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【亀姫】
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娘の嫁ぎ先を改易させた憎き相手
それは亀姫の娘の嫁ぎ先である大久保家を改易させた憎き相手だったからです。
そんな経緯があったのに、なぜ幕府もこのような危険な配置を進めたのか……。
しかも、です。
正純は宇都宮10万石から15万石への加増となったため、とにかく亀姫さんの心中はとても穏やかではいられません。
そこで引っ越しの際に
・障子、襖、畳を剥がし、庭木まで掘り起こし一切合切持って行こうとした
なんだかせこい復讐ですが、このときのルールで私物以外は持ってはなりませんでした。
実際、本多家から文句を言われて、返す羽目にもなっております。
情けくてチョット可愛いかも。
「将軍暗殺」という、しょーもないチクリを……
ともかく正純憎しの思いは募るばかり――。
そんな彼女にチャンスが到来したのは1622年のことでした。
家康の七回忌に日光東照宮を参拝した徳川秀忠が宇都宮城に1泊する予定があったのです。
なぜ徳川秀忠が二代目将軍に選ばれたのか 関ヶ原の遅刻は問題なし?
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亀姫にとって秀忠は異母弟にあたります。
とはいえ相手は将軍ですので、そうそう失礼は許されない。
しかし、そこで亀姫がとった行動は……。
・『正純が寝室につり天井を仕掛けて将軍暗殺を企んでますぜぃ』と事実無根のチクリ
いや、もうドコまで子供なのよ!
と呆れるばかりですが、その後、正純に移封命令がくだされたときにこれを拒んだため、なんと改易に……更には流罪でドン!
正純が失脚すると、彼女の孫・忠昌が見事、宇都宮城主に返り咲き、亀姫の念願は成就したのでありました。
亀姫のチカラがドコまで働いたかは不明であります。
兎にも角にも女の執念は怖いですね。
悪人度 ★★☆☆☆
影響力(権力)★★★☆☆
嫉妬度 ★★★★★
なお、母親・築山殿に関しての生涯は、以下の記事を併せてご覧いただければ幸いです。
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文/馬渕まり(忍者とメガネをこよなく愛する歴女医)
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【参考】
国史大辞典
奥平信昌/新城市(→link)
歴史読本編集部『物語 戦国を生きた女101人 (新人物文庫)』(→amazon)
亀姫_(徳川家康長女)/wikipedia
長勝院/wikipedia
奥平家昌/wikipedia
奥平信昌/wikipedia