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『どうする家康』感想あらすじレビュー第21回「長篠を救え!」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第21回「長篠を救え!」
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どうする使い回し

このルッキズムギャグのせいで、鳥居強右衛門が侮辱されたと思います。

彼は浮世絵の定番題材でもあり、長い年月の積み重ねがあります。

それがこんなしょうもないギャグで消化されるとは、嘆かわしいにもほどがある。

しかも阿月のせいで二番煎じに思える。正確に言えば、阿月が強右衛門の二番煎じなのですが。この脚本家はネタを平然と使い回しにします。

映画『レジェンド&バタフライ』と比較しても、あからさまに被った要素があり、例を挙げますと……。

・金平糖が特別なアイテム扱い

・主人公の妻が夫を動かしている

・無事に戻る妄想シーン(映画では、本能寺の変で信長が寺から逃げ出し、その後、帰蝶と共に南蛮へ渡るという盛大な妄想)

・『麒麟がくる』の雑な逆張り

映画は2023年1月に公開されたばかりですよ。

それと同じような描写をわずか数ヶ月の大河ドラマで使い回すなんて、あまりに視聴者を馬鹿にしてませんか?

普通はネタの使い回しはボツにされそうなものですが、そうしたチェック機能が働いていないんですかね。

しかも今回はマラソンネタをかぶらせているし、おそらく今後の関ヶ原では、姉川で信長が家康の陣に鉄砲を撃ち込んだことも使い回すことになりますね。

やはり本作脚本家の能力は民放ワンクール特化型なのでしょう。

※以下は映画『レジェンド&バタフライ』のレビュー記事となります

レジェンド&バタフライ
ド派手な話題作りで中身は空っぽ?映画『レジェンド&バタフライ』

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どうする井伊直政

井伊直政は美少年だとされていますし、役者さんはもちろん美しい。

しかし、本作はあまりにも役作りがお粗末だ。

日焼けすらしていない真っ白な肌。甲冑をつけられると思えないほど細い、小枝のような手足。

所作もどこか甘くて、武士の緊張感がありません。

若手俳優の美形枠では『鎌倉殿の13人』の市川染五郎さんと並べたいのかもしれませんが、このドラマでは武士に見えないという一点で何もリアリティがありません。

『青天を衝け』は、幕末温室育ちのお坊ちゃまだからどうにかなりましたが……。

そうしたリアリティの欠如を補うにはどうすればよいか?

もっと真剣に考えるべきだと思うのですが、制作サイドでは提灯メディアにネタを投下するというお決まりの手法です。

◆板垣李光人、NHK大河「どうする家康」井伊虎松は家臣団の〝Z世代〟「今作においての魅力…僕が演じる意味にもなる」(→link

出ましたZ世代。

若けりゃなんでもそうなのか。そもそもZ世代の多くは韓流や華流を見ているのでは?

せっかく『鎌倉殿の13人』で大河に戻ってきた若者層は、本作で瞬く間に散ってしまい、半数以下に減ってしまったことも以下の記事で指摘されてましたね。

◆ 岡田准一や阿部寛の存在感は抜群、はっきりしてきた「どうする家康」の弱点は?(→link

 


どうする重力

このドラマはそもそも甲冑の重量を考慮していないのではありませんか?

ヒョロヒョロでも甲冑を着ている。甲冑を着た雑兵までもが軽やかにジャンプして殺陣をこなす。

そして今週いきなり出てきた鳥居強右衛門ね。

彼はどちらかといえば痩せていて、精悍な人物として描かれることが定番です。

飢えて苦しみやつれている。それでも敵の目を欺くために水に飛び込み、狭い場所に潜む。

そういう歴戦の勇士で体力がある者でなければ、リアリティがありません。

あんなに重たそうな人物を鳥居強右衛門にする時点で、前述のルッキズムとギャップ狙いの薄寒いギャグにしか思えないのです。

本当に、このドラマのリアリティは、こんな宣伝文句を彷彿とさせます。

「飲んだだけで一週間で12キロ痩せた! しかも実質無料! この広告動画一回しか再生されません!」

 

どうする南蛮風

信長が月代を剃り、衣装がますます南蛮風になりました。

しかし、それが祟ってか、時代考証が甘いように思えます。

大河の弱点として、日本史以外の考証の甘さがあります。南蛮衣装にしても考証があっていない。

それでも、『麒麟がくる』のバテレン服、『らんまん』のドレスは違和感がなかったのに、本作はどうしたことか。

それだけではなく、日本の武士や女性の衣装も何かおかしく、毎回衣装を見るだけでも嫌気がさします。

どうしてあんなペールカラーなのやら。日本伝統色パレットを無視しているし、素材もおかしいし、シルエットも汚い。模様もおかしい。

要するに作り手は和装に全く興味がないのでしょう。

武田勝頼の長ラン陣羽織が嫌だったと以前書きましたが、本多忠勝も長ランでした。黒いぶんより長ラン度が高い。

そういうのは、現代物ヤンキードラマでお願いします。

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