2022年5月19日に発売される『太閤立志伝Ⅴ』デラックス版は、タイトルからして「秀吉を出世させるゲーム」と思われがち。
個人的にも、同シリーズを初めて購入したときは、そんな思いで取り掛かったものですが……実際は「自分が思いのまま太閤のように立身出世できる」というのが真髄!
あまりに高い自由度から『信長の野望』とはちょっと違う熱狂的ファンを生み出してきました。
その魅力は以下の記事に譲らせていただくとして
新作DX版が5/19に発売!『太閤立志伝Ⅴ』の何が一体スゴいのか?
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本稿では『太閤立志伝Ⅴ』デラックス版の「新イベント」を紹介させていただきます。
太閤は秀吉です
前述のとおり『太閤立志伝』とは必ずしも秀吉を出世させるのが目的ではありません。
主役は自分(あるいは他の武将でもOK)。
それゆえゲームタイトルに反して秀吉の印象が薄れがち……と思いきや、本作では専用イベントが追加され、天下人への道を辿ることができます。
まずはそこからいくつか見てみましょう!
・千成瓢箪
・瓢箪の夢
秀吉専用のイベント、あの特徴的な瓢箪の馬印とは?
成り上がり気分を高めるイベントに期待しましょう。
・大津城建築
明智光秀を打ち果たし、天下人へと歩んでいく秀吉。
光秀の坂本城を破却し、大津に城を築かせた秀吉の意図を読み解く新規イベントです。
その他にも
といように、秀吉の天下取りの過程が描かれてゆきます。
ただし、これは他の大名にとっては挫折でもある。
【名胡桃裁定】とは、武田家滅亡後も北条と対立してきた真田昌幸の動きが背景にあります。
小さな城の帰属をめぐり北条家の運命が暗転してしまう、緊迫の展開ですね。
降伏する長宗我部や島津。
弟を斬って小田原に参じる伊達政宗。
どれも歴史の名場面であり、こうした新規イベントによって戦国ロマンが追体験できると思うと、主役・秀吉でのプレイも楽しみになってきますね。
海を越えての交流
『太閤立志伝Ⅴ』デラックス版では、国際色豊かなイベントが実装されます。
海を越えたロマンあふれるイベントとは?
・弥助来日
今世界レベルで注目されているのがモザンビーク出身とされる弥助です。
『戦国無双5』
amazonプライムドラマ『MAGI』
Netflixアニメ『Yasuke』
上記の各作品に加えて、映画も製作中とされており、非常に興味深い。
海を越えてたどり着いた弥助。その肌を洗い、何か塗っているワケではないと確認する信長。その姿がイベントでどう再現されるのでしょう。
・明国の華
・運命の奇跡
日本の戦国時代、中国の王朝は明でした。
明では経済大発展の時代を迎えており、銀が出回り、銭が海をこえて飛び交い、さまざまな品々が取引されました。
物だけではなく、人との交流も深まります。
明国の女商人であるマリア・リーが新たに登場。その初対面イベントと、結婚イベントも実装され、国境を越えた愛のロマンがあります。
・北よりの荒波
地中海の海賊ハイレディンも登場!
『大航海時代』シリーズから、リルに続いて登場します。一体どんな展開が起こるのでしょうか。
奥羽の兄弟
新武将でも注目を集めるのが、伊達小次郎です。
最上義光のイベントも追加され、奥羽の強化があります。
・最上家継承
最上義光は父の義守に疎まれるものの、自力での家督継承をめざします。
弟・義時との対立があったとされる義光ですが、義時は後世創作された人物とされ、父との対立を乗り越える義光の姿が見られるようです。
・兄弟の情け
一方で、こちらは実在していたにもかかわらず、実装されていなかった弟の話。
伊達政宗と小次郎兄弟です。
小田原参陣前夜、政宗は小次郎を斬ったと伝えられています。同時に生存伝説も残されています。
この兄弟専用イベントは、どんな説を採用するのでしょうか。
雷神とそれを受け継ぐもの
立花誾千代と宗茂夫妻は、『無双』シリーズでもおなじみです。そんな立花家にまつわるイベントも追加されました。
・雷神の異名
立花道雪はなぜ雷神と呼ばれるようになったのか?
落雷にまつわる逸話が実装。剣豪プレイもできる本作ならではの、神秘的な展開がみられるのでしょうか。
・雷神の遺訓
道雪の娘である誾千代を妻とした立花宗茂。
剛勇鎮西一と称されたこの名将が、義父から受け継ぐ教えが見られるとか。
四国の姫若子は、英雄となる
四国の長宗我部元親もイベントが追加されます。
・姫若子の初陣
姫若子と呼ばれるほどおとなしかった――そんな長宗我部元親がいかにして初陣を飾ったのか。
そのニックネームと勇猛果敢さは、まさしく戦国一のギャップ萌えです。
・鳥無き島の蝙蝠
本能寺の変前夜、明智光秀は長宗我部との対立を避けるべく、動いていました。
その証として、信長の名の一字を授けるイベント。
信長と光秀の心境や関係の変化にも注目したいところ。
何でもなれるのがこのゲームの特徴
武士だけではなく、さまざまなプレイができてこそ『太閤立志伝』の世界。
そうしたイベントも追加されています。
奥義の伝授。
人斬りとして悪名が高まった果ての道。
義賊として人々を救う道。
大名以外の生き方が彩られ、完璧な傑作だ、もう付け足すことはないだろう――そう思っても、そうはならないからこそ、デラックス版が出ます。
タイトルにふさわしい秀吉天下取りへの道。
中央だけでない地方戦国史イベントの拡充。
そして明国や地中海からも訪れる新たなるキャラクターとイベント!
『信長の野望』のみならず、『大航海時代』まで取り込むような幅の広さに期待が高まります。
遊ぶだけではなく勉強もできる。そんな集大成となることを期待しています。
文:小檜山青