『どうする家康』第10回放送は、渡辺守綱が女性に迫るシーンから。
壁ドンやらかす、あまりにも不快なアプローチのため、この時点で見るのをやめてしまう人もいるのでは?と心配になるほどゲスい。
これは本当に、何のドラマなのでしょうか?
ナレーションもいつものフザけた調子。
ファンシーなマップを見せつつ、頭に全然入ってこない勢力図で周辺事情を説明しています。
かと思ったら、モブっぽい田鶴の夫が説明セリフで色々と語ります。
本作が描きたいのはエロエロムフフなので、政治や合戦のことはなるべく省きたいのでしょう。
そして、もはや単語を聞くだけでゾッとする海老すくいも出てきますが、踊らなくてよかった。
田鶴はどう惨死するのか? 視聴者の皆さんはそこを期待しているんですよね?
制作サイドが、そんなことを考えているかのような描写と、説明セリフでドラマが始まります。
あらすじ:おじさん構文バージョン
みんな、元気にしてるカナ^_^
あの人気グループ・嵐の松本潤チャンが主演する、今話題の、大河ドラマ『どうする家康』が始まるよ( ◠‿◠ )
WBCを、見たら、オイラは泣いちゃうゾ( ; ; )
昔の野球選手は、ヤンチャだったけど、最近の選手は、品行方正で人間味に、欠けるっていうかオイラは見ていて息苦しさを感じちゃうんダナ( ; ; )
いっけなーい、大河の話しなきゃ( ^∀^)
ナンチャッテΣ('◉⌓◉’)
今日は「どうする側室」ドキドキしちゃうよね^ - ^
瀬名チャンが、岡崎城近くの築山にというところに、民の声を聞くための庵を開いたんダッテ( ・∇・)
築山殿っていう名前は、そこから、来ているんダネ( ´∀`)
伏線回収ダネ( ^ω^ )
こんなに、勉強になるのは、大河ドラマだからこそ♪(´ε` )
イケメンと、エロで釣る、スイーツwwドラマの『大奥』と比べるのも失礼ダナンチャッテゾ( ´Д`)y━・~~
それにしても、瀬名チャンじゃなくて、築山殿って、マジ天使( ✌︎'ω')✌︎
家康に、側室を勧めてくれるぞ!♪(´ε` )
愛人と、エッチしてもイイなんて、できたおなご( *`ω´)
しかも、自分の、子供の数が、少ないから( ´∀`)
子供も、産まないで、口うるさい、ウザイ、ツイフェミみたいな、『麒麟がくる』の駒なんて、これに比べたらカスそのものだったw
あんな役立たず褒めているヤツ、いるのカナ?( ´Д`)y
それにしても、このドラマは、勉強になるよね♪( ´▽`)
アンチが叩けば、叩くほど、アンチが顔真っ赤にして、恥をかく神大河( ´∀`)
毎回神回ダヨネ( ✌︎'ω')✌︎
どうする「ときめき描写」
こんな記事があります。
◆ (bizカレッジ)韓国ドラマ、変わる愛情表現(→link)
今、日本では韓国ドラマだけではなく文学も人気です。
例えば『82年生まれ、キム・ジヨン』が大ヒット。
なんて言うと、
「韓流って、どうせヨン様おばさんがハマってんでしょw」
「こんな展開、まるで韓流ドラマかよw」
という指摘がありますが、それは韓流ブームでも20年前の第一次のことです。
もはやセンスの古い言い回しであり、NHKドラマ版『ワタシってサバサバしてるから』の網浜も同様のことを口走っておりました。
◆第1次韓流ブームを知ってる? ヨン様への熱狂はすさまじかった!(→link)
現在のブームは第何次なのか?
知らない方も多いかもしれませんが、実は第4次とされています。
特徴としては、ブラッシュアップされた恋愛観やジェンダー観、家父長制からの訣別が持ち味。
なぜ、そのような潮流に変化したのか?
韓国では2016年、女性嫌悪に端を発した女性殺害事件が起き、フェミニズムムーブメントがますます燃え上がりました。
相手の意思を問わずに壁ドンをするとか。強引に迫るとか。乱暴な運転とか。
そういう毒となる男らしさに「もう誰もトキメキません」と反対表明されたのです。
ドラマでも強引にグイグイ迫る表現は見直されてゆきました。
映像の世界で、そのように価値観のアップデートが進んでいる韓国では、日本のドラマなどで壁ドンなどを見かけると、こんな反応になるとか。
「まぁ、日本だしな……」
こう記すと反日だのと、すぐに拒絶反応を示す方もいますが、全く別の問題でしょう。
現在、日本の若い世代では、韓流ドラマだけでなく、ウェブトーンも楽しんでいます。
彼らのアップデートされた感覚からすると、強引な恋愛描写には「ときめきません」から、不快なトゲの無い韓流ドラマにしよっと、と流れてゆくんですね。
本作『どうする家康』の陳腐な表現は、若者向けと言われることもあります。
しかし、それは誤った認識でしょう。若者がしらけきってしまう不快感を、積極的に突きつけてくるドラマであり、なぜ彼らがわざわざテレビで見ようと思うのか。
大河ドラマそのものを破壊したいのではないか?と本気で心配になるほど、本作は意味がわかりません。
冒頭アバンから「自分の思い通りにならず声を荒げる大男」って何なのでしょう。
見ているのが辛くて目を覆いたくなりました。
国際女性デーも過ぎたばかりですから、表現の是非も考えたいところです。
◆3月8日は国際女性デー。なぜ日本では性差別がなくならない? 世界の報道からみる、日本のジェンダーギャップ(→link)
どうする側室描写
今週、やるべきことを放置して描かれた側室選びですが、それすら間違っています。
中二病をこじらせたキッズが「うおおおおお! 側室選びを正室がするって、エロすぎるだろwww」と書いた話のようで頭が痛い……。
そもそも「側室」という言葉そのものが、江戸時代以降の感覚であり、使用は慎重にすべきものなのですが。
「側室=愛人! ウッハーーーーーー!!・:*+.\(( °ω° ))/.:+」で止まったら、もうそうなりますよね。
それに、正室の許可を得て側室を選ぶならば、どうして今川氏真はそうしなかったんですか?
「正室の許可を得て側室を置くくらい知ってるしwww」と突然勝ち誇られたようで、言葉を失うしかありません。
結局、今川氏真の正室・早川殿は出て来ないんですかね。キャスティングはされていますが、いつになりますか?
どうするセキュリティ
側室=愛人という考え方だから、あんなくだらないミスコンじみた描写を入れるのでしょう。
「ブスやババアが、高スペ男性に釣られて草www」と女性を笑い物にしたいようにも見えます。
正室が側室を選ぶという話は、ああいう馬鹿げたコンテスト形式にしません。
出産が目的なのに、見るからに老齢の女性が来るわけもない。
事前の審査で落とさなければ、セキュリティにも問題があり過ぎるでしょう。
三河一揆では怪しさ満点の千代で痛い目に遭ったばかりなのに、あんなザル募集をかけるというのは、愚の骨頂です。
暗殺するうえで一番効率的なのは、閨房です。
身元不明の女なんて危なっかしくて仕方ない。
江戸時代の大奥ほど厳密なガードは無いにせよ、あんな雑な側室選びはない。
舞台が戦国時代だってことを忘れすぎではありませんか?
セキュリティ意識のない乱世描写なんて勘弁してください。エロエロに食いつかせればよいわけじゃないでしょうが!
◆NHK大河「どうする家康」側室“オーディション”清水あいり登場で「食いつく殿w」「全部持ってかれたw」(→link)
ドラマ10『大奥』ではできていた側室描写
正室が側室を選ぶ理由――それは、素性不明な女性が相手だと、子どもの管理ができなくなるからです。
性格のよさとか、ルックスとか、そういうことではなく、身元が保証できるかどうか。
その点が重要で、戦国時代までは女系の血統も重視されます。
生まれ順ではなく、母親の身分や格式も大事なんですね。
そういう当時の価値観ではなく、昭和平成のエロ全開で行くからおかしい。フィクションだからって、そこを間違えていたら、別に時代劇でなくてもいいでしょう。
そんなデタラメばかりのドラマなのに、合間合間でつまみ食い的に最新の説を入れて、うまくやっているふりをするからタチが悪い。
NHKドラマ10枠の男女逆転版『大奥』では、きっちり表現されていました。
・35歳以上は、大奥で側室になれない
・閨房で暗殺未遂が起こる場面もある
そうした状況に加えて、例えば徳川家光編に注目しますと、家光最愛の存在だった万里小路有功は生殖能力がないと判明し、部屋子の玉栄を側室に推挙しました。
主人に仕え、気心知れた者を側室とすることはありえます。それを反映した描写です。
有功の身代わりとなった玉栄は、自分の子は敬愛する主君の有功の子であると認めていた。
それがドラマの鍵として重要な役割を果たします。
温厚な有功は、冷静に玉栄を家光のもとに送り出したようで、心が千々に乱れている。
言葉にできない。どうにもならない圧倒的な悲哀。
そんな大人の人間関係を見た後に、本作のしょうもない描写をやられると、呆れるしかありません。
際どいシーンがあるから『大奥』が上とか、そういう単純なことでなく、丁寧な心理描写でもはるかに上です。
◆「大奥」に“大河超え”の声続出 NHK初のインティマシー・コーディネーター導入で型を破れるか(→link)
どうするポニーテール
本作の関連ニュースを見ていると「髷姿」が出てきます。
髷になっていません。ポニーテールです。
まるで雑な戦国乙女ゲームのよう。
◆モデルプレス - なにわ男子・長尾謙杜、初大河で髷姿を披露「どうする家康」久松源三郎勝俊の扮装写真公開(→link)
茶髪じゃないしw ピアスしてないしw そのくらい許せよww
とでも言いたいのですかね。
『大奥』は髷の美男が大勢出ています。本作の場合、甘えではありませんか?
どうする小道具
草履が真新しく、とても履き慣れているように見えない。
おろしたてにせよ、質感がつい先ほどホームセンターから買ってきたように見える。
本当に藁でできているんですか?
小道具作りの時間もないようですが、大丈夫でしょうか?
どうする書物の持ち方
おそらく所作指導の問題なのでしょう。
和綴の本や漢籍を読む時の手つきがおかしく、あれはどうにかならないものでしょうか。
『大奥』ではきちんとしておりました。
本作では、殺陣や乗馬はおろか、本すらまともに持てない。
もしかして読書を嫌う人がドラマを作っているのでは?と思うほどです。
読書中に肩揉みだの、お色気サービスだの。普通、そんなことされると邪魔でしかありません。
まるで気が散って読書に集中できない子供たち。
『大奥』のストイックだった漢籍読み合いと比べると、あまりにも稚拙です。
どうするケアワーク
家康は側室に着替えだのなんだの用意してもらい、デレデレしています。
このケアワークの内容が、昭和のダメ親父が喜びそうなサービスなんですね。
家康の小姓はいないんですか?
女性に衣食住の面倒を見てもらうという考え方がもう絶望的に古い。
女性が関与した外交。文書作成。そうした役割が今見直されているのに何なのでしょう。
『おんな城主 直虎』でも、『鎌倉殿の13人』でも、そういった中世女性像が出てきました。
それに引き換え本作では
「着替えを用意してくれてイイ女だな♪( ´θ`)」
って、何ですか?
そんな昭和の親父ファンタジーをダラダラ流され、虚脱感でいっぱいです。
どうする愛情表現
家康と側室の関係も、ただただ驚きました。
「側室をやめたい」と語った相手に怒鳴り散らすって、男性としての魅力がゼロを通り越してマイナスですよね。
嫌がったら手討ちにするって、何を考えているのか。
『麒麟がくる』の松永久秀は、妻を亡くしたあと、伊呂波太夫に後妻にならんかと迫っていました。
あれは艶っぽい場面ですし、やんわりと彼女が断ったても久秀は怒るどころか、嬉しそうでした。
断固として意思を貫く彼女だからこそ、俺は惚れたんだ。そう自分自身のセンスにも誇りを抱くような展開です。
伊呂波太夫は、松永久秀が託した平蜘蛛を光秀に託します。本能寺の変のあと、伊呂波太夫は光秀ならばきっと信長を討つだろうと思っていたと語ります。
伊呂波太夫は、久秀の妻にはならなかった。それでも、彼は彼女を信じた。彼女は彼を理解した。そういう大人の関係と比べると、本作は途轍もなくしょーもない。
こんな暴君DV予備軍野郎が天下泰平を築くって?
いやいやいや、無理無理。
史実における築山殿と家康は、このころ既に仲が良くなかったと推察されますが、それを表現したいなら納得できますね。
こんなバカ殿、腹が立つだけ。なぜ築山殿の前で、わざわざ側室のことを話すのか? 本人の前では「やはりあなたが素晴らしい」の一言ぐらい出せませんか?
それこそ『大奥』の家光はそうでした。
『鎌倉殿の13人』随一のチャラ男・三浦義村も、遊ぶにせよ女の前では全力を尽くす!と真剣に語りました。それが本当のモテる男でしょうよ。
妻に対してこんな無神経なくせに、それでも築山殿を愛しているなど笑止千万。
イケメンがエッチなことをヘラヘラ言っていればいいって?
そんなわけないでしょ。
どうする役者頼りの殺陣
織田信長は、毎回無駄に武芸を披露しています。
あの無造作に矢を連射していた弓の時間――矢は全て的を捉えていて、思わず本気で頭を抱えてしまいました。
あれは笑いを狙いにいった……のかな……?
もう、どっちかわからないぐらい岡田准一さんの顔が真剣で。
武士だから武芸に励むのは良いとはいえ、他にすることはないのでしょうか。
武術が得意な岡田さんの力量に丸投げしているようで、せっかくの信長シーンに制作サイドの工夫が何も見られません。
どうする豊臣秀吉
女好きの部分を強調したいのか。
あるいは身分が卑しいことを表現したいのか。
今週の豊臣秀吉ほど、気持ち悪い存在は無かったでしょう。
あのお市のことについて、書くのも嫌になる下劣な台詞が出てきた。
「いっぺんやっとけばよかった」って……絶句するしかないですよ。
山田風太郎には『妖説太閤記』という怪作があります。
豊臣秀吉が若い頃、お市に思いを募らせるも嫌われてしまう。そのモテない男の僻みが天下取りにつながるという話です。
こう書くとギャグのようですが、読むとひたすら陰惨でおぞましい。傑作です。好きではないけれど、あんなに怖い作品もそうそうない。
そのおぞましさだけが今回の秀吉に乗り移っているようで、しかし描写の秀逸さでははるかに及ばない。
下劣極まりない秀吉像でした。
なぜあんな描写になるのか。秀吉をバカにするにも程がありましょう。
どうする武田信玄
武田信玄は、またもやバーベキューを楽しんでいそうな雰囲気で登場しました。
史実でお得意だった『孫子』ぐらい読ませたらいいのに、なぜそうしないのでしょう。
穴山梅雪と山県昌景だけでなく、軍議の場に千代が一緒にいるあたりもどうしようもない。彼女は隠密ですよね? どういう状況ですか?
そしてこれみよがしに金を握る様が、見ていて恥ずかしくなってくる……。
家臣の前で、あんなバカげた真似をしますか?
金をニギニギして手のひらを刺激したいなら、胡桃でも握ったらどうでしょう?
『真田太平記』と『真田丸』の真田昌幸はそうしていましたよ。
見ているだけで脳みそが溶けそうなシーンでした。
どうする今川氏真
裏切り者は許さんと飯尾義龍に迫る――今川氏真は、なぜいつもスモークの中を歩いているのか?
このドラマはCGだけでなく、画面の効果が無茶苦茶。ドライアイスを豪快にぶちまけたようで、何がしたいのでしょう。
家康は、敵をろくに殺さないけど、この作品は役者の魅力を殺しまくって無双状態。凄まじい脚本センスです。
イケメンとイケメンの顔を近づければBL好きが喜ぶとでも言いたげな、しょうもない演出にもウンザリします。
今後は、若い美女である田鶴を惨殺できて、ウキウキチャンスの到来ですね。
どれだけ酷い殺し方にするのか。
どうするペース配分
41分ほどのドラマで、39分くらいが側室ドタバタ。
その後ちょろっと、政治背景の描写でした。
13代将軍・足利義輝の死ですら、ササっと済ませるのですから、歴史を表現しようなんて考えてないのかもしれません。
「フィクションの大河ドラマに何を期待してんだよwww」ってことでしょうか?
いや、もうわけがわからなくなってきました。
どうする同性愛描写
「側室をやめたい」と言われてブチ切れる家康もどうかと思いましたが、その理由に挙げられた同性愛描写も、あまりに突然で言葉を失いました。
『鎌倉殿の13人』との落差が酷すぎます。
源実朝の場合、「自分に原因があって世継ぎはできない」と語り残しているため、男性しか愛せないか、あるいは、そういった欲求のないアセクシャルという解釈ができなくもありません。
実際、劇中ではそこを踏まえて、配慮しながら描かれていると思えました。
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史実の源実朝は男色ゆえに子供ができず?源氏将軍が三代で途絶えた理由
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一方、本作はどうか。
家康は側室が多い方ですが、まさか全員が今回ぐらいの尺を取れるわけじゃありませんよね?
はっきり言えば、お葉こと西郡局をこうも大きく取り上げる意味がわかりません。
彼女は北条氏直の正室である督姫一人しか産んでいないのです。
女性の重要性は、産んだ子の活躍によって決まるもの――それが封建制での扱いです。話としても全く面白くありませんし、大きく取り上げる意味もわからない。
そしてSNSでは「百合描写」などと言われる、唐突で雑な設定は何でしょう?
同性愛といっても、男性同士と女性同士では異なります。
近代以前は、男性同士の同性愛が性的なバリエーションとして認められる一方、女性同士の同性愛はないものとして扱われることもしばしばありました。
今回は、ウケ狙いでちょろっと入れたとしか思えない。ありとあらゆる意味でバカにしている。
ならば、どんな表現だったら良かったのか?
というと、これまた『大奥』が参考になるでしょう。
徳川綱吉に対し、忠義を超えた思慕を抱いていた柳沢吉保。そこまで思っていたのか……と見ている者を胸を押しつぶすような苦しくさせるような、彼女の描写は圧巻でした。
それと比較するとため息ばかりが出てきます。
NHKはLGBTやアセクシャルを扱った優秀なドラマも作ってきているのに、肝心の大河でこれでは、局の恥にも繋がるのではありませんか。
どうする視聴率
ある写真を見て、驚きました。
大河とコラボしているとある土産菓子が、家康ではなく、侍ジャパンコラボにパッケージを変更していたのです。
WBCの期間だけかもしれませんが、注目は視聴率でしょう。
『鎌倉殿の13人』も、ワールドカップと重なった回は落ち込みましたので、今回もWBCの影響は少なからずあるでしょう。
しかし、問題はそこではないのです。
以降、回復しないこと――。
一回見逃してどうでも良くなり、来週以降もずっとチャンネルを回さなくなる。本作は、そうなる可能性が高いのでは?
視聴率は数字そのものより、推移に注目ですね。
◆視聴率急落! テレビ局は新たなステージへ(→link)
日刊ゲンダイも早速記事にしています。
◆松本潤「どうする家康」はNHK大河にあらず? LGBTQ問題絡める意欲作も視聴率1ケタで“悪夢”再び(→link)
どうするポリアンナ
どれだけ駄作に見えるドラマでも、無理に褒めるポイントを探し出してPV(アクセス数)を狙うポリアンナ記事。
甘い論調のメディアはどんなときでもその手の記事を送り出します。
例えば今回はこちらでしょうか。
◆週刊テレビ評:「どうする家康」が描く名もなき者 物語に権力者とは違う視線=ペリー荻野(→link)
なんでも本作は、無名の人物を描くのが上手だそうです。
民衆視点ならば、戦災孤児を出した『麒麟がくる』の方がうまく描けていたと思います。
東庵とセットで、未だに駒のことを「たかが町娘がwww」と腐す意見も見かけますが、ドラマの描写を把握していないからこそ。
当時、最先端だった明由来の医学を身につけた、トップクラスの医者でした。東洋医学では医者が政治的な見立てをすることもあります。
そういう知識抜きにして、先入観でバカにしていると、色々見失ってしまう好例でしょう。
民衆視点の歴史なら『いちげき』や『大奥』の小川笙船の方がよほど秀逸でした。
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次のフシギ記事がこちら。
◆家康、明智、西郷、竜馬、武蔵ではない…2000年以降のNHK大河視聴率で1位に輝いた主人公の名前(→link)
ドラマの話題は避け、日本人の歴史観を誉めるという、高度な技術が見られます。
芸能裏話系だと以下の記事も色々とにおいますね。
◆松本潤 大河ドラマ『どうする家康』舞台の浜松まつり出演に出された“キムタク超え”司令(→link)
映画『レジェンド&バタフライ』は、思えばキムタクの信長行列がピークでしたね。
赤字は確定のようで、大河も低飛行。
「どうする?」と問うべきは、別の誰かでしょう。
◆番宣23本出演、普段とは違うキムタクを見せたが…木村拓哉“信長映画”がそれでも赤字の理由(→link)
「当初は10億円ほどの製作費で撮る予定でした。
古沢さんは低予算で撮れるラブコメを描こうとしたのですが、出来るだけドラマティックに描きたいという監督の思いもあり、製作費が徐々に嵩んでいった」
だから、戦国でラブコメを描こうとするセンスがどうなのか。
映画でやるのはご自由ですが、大河にまでよくわからない世界観を持ち込まれると、致命傷になりそうで怖いのです。
どうするNHKの歴史劇
今週はSNSのトレンドが『鎌倉殿の13人』でした。
『大奥』は『鎌倉殿の13人』ロスを癒していて、そのルートを辿った役者さんたちは幸運です。
そして朝ドラでも、期待したいニュースが出てきました。
最新研究がいまひとつ最近の大河に反映されていない幕末明治、しかも土佐!
ジョン 万次郎も出ますし、自由民権運動も扱う。
楽しみに待っています。
衆人皆酔えるに、我独り醒めたり
今年のWEBメディアは、日刊ゲンダイの叩き記事が目立っていましたが、他にもあります。
例えば、
◆『どうする家康』若者ウケ狙いで大失敗!“若者=バカ”の浅い考えに辟易(→link)
こちら、まいじつの記事では、「むしろ若者をバカにしていると伝わっているからこそ避けられている」と分析して、同意しかありません。
今週の放送があまりにお粗末でしたので、今後、他のメディアも似たような動きが出てくるのではないでしょうか。
本作は、嫌な煮詰まり方をしてきました。
ファンの間で、
・このドラマは面白い、なぜなら
といった表現ではなく、
・このドラマの面白さがわからないのはバカだ
といった論調がしばしば見られるようになってきたのです。
私は、本作の陳腐な内容について、制作サイドやポリアンナメディアに失意を感じ、大河ドラマ自体が好きで批判の記事を書いていますが、ドラマを楽しんでいる人そのものには何ら感情はありません。
作品についての好き嫌いは誰にでもあり、何を取捨選択しようが個人の勝手でしょう。
例えば私の好きな『魔界転生』なんて、万人受けするものでもないと理解していますから、「この映画がわからないなんてバカ!」とは微塵も思いません。
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それが近年、朝ドラあたりから、どうにもおかしく感じます。
自分の好き嫌いと一致しない人間を見つけると、SNSで一方的に突っかかって喧嘩腰のリプライをつけたり、相手のツイートを勝手にスクリーンショットを取り、罵倒していたりする。
要は、徹底的にバカにしている。
攻撃性が非常に高まっていて、ファン(あるいはアンチ)同士で楽しむというより、反対派を目がけて突撃するような傾向が強まっているんですね。
ときには「意見があるなら論文を書け」とまで迫ってくる方もいます。
そんなもんほっとけ、とも思うのですが、一方で大河ドラマが好きだからこそ非常に危うく感じてしまう。
いったい何が起きているのでしょうか。
まるでSNSに酔っているかのよう。
衆人皆酔えるに、我独り醒めたり。屈原『漁父辞』
みんなが酔っ払っているが、私は一人、シラフでいる。
そう思いたくなるほど、悪意が煮詰まった感じを受けます。
他人を攻撃するような有毒ファンダム現象は、大河というコンテンツすら弱くしかねない、そこが懸念材料なのです。
先日『アカデミズムとジェンダー: 歴史学の現状と課題』という本を読みました。
そこには「今の若者の中には歴史が好きだけれども、SNSでミソジニーを炸裂させ、女性を罵倒し合う日本史界隈を見ていて、選びたくなくなったものもいる」という趣旨のことが書かれていました。
大河でも、くだらない差別を横行させ、ファンダムが荒ぶるとなると、未来の芽が摘まれかねない――そのことを危惧しています。
どんな作品でも好き嫌いがある以上、互いにいがみあうのではなく、それぞれのスタンスで楽しめばよいのではないでしょうか。
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文:武者震之助(note)
【参考】
どうする家康/公式サイト











