ゲーム・オブ・スローンズ シーズン8【Amazonプライム・ビデオ→スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS

ゲームオブスローンズ

ゲームオブスローンズ シーズン8第4話 あらすじ相関スッキリ解説!

特に意味のない歌を、わざわざエンドロールで流したとも考えにくい。
これは重要な伏線でしょう。

ジェニーは、壁が崩れて落ちるまで、歌い続ける。
つまり、もう彼女は歌っていないのです……。

 

やり残したことがあるんでな

ハウンドが朝、一人ウィンターフェルから去ろうとすると、アリアがいるのでした。
気が合わないようで、あう二人。群衆が嫌いだと言うあうのでした。

アリアはあの宴会で、主役でもよかったはず。
それなのに、弓矢の特訓ですからね。飲みニケーションとかぶっ潰すぞタイプなのでしょう。

英雄なんて呼ばれたくねえし。そう言うアリアです。

ナイツキング殺しは楽しかっただろ、そうハウンドに言われるとそりゃそうだとは言います。
殺されるよりはマシだもんな、だってさ。

二人は、
「王都でやり残したことをやらねえとな」
と言い合うのでした。二人とも、ウィンターフェルに二度ともどらないと言いあいます。

さて、そのやり残したこととは?

ハウンドはマウンテン殺害でしょう。
人ではない何かになった、兄であり宿敵。これを始末しないとおさまらない。

アリアは?
まだ殺すリストが残っています。

◆生存かつ免罪

マウンテン(マイカー殺害):ブライエニー戦で死にかけたところを放置したし、気が済んだ

◆死亡、アリア以外による

メリサンドル(ジェンドリー誘拐):【死者との戦い】のあと自害

ベリック・ドンダリオン(ジェンドリー誘拐):【死者との戦い】で戦死

ミアのソロス(ジェンドリー誘拐):【死者との戦い】前哨戦で戦死

ジョフリー・バラシオン(エダード処刑命令その他諸々):ティレル家による暗殺

タイウィン・ラニスター(宿敵):ティリオンによる暗殺

◆アリアが暗殺

ウォルダー・フレイとその家族(家族の仇):パイにしたり、そのパイを食べさせたり

マーリン・トラント(師匠の仇):娼館で暗殺

ポリヴァー(友の仇):ニードルで刺殺

◆生存

サーセイ・ラニスター(家族の仇):生存

イリーン・ペイン(父の斬首):生存、ちなみにポドリックと親戚にあたる

まだ2名残っています。

そして先週、メリサンドルはアリアに、
「茶色の目(該当者多数)、緑の目、青い目(ナイツキングが該当)を殺す」
と言いました。

緑の目とは、本作ではラニスター家に該当者が多いのです。
ドラマだとわかりにくいのですが、ラニスター家は金髪と緑の目が特徴です。

ただ、これも結構一致しないと言いますか。
ジェイミーとティリオンは、髪型の変化もあってか、シーズンがくだるにつれて茶色の髪の毛に見えていますよね。

まぁ、実際に一致しなくても、設定上は金髪緑眼ってことです。
つまりアリアが殺す緑の目とは、ラニスターである可能性があります。

 

他に候補者がいたらどうするのか?

ドラゴンを手なずけるデナーリス。
そんな空を飛ぶ二頭を見るサンサ。彼女に、ティリオンが語りかけて来ます。

「閣下」

レディではなく、そう言ったこと。彼なりにサンサの変化を感じているのでしょう。

サンサは、断固としてデナーリスを嫌っている。そう悟っているティリオン。
そんなサンサに、ティリオンは和解を解きます。

私と和解しなくたって、ジョンを北部総督にすればいい。そうそっけない返事のサンサです。
ティリオンはジョンとデナーリスの共同統治を提案します。

「サンサ、俺を見ろ。ジョンが王となれば、北部の支配者はきみだ」

デナーリスに従えばいい。挑発しなくていい。逆らうことはない。
北部はきみのもの。
そう言い切るのです。

ティリオンは、サンサの北部支配への野望を感じているのでしょう。ブランではない、サンサにそれがあったのです。

しかし、サンサはそっけないものです。

「スターク家の男は、首都に連れて行きたくない。ろくな目にあわないから」

はい、ここでちょっとその具体例でも。

サンサの祖父・リカードと嫡子ブランドン:エイリス2世に逮捕される。リカードが【炎素】で生きたまま焼き殺される中、ブランドンは前進すると鎖で喉を締め付けられるように縛られる。父を救おうと前進して、ブランドンは縊死

父・エダード:斬首

サンサって、最近こういうセリフが増えてきましたね。
相手が、
「それを言われたら何も言えんわな」
となる系のセリフです。

ジョン相手には、相手が鈍すぎてまるで通じていないんですけど。ティリオンにはわかっているようでして。

「けどねえ、デナーリスは信頼を寄せる民が大勢いるんだ。あれ以上の王となり得る候補はいない」

しかし、サンサの顔は厳しい。

「ティリオン、もし他にいるとしたら? もっといい候補が」

そう彼女は言い切ります。
それって彼しかいませんよ。

 

親友との別れ

ジョンは、ドラゴンのレイガルではなく、馬で移動するといいます。
3頭いるドラゴンですが、結構象徴的な運命になっています。

ヴィセーリオン:デナーリスの兄ヴィセーリスが由来。ナイツキングが乗り、乗り手ともども死亡

レイガル:ジョンの父であり、デナーリスの兄であるレイガーが由来。ジョンが乗る

ドロゴン:デナーリスの亡夫・ドロゴが由来。デナーリスが乗る

ブライエニー相手に失恋してしまったトアマンドは、もう【自由の民】は住んでいた場所に戻ると言い出します。
冬の嵐のあと【黒の城】を抜けて戻る。そう言うのです。

それならばゴーストも連れて言ってくれ、そう頼むジョンです。
あのダイアウルフは、元は向こうにいるべきものだからって。

えー!
ゴーストそうなっちゃうの?
ずっと行方不明で、やっと出てきたらそうなの?
寂しすぎるでしょう。

実は、飼い主と連動していると思われるダイアウルフの運命でも。

グレイウィンド(灰色の風):ロブとほぼ同時に殺害。ロブの死体はこの頭を縫い付けられ、辱められた

レディ(淑女):サンサ。アリアがジョフリーと諍いを起こした際に、アリアのものの身代わりになって殺害される

ナイメリア(伝説の女戦士):アリアがジョフリーと諍いを起こした際に、アリアが逃す。のちにアリア再会するが一瞬だけ。狼の群で君臨している

サマー(夏):ブランを庇って死亡

シャギードッグ(ふさふさの犬):リコン捕縛時に殺害

ダイアウルフは、役割を終えて去っているのかもしれない。でもゴーストまで不在になるのは寂しいぞ。

トアマンドに、自分も同行したかった、そう語るジョン。

「お前には北部がついている。真の北部が」

そう励まし、去って行くトアマンドでした。
もうトアマンドとゴースト外伝をやろうよ。そんな意見も出ているようです。

サムとジリは、オールドタウンに向かうようです。
生まれた子が男ならば、ジョンという名前ににすると告げるジリ。ジョンは複雑そうな顔をしています。

「女だといいな」

うーん、ジョン……本名そうじゃないよオーラが出ていて危険じゃないか?

一番の親友だったとサムが告げる中、俺にもそうだとジョンは答えます。
抱き合い、別れる親友同士です。

ゴーストも、ジョンをじっと見守っているのでした。

 

ヴァリスにバラしたらいかんだろ

ターガリエンの旗をかかげ、海を進む艦隊。
その船上には、グレイワームとミッサンディの姿があります。

ここでティリオンは、ヴァリスに衝撃の情報を語ります。
ジョン・スノウこそエイゴン・ターガリエンだということです。

あ、サンサが早速ティリオンに話していたのか。
何人が知っているのかと、ヴァリスは言います。8人です。

1 ブラン・スターク(※嫡出かどうかは未確認)

2 サムウェル・ターリー(※嫡出と確認)

3 ジョン・スノウ

4 デナーリス・ターガリエン

5 サンサ・スターク

6 アリア・スターク

7 ティリオン・ラニスター

8 ヴァリス

「これではもう情報だ」
ヴァリスは断言します。
8人では、もう多すぎます。デナーリスが漏らした人間を追い詰め殺そうとしても、特定が難しくなりました。

そしてヴァリスは、スパイ網を持っています。
子供たちにその情報をばらまくように言えば、それで終わりです。

「これでもう北部は手に入らない。ジョン自身は無欲でも、魅力がある。野人と北部の人にも慕われています。女王を愛していようが、こうなっては危険です」

「結婚して統治すればいい」

ティリオンはそう反論します。
近親結婚が当然であったターガリエン出身のデナーリスはともかくとして、北部育ちのジョンには認められないはず。そうヴァリスは断言します。

「女王は、王位に嫌疑がかかるだけでも嫌なのです。今はもう精神状態が最悪でしょう」

「ま、それはそもかくとりあえず都を征服せんとな。サーセイに全員殺されたら、ある意味解決だ」

そう皮肉を言うしかないティリオン。
これほどの知略の持ち主でも、そう話をそらすしかない。彼自身が、難題だと認めている証拠ではないでしょうか。

 

落龍の海

デナーリスが二頭のドラゴンで飛んでいると、衝撃の展開が起こります。

レイガルにいきなり矢が刺さりまくってしまうのです。
ドラゴンが海に落ちて行く。なんてこった!

なんと、ユーロン・グレイジョイ艦隊が接近し、射撃してきたのでした。

怒り、ドラゴンとともに突っ込んで行くデナーリス。しかし、それはあまりに無謀です。
グレイジョイ艦隊は、しかもデナーリスの艦隊を挟撃してきます。

海戦での彼らはほぼ最強です。
時代背景的には、大砲はありません。そういう時代に、ドラゴンすら落とす大型の弩があれば、強いに決まっています。
一度目の惨敗のあと、ラニスター家ではあの新兵器を量産していたのです。

ティリオンの乗船すら、大打撃を受けてしまいます。

次の場面では、浜辺に這々の体で上陸するティリオンとヴァリスグレイワームが映ります。
ここで、悲痛な叫び声がグレイワームの喉から漏れるのです。

「ミッサンディ! ミッサンディ!」

彼女はいませんでした。

【ドラゴンストーンの戦い】

◆When(いつ)
305

◆Where(どこで)
ドラゴンストーン、ブラックウォーター湾

◆Who(誰が)
女王デナーリス・ターガリエン艦隊
vs
ユーロン・グレイジョイ艦隊

◆What(何を)
キングスランディングに迫るデナーリス迎撃

◆How(どのように)
ユーロン艦隊の奇襲により、レイガル死亡。ミッサンディは捕虜に。デナーリス艦隊壊滅

それにしても、デナーリスには学習能力ってもんがないんですか。

ドラゴンに乗るスキルは、事実上、ジョンも習得したと言えども、ほぼ彼女一人のものとはいえ。
以前、あの兵器は見ていました。

ヴィセーリオンがああなったのも、地上からの狙撃に気づかなかったからでしたよね。
対策の練り用はあったのではないでしょうか。

あんな上空を、何にも気づかずに飛び回っていたって、無防備にもほどがあるでしょうが!

デナーリスが地上から艦隊に気づいて、先制攻撃を仕掛けていれば、こんなことにはならなかったでしょうに……薄々感じていましたが、いかにドラゴンが強かろうと、乗り手の能力が低くては台無しです。

そして、ドラゴンはもう絶滅あるのみです。
一頭だけでは、生殖できません。

サーセイは、この報告を嬉しそうに聞いています。
ブロンもしみじみと語っている通り、ドラゴンの強さは圧倒的でした。それが、倒せると証明されました。もう二度と、あんな運用はできません。

このあと、我が子こそが支配者となる。そう腹を撫でるサーセイ。
父が誰かは判明しませんが、数ヶ月くらい誰相手でもごまかししそうですね。

彼女が来ても、戦ってやる。都の民を殺してみろ、何が奴隷解放者だ。
そう吐き捨てるサーセイ。

何が怖いって、この言葉が罵りでも強がりでもなく、結構な正論に聞こえてくるところでしょうか。

 

私の忠誠心は王には向けられていません

「これは過ちです」
ヴァリスは、そうデナーリスに諫言します。
本気で言う時は目を見る。その言葉通り、じっと女王の顔を見つめ、そう言うのです。

「ミッサンディは連れ去られ、ドラゴンは死にました。それでも、民を殺してでも、進軍するのですか? 王都を破壊してまで、進むのですか?」

「世界を暴君から救うために、私はここにいる」

デナーリスはそう断言します。

ティリオンは、
「進軍ではなく、降伏を勧めたらいかがでしょうか?」
そう進言します。

「虐殺が起きたとすれば、それはサーセイのせいだ!」
憤然とそう言い返すデナーリスでした。

彼女のいないところで、ヴァリスはこうこぼします。

「人生の大半を暴君に仕えてきたもの。その末路は知っていますとも」

「彼女は石を抱えて炎に飛び込み、ドラゴンを腕に抱えて出ていたんだぞ。運命を信じていたって仕方ないだろ」

ティリオンはそう言い返すしかありません。
デナーリスのどこがよいかではなく、仕方ないと突き放すティリオン。内心、あるいは無意識のうちで、彼女に呆れ果てていることでしょう。

「しかし、もうジョンの方がよいのでは?」

「ジョンは無欲だ。その気はない。それにこんなことは叛逆だぞ」

「彼はウェスタロスの血を引く男性です」

「ナニがついているかどうかなんて、暴君には関係ない。ジョフリーはナニがついてたぞ。夫婦統治って手もある」

「しかし、妻が強すぎます。あれでは夫でも制御できない。ドラゴンと狼の血を引くジョンこそ、真の支配者でしょう」

「ともかく、デナーリスがいいんだよ」

「私は国そのもの、そこに生きる人々そのものに忠誠を誓っているのでして」

「そんなことをすれば、彼女はどうなると思っているんだ」

ヴァリスの表情を見て、ティリオンは当惑します。

「嘘だろ、それだけは……」

「懸命に選びましょう、それこそが大事です」

ヴァリスはそう言うと、静かに去って行くのでした。

これはもうでかいフラグが立ちましたね。

「主君という個人ではない。国のために忠誠を誓っているのだ」

これはもう、完全に裏切りのフラグです。

歴史上の人物でも、同じようなことを言った人物がいます。
ナポレオンを支えた敏腕政治家のタレーランです。ナポレオンが彼の策を用いなくなり、無謀な戦争を繰り返すようになると、敵国に情報を流し始めます。

そして敵国の政治家と手を組み、まんまと主君を滅ぼすために動くのです。
そんな背反ぶりを問われても、こう言って平然としていた。そう言う人物です。

ヴァリスはもう、デナーリスの味方ではないとみなしましょう。
キングスランディングで、彼が情報を流せば一巻の終わりです。

 

ターガリエン王朝は大迷惑、しかも悪化

ここでヴァリスの動機を、ちょっと掘り下げてみましょうか。

ターガリエンはヴァリリア人という侵略者が、ドラゴンを用いて武力制圧したという歴史があります。
ウェスタロスに住んでいる者の王ではない。そういう反発心があり、特に北部では顕著です。

ロバート・バラシオンの武力放棄まで、ウェスタロスの内戦はターガリエン家同士の争いでした。
大規模な流血は、彼らによりもたらされて来たのです。

エイリス2世の残酷な統治、レイガー王子によるリアナ・スターク強奪という引き金は、長い年月をかけてたまっていた王朝への憎悪を燃料にして爆発したのです。

しかも、この状況をデナーリスは悪化させています。
デナーリスの父であったエイリス2世のために戦ってきたターリー家が、デナーリスに敵対した理由も、まさしくここなのです。

ドラスク人のような異民族を連れて来たデナーリスは、文明の破壊者に他なりません。

ターリー家の目からすれば、鎌倉幕府にとっての「蒙古襲来」のようなものでした。

 

それではジョンは適任者なのか?

かといって、ジョンが支持を得られるとも限りません。
彼自身の無欲さは横に起きまして。
何度か指摘しましたが、ジョンの出生秘話そのものが、ウェスタロス全土を巻き込んだ戦火の引き金と言えるのです。

今にして思えば、ジョンを私生児扱いして、【壁】に送ったエダードは賢明でした。

そうではない扱いとなれば、波紋は広がります。
ロバートならば彼を殺すつもりだったことでしょうが、それは果たしてロバート一人だけの問題でしょうか?

ジョンを恨んでいる人間は、ウェスタロス全土にいます。
そして、憎悪が危険であること。忠誠が絶対でないことは証明済みです。

スターク家はじめ、北部諸侯は憎悪の結果、ボルトン家に配下についた過去があるのです。

 

双子の運命

ウィンターフェルで、ジェイミーは、サンサとブライエニーからデナーリスの敗報を聞きます。

「あなたの姉の処刑を知りたかったけど、叶いそうもない」

そう言いつつ、サンサはどこか軽い足取りでジェイミーの前から去るのでした。

その晩、眠るブライエニーを残し、ジェイミーはどこかへ向かう準備をしています。

「これから破壊される都に、向かうというのか?」

ブライエニーがその気配に気づきました。

「あなたはいい人だ。姉を救うことはできない。姉と一緒ではなくて、私のそばにいてくれ」

そう涙ながらに訴えかけるブライエニー。

「俺がいい奴だと?」

ジェイミーはそう反論します。

幼いブランを、窓から突き落としたこと。
イトコ(アルトン)を殺し、逃れようとしたこと。
リヴァーランの人を全員殺してもいいと思っていたこと。

全てはサーセイへの愛ゆえに。俺はそうする。
そう言い切ります。

「彼女は卑劣だ。俺も同じ」

そう語り、立ち去るジェイミーです。
ブライエニーは泣くしかありません。

この二人の愛は、なかなか難しいものがあります。
同じ胎内にいた二人。よく似た美貌の二人。自分自身を愛するように、惹かれあってきた。

ジェイミーをそこから救うものがあるとすれば、それはブライエニーの愛でした。

何度か指摘してきましたが、ブライエニーはロマンチックで夢見る乙女です。
それが叶わなかっただけ。それを叶えた理想の相手が、こんな辛い運命にあった。

なんて残酷なんだろう。アリアとジェンドリーどころじゃなかった。
恋愛も地獄だった。何のドラマか忘れていましたよ。

ハッピーエンドのカップルがいたことがあるかああ!

あ、サムとジリがいたか。あの野郎……幸せになれよ。

 

王都での対峙

そしていよいよ、サーセイの守備軍とデナーリスの攻撃軍が、王都で対峙するのでした。
扉が開き、そこからクァイバーンがでてきます。

ティリオンが使者として迎えに出ます。
ちなみにここで使者を殺すと、あとが地獄なのでやらないルールがあります。王の手同士の面会です。

デナーリスの条件は、ミッサンディの解放。
そしてサーセイの条件は、全面降伏を。でなければ、ミッサンディは死ぬ。そう告げられます。

ティリオンは、こう相手に切り出します。

「貴殿は合理的だ。これは、虐殺を避けるための最後の機会だ。生きたまま子供が死ぬ悲鳴を、耳にしたくはあるまい……」

サーセイの伝言を語るクァイバーンを無視して、ティリオンは進みます。
矢で狙われる中、進んで行くティリオン。サーセイは片手をあげ、狙う弓兵を止めさせます。

「あなたに人々を救う気がないことは知っている、救うべきではないとすら思っている。あなたは人を嫌い、人から嫌われているから。しかし、あなたは怪物ではない。俺は知ってっているんだ。この目で見てきたから。あなたが子供達をずっと愛してきた姿を、自分自身よりも、ジェイミーよりも、何よりも。君の治世は終わった、だからといって人生を終わらせなくてもいい。もう、子供を殺さなくてもいいんだ」

そう語るティリオンに、動揺を見せるサーセイ。
しかし、踵を返します。

「最後に言い残す言葉は?」

ミッサンディにそう語りかけるのです。彼女は叫びました。

「ドラカリス!」

「やれ」

サーセイは、マウンテンにそう命じます。
グレイワームの目の前で、ミッサンディの首が飛びました。この流血は、この先の悲劇の前ぶれに過ぎないのです。

デナーリスは背を向け、その場から立ち去るのでした。

 

MVP:ユーロン・グレイジョイ

豪華吹き替え声優のわりには、悪いイカくらいの印象しかなかった。
そんなイカの兄貴がやりましたぜ。

いやぁ、グレイジョイ強いわ。
あの艦隊を、そっと動かして忍び寄る。ドラゴンを落とす。これはかなりすごい話です。
艦隊戦で相手を全滅にまで追い込むことって、なかなかできることではありません。しかも、あの弩の使い方が惚れ惚れするほどうまい!

相手がこれでは……とは言いません。
上空から見られるのに、能天気に飛び回っていたデナーリスは、いくら反省しても追いつきません。ドラゴンを我が子と呼ぶわりには、大事にしていないでしょ!

まずはコメント欄でのご指摘から。

人名の凡ミスありました。
ややこしいので、クレゲイン兄弟はあだ名で書きます。

あとダヴォスが火傷顔の少女をみたところ。ジンと来ましたね。

ジェニーの歌詞へのご意見も、ありがとうございます。感謝しています。

今回は、ジョンもデナーリスもまとめてダメだなと確認しました。

むざむざとレイガルと艦隊を失うデナーリスの、指揮官としての無能さにはもう開いた口が塞がりません。
サーセイもそこまで有能には思えなかったものの、デナーリスがこれでは……。

デナーリスが勝利をおさめたとしても、長期政権を維持できるわけがないと思います。
なんという皮肉なドラマだ!

ここで、予習をしましょう。

◆鉄の王座:サーセイ・ラニスター

ユーロン・グレイジョイ艦隊、ゴールデンカンパニーを支配下に。
死者との戦いで北部や他の勢力は大打撃。ジェイミーとティリオンは離反したので、殺すことにする。このまま守り抜くぞ!

王の手:クァイバーン

長所:ラニスター家の謀略と軍事力、グレイジョイ艦隊

短所:軍資金枯渇の可能性大。敵があまりに多すぎる。「サーセイは弟によって絞殺される」という予言もある(原作だけかもしれませんが)

◆王座への挑戦者:デナーリス・ターガリエン

ターガリエン家の末裔として、王座を要求。長い逡巡を経て、いよいよ王座に挑戦する若き女王。しかし……

王の手:ティリオン・ラニスター

長所:ドラゴンの圧倒的な力、過去形になりつつあるか?

短所:ドーン、ティレル、ヤーラ・グレイジョイの離脱、デナーリスの判断力と知識不足、民が抱くターガリエン家やドラスク人への反感、王位継承権への疑義、ターリー父子処刑の波紋、ティリオンの不満、死者との戦闘で戦力激減

◆ターガリエン朝王太子:エイゴン・ターガリエン(ジョン・スノウ)

王の手:該当なし

長所:血統正統性、人気、スターク家の血

短所:あまりに多い

◆北の女王? 北部総督?:サンサ・スターク

ジョン・スノウ離脱ならば、彼女が王になります。北部の民は、それを望んでいるはず……。

王の手:該当なしあるいは不明

長所:死者勝利におけるスターク家の戦功

短所:死者との戦闘で戦力・家臣・人口激減、冬到来による天候悪化、食料不足

 

ターガリエン朝は存続できるのか?

前回、ターガリエン後継者両者共倒れもありかもなあ、と考えて思い出したのですが。
わかりきっていたことかもしれません。

王朝存続のためには、王位継承者が継続的に生殖できるという根本的な条件がありまして。

・王位継承者が成人にまで達すること

・その王および継承者、そしてその配偶者が、生殖能力を持っていること

これが条件です。
保てるかわからないために、こういうルートがあるわけですが。ターガリエンの場合、どうかと言いますと。

・他家との婚姻を結ぶ→王朝後期に若干あるが、ほぼない。基本的に王朝同士の近親結婚を繰り返して来た

・女系継承を認める→他家との婚姻がないため、あまり意味がない

・本家断絶時、分家からの相続を認める→反乱を起こされた結果、他家はほぼ断絶

もしもターガリエン朝に継続性があれば、ここまであっさり滅亡しなかったでしょう。
デナーリスが、自分だけがターガリエンの末裔と信じていた理由も、ここにあるのです。

そして、ターガリエン朝には独特の問題があります。

・正気への疑念:

ターガリエン家の人間が生まれることは一種のギャンブル。ナゼならば、際立った名君か、暴君しかいない→デナーリスが前者、ヴィセーリオンは後者と解釈されますが。ウェスタロス出身で歴史に詳しいティリオンは「デナーリスが暴君でないとどうして保証できるん?」モードに突入している可能性が……。

ジョンは、死からの復活を遂げています。
同じ境遇の人間といえば、あのマウンテンです。メリサンドルも死した今、ジョンの正気がどこまで保たれるのか。誰にも保証はできないのです。

・生殖能力への疑念:

デナーリスは、ミリ・マズ・ドゥールの呪いにより、ドロゴとの間に生まれるはずであった男児を死産してしまいました。これに、実はかなりの問題がありまして。

あの呪いは、妊娠中の子供だけではなく、デナーリスは未来永劫出産できないというものであったのです。当たるかどうかはさておき、不吉な話です。

つまり、デナーリスが女王になったとしても一代限りになると。

 

ジョンも、前述のとおり死者から復活しております。
その蘇生術を行ったメリサンドルは、人間としての生殖ではなく、呪いの装置として用いておりました。

そういう経緯を経ているからには、ジョンが人間としての生殖ができるのか。
疑念が残るところです。

王位継承者が二人しかいないうえに、訳ありでは……ターガリエン朝に未来があるとは思えないのでした。

しかも、レイガルが死亡し、ドラゴン滅亡も確定です。
ターガリエン王朝は、もう実質的に滅亡でしょう。

 

北部は黙っていられるのか?

そして北部も、独自の動きを見せつつある。
危険な兆候があります。

サンサは、戦争前夜でもずっとデナーリスに敵対心を見せていました。
それもやむを得ない感情です。

サンサの不満は、非常時でもデナーリスといちゃついているジョンがいらつく……そういう単純なものでもない。

【落とし子の戦い】で、感情に任せて大敗しそうな戦闘を指揮したジョン。
彼が逆転できたのは、サンサが交渉力を発揮して、アリン家の騎兵援軍を読んできたからこそでした。

そのサンサの功績は、正当に評価されていますか?
北部の王は、エダード嫡出であり功労者である彼女をさしおいて、ジョンとされました。

もしここで、サンサが北部の王として君臨するのに、最適解があるとすれば?

「北の王であることを、色香にかまけて捨てた。そもそもあれは我が父エダードの子ですらない。思い出せ、北部の民よ! 我々の祖先は、ターガリエンに蹂躙されて来たではないか。奴は所詮、北部の民ではない。侵略者ターガリエンの者よ。北の女王の名において、王位僭称者ジョン、もといエイゴンを死刑に処す。アリア、やれ!」

というのはどうでしょうかね。サンサならできるんじゃないかな。

それは極端にしても、サンサはジョンの誓いをあっさりと破り、ティリオン経由でヴァリスにまでジョンの正体を拡散させました。
彼女の中には、もうデナーリスもジョンへの敬愛もないのかもしれません。

次回がもう既に怖い……。

文:武者震之助

【参考】
『剣嵐の大地 (中)〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1877)』(→amazon

 



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