毎週土曜日13時50分に大河ドラマ『べらぼう』をマンガで振り返る――。
第37回放送の注目は思い上がる蔦屋重三郎と松平定信の突っ走りでしょう。
朋誠堂喜三二に学んだとかで黄表紙の執筆に取り掛かる蔦屋重三郎は、妻のおていさんや山東京伝(北尾政演)に対して、なんだか非常に横暴な対応。
一方、恋川春町を死なせてしまったことを深く悔いながら、だからこそ改革を実行せねばならない!と悲壮な覚悟で息巻いてしまう松平定信。
両者いずれも非常に危うく今後どうなってしまうのか……ということで、さっそく漫画で振り返ってみましょう!
草葉の陰
◆「恋川春町の意志を継いで、黄表紙でふんどし野郎(定信)を風刺せねばならない!」
恋川春町の真意を慮ろうとはせず、もはや止まらない蔦屋重三郎。
こんなとき須原屋市兵衛(里見浩太朗さん)あたりが諭してくれるといいんすけど……実は、この市兵衛も松平定信に罰せられてしまうという……。
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目ヂカラ
◆おていさん、さすが! よくぞ言ってくれました!
立て続けに成功を収めてきた蔦重だけに「オレが黄表紙を背負っているんだ!」「オレこそが黄表紙なんだ!」という自我の肥大化が見えますね。
黄表紙の未来
◆蔦重の、山東京伝(北尾政演)に対する態度はウザかったですよね~。
はなから「書くことが当たり前だ」「オレの言う通りに仕事しろ」という感じで……。
性急な改革
◆高橋英樹さん演じる紀州徳川家の治貞が、やんわりと諭しても、全く聞く耳もたない松平定信。
恋川春町を死なせてしまったことで、余計に倹約の使命感に燃えてしまいました。
しかも本人が大真面目に自ら率先しているため、他の者たちも否定しにくい――とにかく厄介過ぎるんじゃ!
大奥の倹約
◆松平定信を醍醐で暗殺!……と思ったけど、定信は「醍醐」などという贅沢品は口にしないでしょう。
大崎による家治暗殺と醍醐については以下にございます。
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ご意見無用
◆
偲ぶ
◆蔦屋重三郎の思い込みがどんどん激しくなっていく。
嗚呼、蔦重といえども感性の鈍化は避けられないのでしょうか。
身請け
◆山東京伝は、吉原の遊女を妻にしていて、寛政2年(1790年)、この菊園と結婚しています。
天明6年(1786年)ぐらいから彼女の名前が京伝の著作に載っていることから、ちょうど4~5年の馴染みだったと推測。
しかし彼女はすぐに病気で亡くなってしまい、再び吉原の女性(玉の井)と結ばれますが、ドラマではどこまで描かれるのか……ということで次週以降も乞うご期待!
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漫画:アニィたかはし
文:五十嵐利休
【参考】
べらぼう/公式サイト