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【『どうする家康』感想あらすじレビュー第21回「長篠を救え!」】
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どうするホームドラマ
いつでもどこでも瀬名やら亀やら五徳やらが、ホイホイ出てきて緊張感がなさすぎる。
女性が同席することが悪いのではありません。『鎌倉殿の13人』の秋元才加さんのような切羽詰まった迫力がない。
役者さんを悪く言いたくはありませんが、ふんわり癒し系の女性ばかりがホイホイ出てくるのってどうなのでしょう。
脚本家の手癖もあるんでしょうね。
『レジェンド&バタフライ』でも帰蝶役が綾瀬はるかさんでした。しかし、彼女の癒し系ばかりを引き出していてどうにもならない。
綾瀬さんが迫力ある女性を演じられることは『八重の桜』等で証明済みでしょう。
あるいは『鎌倉殿の13人』で活躍していた宮澤エマさんもよかったですね。
宮澤エマさんは『らんまん』で明治の芸者役なのですが、ニヤリと笑って和菓子を食べるだけで何か不穏。そこにいるだけで不穏になる、そんな個性を活かす方向性をなぜ本作は出せないのか。
『鎌倉殿の13人』ロスのみなさんは『らんまん』を見ましょう。
宮澤エマさんは、春日局もお江も演じられる、そんなポスト斉藤由貴さん枠だと期待しています。
また大河で見たいですね。武士も町人も、平安も江戸もいける。素晴らしい方です。
どうするメイク
宮澤エマさんから本作に戻しまして、今週気づきました。
このドラマはメイクの質が落ちていませんか?
テカリがちゃんと消せていないし、顔色が悪いように見えます。
表情もどこか虚というか、迷いながら演技しているような、動揺を感じます。
皆さんの体調が気になるところです。
振り切ってゲスになりきっているムロツヨシさんなんか、どこか捨て鉢に見えるんですよね。
どうする同盟関係
本作は清州同盟をしょっちゅう小馬鹿にしますよね。
家康の特徴は律儀さであり、あれだけ裏切られることが多かった信長なのに、家康はずっと同盟を堅持した。
それが信用にもつながるわけですから、大きな魅力の一つでしょう。
それをただのウケ狙いだけで曖昧な理解にする。
同盟強化のための五徳を、ホイホイと連れ帰ろうとする信長の軽薄さは何なのか。
それにしても、この家康と信長の決裂がアリバイじみていてしょうもない。信長が瀬名と信康を殺す展開に入ったから、雑に五徳とセットで邪悪さを増してきたな、と。
秀吉も下劣に描いていますが、家康は信長に対しても秀吉に対しても、彼らの生前には裏切るような真似はしていない。
それが本作では、下劣な人間だろうと我が身可愛さのためにアリバイじみた綺麗事をたまにぶちまけるだけで、従っている。そんなしょうもない人間性に見えてきます。
どうするフェイス・トゥ・フェイスシステム
顔と顔を近づけて怒鳴り合えば、緊迫感がでるという誤解がありますよね。
映画館に行って、邦画の予告でこういう使い古された演出を見ると、それだけで嫌気がさします。本作は、それをずーーーーっとやっている。
しかもパワハラ信長と白兎家康って、ドS王子路線の古代BLでしょ?
今のご時世にそんなことでよいのでしょうか?
国民からの怒りに大手メディアもいよいよ重い腰を上げたのか。ジャニーズ忖度もいよいよ終わりに近づいているようです。
◆ 相葉雅紀、平野紫耀が出演してきた「ムヒ」CMキャラが交代 広告業界にちらつく「ジャニーズ離れ」の影(→link)
本作では、よりにもよってこの事務所の俳優同士が、ハラスメントじみたじゃれ合いを展開する。
NHKの看板番組で性懲りもなく続けるつもりでしょうか。
◆ジャニーズのセクハラ問題でわかった…!日本のドラマが「漫画」と「韓国」に負けた「本当の理由」(→link)
しかし、たとえば大河ドラマの「どうする家康」を例にとると、多くの人に個々の「家康像」があるために松本潤を家康とする配役にたとえ違和感を感じたとしても視聴者は受け入れざるを得ない。「あまりにミスキャストだ」「あまりにも大根だ」という批判は、昨今ではまず起こらない。
どうするNHK?
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