どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第44回「徳川幕府誕生」

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『どうする家康』感想あらすじレビュー第44回「徳川幕府誕生」
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毛利家のご子孫が激怒?

茶々のように、間違った強い女路線は、女性を小馬鹿にするだけでなく、別の激しい怒りも呼び覚まします。

大坂城で平手打ちを喰らった毛利輝元

その子孫の方が激怒して以下の動画をあげられました。

 

たしかにあの毛利輝元は酷い。と、同時にふと気になりました。

ここのところNHKは長州に冷たいのではないか?

長州メインの大河ドラマ『花燃ゆ』という時点で何もかもが終わっていた――それから10年も経たないうちに、この仕打ちではさすがに怒りたくもなる。

じゃっどん、島津も酷い扱いをされとりもす。『西郷どん』も島津家当主が苦言を呈していました。

ただし『らんまん』や『大奥』では、良い薩摩隼人が登場しているのでまだ救いはある。

『大奥』の島津胤篤は素晴らしい。美形だけが魅力ではなく、郷中教育が育んだ柔軟性と聡明さが表現され『薩摩はやはりよいな』と感じたものです。

土佐についても『らんまん』でその魅力が描かれていました。

八重の桜』でも、綾瀬はるかさんの魅力が花開いて、会津もよし。

まぁ『花燃ゆ』は、長州をよく描こうと思って失敗しただけの話でしょうけど、今回の毛利輝元はあまりに侮辱的ですよね。

◆「印象に残っている大河の主演」ランキング!5位「岡田准一」「福山雅治」、3位「堺雅人」、2位「綾瀬はるか」を抑えた「意外な1位」の名前(→link

 


どうするトークショー

このドラマの往生際の悪さは、事ここに至ってまで『チコちゃんに叱られる』とコラボをするあたりでしょう。

なりふり構わぬ番宣にはうんざり。

トークショーまで開催されるようです。

◆松本潤さんが大河「家康」最終日に静岡市でトークショー&PV 12月17日開催の来場者募集(→link

静岡市の市民文化会館に松本潤さんを呼び、最終回のPV(パブリック・ビューイング)が実施され、1,800人の観客が無料で招待されるようです。

それを上回る場合は抽選とのことで、「やっぱり人気があるんだ!」と誤解しそうになりますが、あの伝説的な大駄作『花燃ゆ』でも、最終回でPVが開催されています。

入場希望者は2,500名を超えたとか。

『どうする家康』1,800
vs
『花燃ゆ』2,500

会場の座席数に限界があるにせよ、1,800vs2,500ならいい勝負ですかね。

家康
vs
吉田松陰の妹

そう考えると、一体どうしたことよ……とは思ってしまいますが、結局、袁術は玉璽を手にしても袁術なのですよ。って、『パリピ孔明』じみた話をして申し訳ありません。

袁術という名門出であることを鼻にかけたしょうもない男がいて、たまたま皇帝の証となる玉璽を手にしました。

そして皇帝を僭称してウダウダするものの、最後は滅亡するという話です。

大河主演という玉璽も、場合によっては重石になる。井上真央さんはもう克服しましたが、果たして今回はどうなるのか。

 


怪力乱神を語らず

子、怪力乱神を語らず。『論語』「述而」

オカルトトークをすると、信頼性が落ちるぞ。まっとうな大人ならやめようか。

何度も申していますが、このドラマは何かとおかしい要素に溢れている。

出演者同士の友情協調や、主演を褒める言葉がスピリチュアルなんです。

◆中村七之助 友人・松本潤との初共演は「神様が用意してくれた巡り合わせ」(→link

◆『どうする家康』松本潤×中村七之助、“無二の友”だからこその関ヶ原 戦なき世の夢は続く(→link

◆板垣李光人:初の戦国大河「どうする家康」で得た“気持ちの共鳴” 松本潤“家康”とは「ずっと」(→link

「神様」とか「無二の友」とか「気持ちの共鳴」とか、ゆるふわキラキラワードが満載です。

ぶっ飛んだキーワードを用いておけば、本音を出さずに済む。こう言われてしまえば、インタビュアーも突っ込みようがありませんよね。

では、なぜ、こんな語り口にしなければならない?

文春砲で「暴君」であると指摘された主演に忖度してのことなのか。

だとしても言葉選びが過剰で、不気味にすら思えてきます。まるでドラマの舞台から降りても、マザーセナ信徒になってしまったかのようだ。

いくらキラキラワードで飾ったところで、文春砲が出れば、夢は醒めます。

誰かが台本をリークしたことは間違いない。

泥酔し大河の愚痴をこぼしていた松本潤さんの言葉を漏らした人がいることも、否定できない。

今や、芸能界特有の仲間内感覚を無自覚に垂れ流すのは危険なご時世であり、内情が明るみに出つつある時代です。

映画『首』で歴史ファン注目の北野武監督からも、バッサリとした言葉が出ていました。

◆ジャニーズ幹部に元NHK役員や元フジテレビ名物プロデューサーも!テレビ・レコード出身者の移籍の実態(→link

◆北野武監督 ジャニーズ、宝塚問題にメス「メディアと大手プロの癒着はひどい」「日本のダークな部分」(→link

旧ジャニーズについては倉本聰氏も介入の実態を明かしていますが、こうした状況から文春砲も説得力を増すばかり。

◆松本潤『どうする家康』共演・山田裕貴に「おまえの大河には出る」上から目線で「視聴率悪いのに偉そう」物議、Snow Man宮舘涼太の“起用拒否”騒動も再加熱(→link

◆町長が「死ね、みんな殺すぞ、とお笑いのツッコミのように考えて…」職員に“パワハラ”問題で釈明 愛知・東郷町(→link

もはやノリだけで誤魔化せる時代ではなくなりつつあります。

文春砲が正しいのであれば、本作の主演ならびにドラマの制作体制もその姿勢を問われることになるのでは?

私は今年の大河を面白いと思えないことが、幸いなだと感じています。

人気事務所の主演を絶賛すれば、全国に数多いるファンから果実が得られるかもしれません。

しかし、渇すれども盗泉の水を飲まず――今回ばかりは誰かを傷つけることに加担することへ繋がりますので、そこに加担するのだけは勘弁。

◆ジャニーズ報道は情報提供者の割腹自殺から…大手メディアが無視した『週刊文春』元編集長の"長文メモ"全文(→link

◆ 被害訴えていたジャニーズ元所属タレントの男性 先月自殺か(→link

◆ 性被害を知った母は自ら命を絶った…遺書につづられた、ジャニーズ事務所に写真と履歴書を送ったことへの後悔(→link

こうして自殺者まで出ている、という報道があっても、未だに心無いSNSなどを見かけると絶望的な気持ちになってきます。

そしてNHKの対応を見ていると、契約というものの輪郭が見えてきます。

◆ NHK 松本潤の「あさイチ」出演は“新規契約”に当たらず 一方で紅白は新規「大河既に終わってる」(→link

このNHKの態度からは、大河放映中は松本潤さんの無理な要求でも呑まされる可能性があった、苦渋の思いが感じられます。

しかし紅白の時点では契約に区切りがついているとのこと。

審査員でも「出演はない」という発言であり、NHKの姿勢は打ち出されています。

こうした状況を受けて、今後、その果実の旨みに群がってきた勢力はどうするのか。

◆ 松潤主演NHK『どうする家康』は「シン・大河」になる? 大ヒット大河ドラマ“勝利の方程式”とは(→link

◆ 松本潤主演、NHK大河ドラマ「どうする家康」のノベライズがついに完結! 『どうする家康 四』が11月17日発売(→link

個人的には成り行きに注目しています。

文春砲第二弾が出た『どうする家康』今度は何が告発されたか徹底検証

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遠慮無ければ近憂あり

遠慮無ければ近憂あり。『論語』「衛霊公」

遠い未来まで見通せず、「ネット大受けw」みたいなことばかり気にしているととんでもないことになるぞ。

まさにこの言葉通りの事態になった。

それが干し柿カットです。

端的に説明しますと、石田三成の見せ所となる「干し柿のシーン」が松本潤さんの意向で取り止めになったというもので、文春砲で指摘されていました。

ドラマの中では伏線まであったので、それが放送されないとなると妙だ――という状況から、各種メディアでも取り上げられたのです。

◆大河「家康」処刑前の伏線?石田三成、盟友大谷刑部の手土産食べず 意味深に大映しの何故? 六条河原で回収か(→link

◆大河ドラマ『どうする家康』が描かなかった石田三成「最期の名ぜりふ」とは?(→link

◆『どうする家康』また脚本改悪か!? 松潤家康ばかり活躍で、敵将の名場面をカット? 歴史ファンがガッカリした演出(→link

干し柿についていえば、近年の大河で秀逸な使われ方をしています。

三谷幸喜さんの歴史への愛と理解は、本作とは比較になりません。

◆鎌倉殿の13人:矢柴俊博、平知康は「ひと癖ふた癖ある曲者」 「真田丸」“三成の干し柿”の思い出も(→link

 同じ三谷さんの脚本で、2016年に放送された「真田丸」で細川忠興を演じて以来の大河ドラマ。「石田三成と一対一で対峙(たいじ)する、役者冥利に尽きるシーンがあり、シビれました。

干し柿にまつわるシーンです。

三成と言えば、干し柿。関ケ原敗戦後のエピソードが有名ですが、三谷さんの脚本では、『関ケ原以前、三成が忠興に贈り物しようとして逆ギレされたのが干し柿だった』という描かれ方をされています。あの処刑間際の干し柿エピソードに対する、抜群の前フリといいますか、誰も描いたことのない干し柿と三成の関係がそこにあり、すごいなぁと感嘆したものです」と思い出話を披露した。

石田三成がらみではないものの、『麒麟がくる』でも干し柿が秀逸な伏線として生かされています。

◆麒麟がくる:“あの干し柿”から30年、風間俊介「ここにつながっているとは…」 光秀に明かした家康の覚悟(→link

このシーンについて家康を演じる風間は、「光秀から干し柿をいただいたのは竹千代(岩田琉聖)でしたが、岩田くんが演じてくれた竹千代からバトンを受け継ぎ、このシーンにつながっていることを強く感じながら演じました。光秀は、ずっと再会したかった人。幼い頃から一癖も二癖もある大人たちを見てきて、その中でも光秀は信頼できると感じた稀有(けう)な存在だったはずです。ですから今回、信長様のもとにはせ参じる時には、あの光秀にまた会える!とうれしかったと思います」と、想像を巡らせていた。

このシーンで、家康は「我々、武士は何のために戦うのでしょうか。私は、争いごとのない、戦のない世を作る。そのために戦うのだ。しかし、そのような世の中が我らが生きている間に訪れるのか、その時がくるまでどのくらい戦を続けねばならぬか」と、本音を吐露。それを聞いて共感を覚えていた光秀が、その後、金ケ崎での引き戦の最中で、「戦のない世を作るために、いまは戦をせねばならぬ時。いまは戦を重ねるしかない」と悟るシーンへとつながっていった。

上記のインタビューで風間俊介さんが「戦のない国にしたい家康」について語っています。そのテーマは『麒麟がくる』で既に描かれていた。

それが『どうする家康』では、あまりに現実味のない、妄想のようなマザーセナの慈愛の国構想で強引に展開。描き方が雑すぎたから視聴者から疑念が噴出しました。

このドラマの家康像は何も新しくない。要はお粗末なだけだったのです。

それにしても三谷さんにはあらためて時代劇を描いていただきたいですね。ご本人もそのつもりがあるようで楽しみです。

◆(三谷幸喜のありふれた生活:1158)「関ケ原」を書いてみたい(→link

 


小人は水に溺れ、君子は口に溺れ、大人は民に溺れる

小人は水に溺れ、君子は口に溺れ、大人は民に溺れる。『礼記』

凡人は水に溺れる。ドラマ通はSNSやプロパガンダに溺れる。インフルエンサーは支持者に溺れる。

『大奥』は素晴らしい。

しかし、その感想を見ていると『青天を衝け』の残した負の遺産も感じます。

たとえば井伊直弼が出てくるだけで「チャカポンw」と言い出す投稿がある。

確かにそういうあだ名はあります。しかし、幕末はその手のあだ名が語られている時代です。

『青天を衝け』では、井伊直弼はそうやって貶める一方で、徳川慶喜

二心殿:裏表野郎

豚一:一橋の豚野郎・豚をよく食べたから

独公:ぼっち様

といったあだ名は無視している。

要は、都合のよいところだけ面白おかしく取り上げ、人物像を歪めることに繋がっている。

ある先生が著書で「幕末大河を信じて語られても困る」と毒を吐いていましたが、確かにその通りではないでしょうか。

大河そのものだけでなく、昨今はファンダムもおかしい。

推しをいかに激しくプッシュできるか。それを仲間同士で語り合うことが重要であり、どんなにバグだらけのシステムだろうが、萌えキャラがいればいい。そういう一点突破になっている。

作品として面白いか面白くないか? コンテンツ全体を見渡して評価することが邪道扱いされているようにすら感じます。

なぜ、こんなことを申し上げるか、というと次の記事が気になったからです。

◆《『どうする家康』も視聴率苦戦中》「つまらなかった大河ドラマ」ランキング…4位『平清盛』、3位『江』、2位『おんな城主 直虎』…納得の1位は?(→link

2000年以降の大河ドラマで何がつまらなかったか?

視聴率ではなくアンケートで評価したもので、ランクインした作品のうち大河ファンに納得されるのは『江』と『武蔵』だけでは?とも感じます。

他の『青天を衝け』『平清盛』『おんな城主 直虎』『いだてん』は、むしろ高評価を掲げるファンも一定数いるはず。

その中で、特に気になるのが以下の二作品です。

1位『いだてん』

5位『青天を衝け』……武蔵と同票で5位

記事内では言及されていませんが、両作品には

・東京五輪

・新札の顔

という、政治色のかなり強い要素がありました。

例えば2019年の『いだてん』は、馴染みのない題材だから数字で苦戦したと言われます。

しかし、そんなことは放送前からわかっていたこと。なのになぜ題材としたのか? しかもスポーツが好きでもないという脚本家になぜ引き受けさせたのか。

東京五輪については、今なお不穏なニュースが止まりません。

◆ 江川紹子さん、馳知事の機密費発言に言及「間違えるわけないと自民ベテラン県議も言っていると」(→link

それでも熱心なファンがいて「私は『いだてん』は好きです!」という趣旨の投稿も見かける。

「今までオリンピックに興味がなかったけど、このドラマのおかげで興味がでた!」というのは、かなり誘導されていませんかね?

2021年の『青天を衝け』も新札をイケメンで描いた誘導要素が満載です。

主人公の、テロを是とする姿勢や愛人問題などはほぼ伏せられ、綺麗事ばかりが羅列されていた。

世間で注目度の高まっている人物やイベントにクローズアップしただけ――NHKにしてみればそんな意図かもしれませんが、そのために都合の良いところだけを見せて、ファンの気持ちを高ぶらせるのは、危険なことだと感じます。

今年の『どうする家康』は、旧ジャニーズが全面に押し出された結果、これまでの大河ファンが離れてしまったとも指摘されています。

実際、来年になったら、見向きもしない視聴者が一定数いるでしょう。

大河ドラマが、自らそんな状況を作り出してどうするのか。

2024年『光る君へ』や2025年『べらぼう』については、今のところ懸念要素は見られませんが、以降の作品で、いつどこで偏向した姿勢が出てこないか?という心配は尽きない。

皆様も思うところあれば、NHKへ直接お伝えください。

◆NHK みなさまの声(→link

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文:武者震之助note

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【参考】
どうする家康/公式サイト

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