『どうする家康』第10回放送は、渡辺守綱が女性に迫るシーンから。
壁ドンやらかす、あまりにも不快なアプローチのため、この時点で見るのをやめてしまう人もいるのでは?と心配になるほどゲスい。
これは本当に、何のドラマなのでしょうか?
ナレーションもいつものフザけた調子。
ファンシーなマップを見せつつ、頭に全然入ってこない勢力図で周辺事情を説明しています。
かと思ったら、モブっぽい田鶴の夫が説明セリフで色々と語ります。
本作が描きたいのはエロエロムフフなので、政治や合戦のことはなるべく省きたいのでしょう。
そして、もはや単語を聞くだけでゾッとする海老すくいも出てきますが、踊らなくてよかった。
田鶴はどう惨死するのか? 視聴者の皆さんはそこを期待しているんですよね?
制作サイドが、そんなことを考えているかのような描写と、説明セリフでドラマが始まります。
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あらすじ:おじさん構文バージョン
みんな、元気にしてるカナ^_^
あの人気グループ・嵐の松本潤チャンが主演する、今話題の、大河ドラマ『どうする家康』が始まるよ( ◠‿◠ )
WBCを、見たら、オイラは泣いちゃうゾ( ; ; )
昔の野球選手は、ヤンチャだったけど、最近の選手は、品行方正で人間味に、欠けるっていうかオイラは見ていて息苦しさを感じちゃうんダナ( ; ; )
いっけなーい、大河の話しなきゃ( ^∀^)
ナンチャッテΣ('◉⌓◉’)
今日は「どうする側室」ドキドキしちゃうよね^ - ^
瀬名チャンが、岡崎城近くの築山にというところに、民の声を聞くための庵を開いたんダッテ( ・∇・)
築山殿っていう名前は、そこから、来ているんダネ( ´∀`)
伏線回収ダネ( ^ω^ )
こんなに、勉強になるのは、大河ドラマだからこそ♪(´ε` )
イケメンと、エロで釣る、スイーツwwドラマの『大奥』と比べるのも失礼ダナンチャッテゾ( ´Д`)y━・~~
それにしても、瀬名チャンじゃなくて、築山殿って、マジ天使( ✌︎'ω')✌︎
家康に、側室を勧めてくれるぞ!♪(´ε` )
愛人と、エッチしてもイイなんて、できたおなご( *`ω´)
しかも、自分の、子供の数が、少ないから( ´∀`)
子供も、産まないで、口うるさい、ウザイ、ツイフェミみたいな、『麒麟がくる』の駒なんて、これに比べたらカスそのものだったw
あんな役立たず褒めているヤツ、いるのカナ?( ´Д`)y
それにしても、このドラマは、勉強になるよね♪( ´▽`)
アンチが叩けば、叩くほど、アンチが顔真っ赤にして、恥をかく神大河( ´∀`)
毎回神回ダヨネ( ✌︎'ω')✌︎
どうする「ときめき描写」
こんな記事があります。
◆ (bizカレッジ)韓国ドラマ、変わる愛情表現(→link)
今、日本では韓国ドラマだけではなく文学も人気です。
例えば『82年生まれ、キム・ジヨン』が大ヒット。
なんて言うと、
「韓流って、どうせヨン様おばさんがハマってんでしょw」
「こんな展開、まるで韓流ドラマかよw」
という指摘がありますが、それは韓流ブームでも20年前の第一次のことです。
もはやセンスの古い言い回しであり、NHKドラマ版『ワタシってサバサバしてるから』の網浜も同様のことを口走っておりました。
◆第1次韓流ブームを知ってる? ヨン様への熱狂はすさまじかった!(→link)
現在のブームは第何次なのか?
知らない方も多いかもしれませんが、実は第4次とされています。
特徴としては、ブラッシュアップされた恋愛観やジェンダー観、家父長制からの訣別が持ち味。
なぜ、そのような潮流に変化したのか?
韓国では2016年、女性嫌悪に端を発した女性殺害事件が起き、フェミニズムムーブメントがますます燃え上がりました。
相手の意思を問わずに壁ドンをするとか。強引に迫るとか。乱暴な運転とか。
そういう毒となる男らしさに「もう誰もトキメキません」と反対表明されたのです。
ドラマでも強引にグイグイ迫る表現は見直されてゆきました。
映像の世界で、そのように価値観のアップデートが進んでいる韓国では、日本のドラマなどで壁ドンなどを見かけると、こんな反応になるとか。
「まぁ、日本だしな……」
こう記すと反日だのと、すぐに拒絶反応を示す方もいますが、全く別の問題でしょう。
現在、日本の若い世代では、韓流ドラマだけでなく、ウェブトーンも楽しんでいます。
彼らのアップデートされた感覚からすると、強引な恋愛描写には「ときめきません」から、不快なトゲの無い韓流ドラマにしよっと、と流れてゆくんですね。
本作『どうする家康』の陳腐な表現は、若者向けと言われることもあります。
しかし、それは誤った認識でしょう。若者がしらけきってしまう不快感を、積極的に突きつけてくるドラマであり、なぜ彼らがわざわざテレビで見ようと思うのか。
大河ドラマそのものを破壊したいのではないか?と本気で心配になるほど、本作は意味がわかりません。
冒頭アバンから「自分の思い通りにならず声を荒げる大男」って何なのでしょう。
見ているのが辛くて目を覆いたくなりました。
国際女性デーも過ぎたばかりですから、表現の是非も考えたいところです。
◆3月8日は国際女性デー。なぜ日本では性差別がなくならない? 世界の報道からみる、日本のジェンダーギャップ(→link)
どうする側室描写
今週、やるべきことを放置して描かれた側室選びですが、それすら間違っています。
中二病をこじらせたキッズが「うおおおおお! 側室選びを正室がするって、エロすぎるだろwww」と書いた話のようで頭が痛い……。
そもそも「側室」という言葉そのものが、江戸時代以降の感覚であり、使用は慎重にすべきものなのですが。
「側室=愛人! ウッハーーーーーー!!・:*+.\(( °ω° ))/.:+」で止まったら、もうそうなりますよね。
それに、正室の許可を得て側室を選ぶならば、どうして今川氏真はそうしなかったんですか?
「正室の許可を得て側室を置くくらい知ってるしwww」と突然勝ち誇られたようで、言葉を失うしかありません。
結局、今川氏真の正室・早川殿は出て来ないんですかね。キャスティングはされていますが、いつになりますか?
どうするセキュリティ
側室=愛人という考え方だから、あんなくだらないミスコンじみた描写を入れるのでしょう。
「ブスやババアが、高スペ男性に釣られて草www」と女性を笑い物にしたいようにも見えます。
正室が側室を選ぶという話は、ああいう馬鹿げたコンテスト形式にしません。
出産が目的なのに、見るからに老齢の女性が来るわけもない。
事前の審査で落とさなければ、セキュリティにも問題があり過ぎるでしょう。
三河一揆では怪しさ満点の千代で痛い目に遭ったばかりなのに、あんなザル募集をかけるというのは、愚の骨頂です。
暗殺するうえで一番効率的なのは、閨房です。
身元不明の女なんて危なっかしくて仕方ない。
江戸時代の大奥ほど厳密なガードは無いにせよ、あんな雑な側室選びはない。
舞台が戦国時代だってことを忘れすぎではありませんか?
セキュリティ意識のない乱世描写なんて勘弁してください。エロエロに食いつかせればよいわけじゃないでしょうが!
◆NHK大河「どうする家康」側室“オーディション”清水あいり登場で「食いつく殿w」「全部持ってかれたw」(→link)
ドラマ10『大奥』ではできていた側室描写
正室が側室を選ぶ理由――それは、素性不明な女性が相手だと、子どもの管理ができなくなるからです。
性格のよさとか、ルックスとか、そういうことではなく、身元が保証できるかどうか。
その点が重要で、戦国時代までは女系の血統も重視されます。
生まれ順ではなく、母親の身分や格式も大事なんですね。
そういう当時の価値観ではなく、昭和平成のエロ全開で行くからおかしい。フィクションだからって、そこを間違えていたら、別に時代劇でなくてもいいでしょう。
そんなデタラメばかりのドラマなのに、合間合間でつまみ食い的に最新の説を入れて、うまくやっているふりをするからタチが悪い。
NHKドラマ10枠の男女逆転版『大奥』では、きっちり表現されていました。
・35歳以上は、大奥で側室になれない
・閨房で暗殺未遂が起こる場面もある
そうした状況に加えて、例えば徳川家光編に注目しますと、家光最愛の存在だった万里小路有功は生殖能力がないと判明し、部屋子の玉栄を側室に推挙しました。
主人に仕え、気心知れた者を側室とすることはありえます。それを反映した描写です。
有功の身代わりとなった玉栄は、自分の子は敬愛する主君の有功の子であると認めていた。
それがドラマの鍵として重要な役割を果たします。
温厚な有功は、冷静に玉栄を家光のもとに送り出したようで、心が千々に乱れている。
言葉にできない。どうにもならない圧倒的な悲哀。
そんな大人の人間関係を見た後に、本作のしょうもない描写をやられると、呆れるしかありません。
際どいシーンがあるから『大奥』が上とか、そういう単純なことでなく、丁寧な心理描写でもはるかに上です。
◆「大奥」に“大河超え”の声続出 NHK初のインティマシー・コーディネーター導入で型を破れるか(→link)
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