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麒麟がくる第29回 感想あらすじ視聴率「摂津晴門の計略」

麒麟がくる第29回感想あらすじ~視聴率は10/26に発表です

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麒麟がくる感想あらすじレビュー

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足利義昭の拠点として着々と進む二条城の建設。

近隣の国々から人や物資を集めてきた織田信長は、京都のめぼしい寺社からも庭石や調度品を出させていたのでした。

そのうえで自ら陣頭に立ち工事を進めています。

 

二条城建築を急ぐ信長の危うさ

東山・慈照寺の庭石を持ち出したかと思ったら、馬場には桜が欲しいから名木を持って来いと命じている。

信長の人心蹂躙という悪癖が出てきましたね。誰かがそのものに思いいれがある、そういう【心情】を平気で踏んづけてしまう。

現代人だって、家族がコレクションを売り払ったことで深刻な対立が生じています。信長は、勝手にメルカリで誰かのコレクションを売っ払うタイプですね。

歴史においても、こういう集め方で怨恨が生じた例がいくつもあります。

ナポレオンはイタリア遠征で美術品を奪い、エジプトではロゼッタストーンを持ち去った。

大英博物館には、略奪したものが大量にある。

水滸伝』に出てくる北宋・徽宗は、芸術を愛しすぎるが故にいろいろ珍しいものを集めてしまい、政治を衰退させたと批判対象とされている。

日本だって、朝鮮出兵でさんざん仏像だの美術品を持ち帰り、遺恨として残っている。

庭石や襖絵で腹は膨れない。けれども、それを奪えば怨恨が募ってゆく。

信長は実に危ういことをやり始めたのです。

けれども、その危険性をどこまで認識できているのか。老公卿たちに丁寧に頭を下げる信長は、不敵な笑みを浮かべます。

この笑みひとつとっても、だんだんと信長はおそろしくなってきました。

自分なりにうまくできている。お行儀はちゃんとしている。すごく、ものすごく、自分はいいことをしている!

そんな自信がみなぎっていますが、周囲でその危うさに気づく者はいないのか?

 

案じる藤孝に対し光秀は「仕方がない」

光秀が調度品の目利きを任されていました。

彼が教養の持ち主だとわかります。そういう教養を横顔だけで見せてしまう、長谷川博己さんが絶品だということは毎週主張したい。

そこへ細川藤孝がやってきて苦い声音になります。

見覚えのある襖絵だと思っていたら、我が家の隣の寺にあるものなんだとか。

しかし光秀は「仕方がありますまい」と言い切る。四月までに城を作るとなれば、出来合いのものを使うしかないのだそうです。

それでも藤孝は案じています。

いささかやりすぎの感はある。

幕府の中には、信長が将軍の威光を借りて、金目のものを掠め取っているという噂が流れているとか。眞島英和さんは、こういう困惑の顔がお上手です。

光秀は親友である藤孝に、ますます突き放したようなことを言う。

言わせておけばいい。将軍の城を作ろうとしなかった者など、もってのほか!

と、光秀がまたキツいことを言い出しました。それって幕臣の藤孝や三淵藤英にも刺さる嫌味になりかねない。

まずは藤孝の言い分に理解を示してもよいところですが、光秀はやはりどこかカチコチで、ズレているところはあるのです。

少年向け【ズレているがゆえに純真でカチコチ生真面目】枠が『鬼滅の刃』主人公・炭治郎ならば、大人向けはこの光秀のような気がするんですね。

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腐敗しきった幕府と宗教勢力

光秀はそんなカチコチ真面目な個性を、怒りにして吐き出します。

寺社と手を組み、金儲けをしている幕臣がいる。調べれば調べるほど醜い! 寺と幕府の汚い結びつきの根本には、摂津晴門がいる。光秀の怒りは収まりません。

こんな宗教絡みの汚さを誰が断ち切るのか?

もう答えはわかっておりますね。織田信長です。

信長が宗教の腐敗と戦う、その特異性をこのドラマは追及するらしい。けれどもそれは爽快感と、残酷さ、両方を備えていると、先週の石仏で示されました。

石仏と信長について言えば、母・土田御前との逸話が持ち出されたからといって、無理に母子関係に収束させるのは違うと思います。

前回指摘しましたが、信長の一家でも父はむしろ熱田神宮信仰に篤かった。

桶狭間の時に、帰蝶が熱田神宮のことを持ち出すだけで、信長は露骨にしらけきって馬鹿にした態度でした。

それが解けたのは、帰蝶がその名を口にしたのが信仰由来ではないと理解したからです。

信長は、猜疑心が旺盛だ。

世間が信じているから。それが常識だから。暗黙の了解。そういうものを断固否定する。帰蝶との祝言の日ですら、池に潜む妖怪退治が気になってそちらを優先したほど。

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本当なのか? それは確かなのか? 俺は、俺の目で見るまで信じない!

見た上で、評価せずとなったらば破壊することも躊躇しない――そういう態度は一貫している。だからこそ、将軍相手だろうがたいしたことがないとわかれば、簡単に足蹴にできるのです。

 

データ重視の孫子→曹操→道三→

ちなみに、乱世の英雄でこういうタイプもいます。

三国志』の曹操です。

曹操は、日本が邪馬台国の時代以前の人物ながら、露骨なまでに迷信や予言を軽視していました。

劉備、孫権、息子の曹丕すら、予言を重んじた形跡があるのに、曹操は一切信じていない。そんなくだらんものを信じている暇があるなら、証拠を突き出せ! そう求め続けた人物です。

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どうやら人類には、有史以来、断固として証拠を求め続け、信心の類を踏み付けにするごく少数の例外が出現するらしい。

偉大なのか? 邪悪なのか? 歴史が必要とした結果なのか? そんな少数派の放つ輝きを、見ていきましょう。

なんで曹操持ち出すんだよ! と思われるかもしれませんが、もちろん理由はあります。

曹操は忙しい最中にせっせと注釈をつけるほどの『孫子』マニアでした。

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『孫子』もまさしく、予言だの神様だの信じている暇があるならデータ解析しろとつきつけるものです。

そういう『孫子』大好きな人が本作にもいた。

斎藤道三ですね。

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そんな斎藤道三が認めたのが、織田信長ですから。

孫子

曹操

斎藤道三

織田信長

糸はつながります。

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