようです。
では方久はどうでしょう。

香を嗅がせながら氏経を籠絡しようと……
関口邸で方久は、まず贈り物として南蛮の香を渡します。
これを直接嗅いで悶絶する関口。
方久は、いったん布に香を吹き付けて渡します。
「なんと雅な……くせになりそうじゃのぅ……」
くんくんと夢中で嗅ぐ関口。
方久が気賀の件を切りだすと、関口は目がトロンとしています。香料に薬でも含まれているような反応です。
「気賀のもたらす莫大な利益が大沢様に取られていいんですか? 井伊家のお預かりならば関口様にも恩返しできるのにな~、なんて。利益の一部を御礼として渡してもいいんですけどね~」
方久がそう言うと関口はあっさりと転んでしまいます。
うまくいったな、と碁盤を挟んで語り合う直虎と政次。互いに嬉しそうです。
武田義信が自害 合戦は避けられぬか
一方で龍雲丸は、大沢を妥協する気賀の者に反発し出て行くと部下に宣言します。
そこへ与太夫がやって来て、気賀を支配するのは井伊になる、考え直さないかと説得します。
さて龍雲丸はどうするのか。
駿府の今川氏真は、方久と与太夫に面会します。
贈り物として香炉を受け取った氏真は笑顔を見せます。
するとそこへ、火急の知らせが届くのでした。
憤怒の表情を浮かべ、激怒する氏真。
「どいつもこいつも馬鹿にしおって!!!」
知らせの内容は、義信自害とのことでした。
義信は氏真の妹を娶っており、武田・今川同盟の要。彼が自害したということは、武田と今川の同盟は決裂したということです。
世間も戦が近いだろうと噂します。
つまりは戦に強い大沢を外し、井伊に気賀を任せる線はなくなったということ。
謝罪する方久に「武田襲来は天災のようなもの」と言う直虎。とんでもない天災です。
そんな場所に城を建てるなんて!
与太夫は龍雲丸の元を尋ね、井伊の気賀統治が難しくなったと報告します。
「それで城の普請はいつから? うちが請け負うのが一番いいに決まってますがね」
龍雲丸はそう言い、城の建設に着手します。
大沢側の許可も得て、首尾良くいきそうです。
気賀で城の普請を眺める直虎。
龍雲党が気賀にいることを知り、「何故出て行かなかった!」とツンデレ気味につっかかります。
直虎を城の普請場へと案内する龍雲丸。
『平清盛』で作った船を今週も出して、建設現場に向かいます。つまりは水上ということでしょうか。
龍雲丸に聞いてみればなんと「潮がひくと中洲になる場所へ作る」というのです。これならば馬が使えないというわけです。
モン・サン・ミッシェルみたいですねえ。
「雲が見えたから仕官はしない」その真意は?
直虎は以前、何故雲が見えたからと仕官しなかったのか(第22回)と尋ね、それに答える龍雲丸の回想シーンになります。
子供時代の龍雲丸は、両親と住んでいた城の落城後、盗賊に拾われて「売り飛ばされるか、盗賊家業を手伝うか」迫られます。
盗みを手伝ううちに格差社会を味わった龍雲丸。
盗賊団が捕まってしまい、一人だけ生き延びた龍雲丸。
自分の人生とはこんな巡り合わせなのか、と嘆く龍雲丸は、龍の形をした雲を日がな一日眺めていました。
そうしても誰にも何も言われない。俺は自由だ、縛られずに生きる。そう決意を固めたのでした。
龍雲丸は続けます。
雲になろうと決めた。しかし今では仲間に縛られ、町に縛られざまあねえ。自虐的に語ります。
これに対し、心の奥底では奪われたものを取り返したかったのではないか、仲間や根付ける土地を探していたのでは、と相手の心を見透かしたように言う直虎。
「俺の考えつかないことを言う」と龍雲丸はどこか嬉しそうです。
大沢自ら城を手放すように仕向ければよいではないか
龍雲丸は、大沢は城を多くもっていて改装することになっている、とも話します。
これを聞き、気賀に戻った直虎は発想の転換をします。
「大沢から手を引きたいと言わせればいいのでは!」
大胆かつなかなか悪い考え方ですねぇ。
直虎は井戸の前で政次に相談。氏真への提案は政次に任せ、直虎は気賀へ向かいます。
方久は「城が多くあって大変なら気賀は井伊に任せたらどうですか」と提案。
一方、駿府では氏真が現実逃避のため、踊り遊びほうけていました。政次は急ぎ方久を呼ぶように知らせを贈ります。
大沢と方久は、やけになった氏真に提案します。自暴自棄になった氏真はあっさりと許可。こうして気賀は井伊のものとなったのでした。
★
政次は、井戸の前で手を合わせます。
「おとわは気賀を取ったぞ」
文字通り女城主となった直虎。浜名湖に築かれた風変わりな城に、直虎が城主としてはいります。
政次は城を築いた龍雲丸に「もう出て行かぬのか?」と話しかけます。龍雲丸はここに根を張ると決めた、と返すのでした。
紆余曲折を経てようやく直虎は気賀の城を手に入れたのです。
MVP:今川氏真
イメージ通りの「馬鹿殿」になってしまった、とも言えるのですが、ここまで頑張ったのに駄目になってしまった悲哀があります。
「もうどうにでもなあれ」という心境です。
直虎曰く武田は天災のようなものとのこと。
馬鹿殿なんて言われていますが、彼もベストは尽くそうとした、と思います。
悲哀と愛嬌のある氏真像だと思います。
総評
龍雲丸とその配下・龍雲党が出てきてから長いこと経過しましたが、城主になるという決着を見ました。
今週はなんだか幻想的な感じもありましたが、「水の上の城」というイメージが影響しておりますかね。
本作は謀略を決して否定しないヒロイン像ではあるのですが、そのシビアさだけではなくロマンチックな部分もありまして。そこは直虎だけではなく、政次や龍雲丸もそうだと思います。
乱世の嫌な部分もさんざん見ているのに、この三者はどこか純粋で夢を見ているようなところがあるんだな、と思わされました。
あやしい香料まで出したにも関わらず、どこかロマンチックなのはこの三人の性格もあるかも。
序盤はおとわ・亀・鶴だった三人の関係が、ここに来て直虎・政次・龍雲丸というバランスで定着したのだとも思いました。
と、夢のある終わり方をする今週ですが、次回は人の形をした天災のような武田信玄が登場します。
シビアで夢が終わる次章に突入でしょうか。
こちらも期待したいですね!
あわせて読みたい関連記事
-

井伊直虎の生涯|今川家や武田家などの強国に翻弄された女城主の生き様
続きを見る
-

井伊直政の生涯|武田の赤備えを継いだ井伊家の跡取り 四天王までの過酷な道のり
続きを見る
-

徳川家康の生涯|信長と秀吉の下で歩んだ艱難辛苦の75年を史実で振り返る
続きを見る
-

本多忠勝の生涯|家康を天下人にした“戦国最強武将”注目エピソード5選とは?
続きを見る
-

榊原康政の生涯|秀吉に10万石の賞金首とされた“徳川四天王”の生き様とは?
続きを見る
-

酒井忠次の生涯|屈強な三河武士団をまとめ 家康を支えた徳川四天王の最重鎮
続きを見る
-

石川数正の生涯|なぜ秀吉の下へ出奔したのか 豊臣政権の崩壊後はどうなった?
続きを見る
絵:霜月けい
【TOP画像】
『おんな城主 直虎 完全版 第壱集 [Blu-ray]』(→amazon)
【参考】
NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』公式サイト(→link)















