どうする家康文春砲

記事が掲載された『週刊文春』と『どうする家康』ガイドブック/amazonより

どうする家康感想あらすじ

文春砲で告発された『どうする家康』松本潤さんの横暴は本当か?徹底検証

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どうする家康文春砲は本当か?
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推察:タイパ重視と情熱の欠如がもたらす弊害

時代劇とは、タイムパフォーマンスとしては優秀ではありません。

『プロフェッショナル』の小栗旬氏の回を見るとそれがよくわかる。

乗馬にせよ、和装の所作にせよ、カメラで映らないところで時間がかかります。

撮影そのものがタイパが悪いんですね。

・セットを作る

・遠隔地までロケに向かう

・扮装

・ヘアメイク

・所作指導

・殺陣

ざっと、こうした面倒を懸念して時代劇を避ける役者がいても不思議ではありません。

しかし、数々の面倒をこなしてこそ、大河俳優とも言える。最近は、理解の低い役者の発言が見られるようになり驚いていたところでした。

◆草なぎ剛、『青天を衝け』遠方ロケで乗馬シーン撮影 使用4秒も「これが撮影だ!」(→link

ニュースそのものは「これが撮影だ」とまとめられていて、彼なりに納得していることがわかります。

しかし、彼も事務所を離れたとはいえ、ジャニーズ出身であり、そのことが頭に引っかかっていました。

ジャニーズは露出時間重視、つまりタイパ重視であり、演技をじっくり勉強したい所属タレントは不満があるとも聞いていたからです。

松本潤氏の『ブラタモリ』DVDで学ぶ姿勢は、不勉強というよりも、タイパ重視が身に染みてしまった言動ゆえのものだとも思えました。

彼自身は大河を嫌がっていたとも聞いています。それはそうだと腑に落ちます。後半になればなるほど、撮影自体がタイパ重視だと思える箇所も増えました。

『どうする家康』はそもそもロケがない。

彼が甲冑を身につける場面も、後半になればなるほど少なくなる。

セット内の道具も少なく、ギリギリの時間で撮影しているとわかる。

「腹を召す」という敬語の使い方がおかしくても、そのまま放送する。

どれもこれも、ギリギリで回していることがわかります。

そうなれば、時間がかかる乗馬シーンなんて真っ先にカットされるのは当然でしょう。

本作の珍妙なVFX馬は視聴率低迷の一因とされるものの、NHK側は動物愛護や技術的な挑戦だと言い張っていました。

文春砲の指摘が事実であれば、本当のことなど言えるわけもなかったとなりますね

◆【どうする家康】CG多用&高速展開の“新しい大河”に賛否「試みは良かった」「乗馬シーンに違和感」(→link

◆大河ドラマCG多用 酷暑や働き方…どうするロケ改革 試行錯誤「今は違和感あっても、過程楽しんで」(→link

時代劇や歴史そのものへの愛着もないのでしょう。

大奥』シーズン1では、原作にはない吉宗が名馬バンカー号で海辺を駆け抜ける場面が入りました。時代劇のために訓練を積んでいた冨永愛氏は感慨もひとしおであったとか。

愛があれば「乗馬で拘束される時間もものともしない」ことを彼女は証明しています。

◆ モデルプレス - 冨永愛「大奥」オファー前から乗馬・殺陣のレッスンしていた 起用理由に本人も驚き「言ってよかったんですね」(→link

 

疑念:脚本家人選は適切なのか?

脚本家人選への疑問も生じます。

大河ドラマは長丁場です。そのため、民放ドラマで実績を積んでいるだけでは足りません。朝ドラから大河起用が、一種のルートとして存在します。

近年では2025年大河ドラマ『べらぼう』の森下佳子氏がその典型例です。

それならば、本来『どうする家康』に最も相応しい脚本家は見えてきます。

前述の若泉氏と、磯氏と『風林火山』や『なつぞら』で何度も仕事をこなしてきた大森寿美男氏です。

彼は時代劇を得意としており、実力十分。徳川家康主役の大河ドラマを書いたら、どれほど面白くなったことでしょうか。主演は内野聖陽氏を希望したいところです。

しかし、どうしたわけか、民放ドラマや映画、しかも現代劇だけ書いてきた、時代劇に適性の低い人選となりました。

これはジャニーズ側の指示でもあったのか、なかったのか。

追及していただきたいところです。

ドラマ放送の直前には映画『レジェンド&バタフライ』というジャニーズタレント主演の作品が公開されました。

その映画とこの大河ドラマは、脚本家が同じです。

彼は実力があるというよりも、ジャニーズ側に捻じ曲げられても文句を言わないから起用されたのではありませんか?

 

NHK大河ドラマはまだまだ叩けば何かある

NHKの大河現場が疲弊していることは、度し難いことといえます。

今はフェアトレード、チョコレートから衣料品まで、労働者が搾取されずに作っていることが売りになる時代です。

スタッフが血と涙を流しながら作る大河ドラマなんて、そんなものを私は見せられたくありません。

大河ドラマのスタッフに対してはそう思います。

『どうする家康』は、ノベライズ担当者が褒めちぎるレビューを書いていることも、疑惑を深めるばかりです。

これがどれほど無惨なことか、大河ドラマチーム上層部は考えたことがあるのでしょうか?

酷い忖度ドラマを作らされ、へとへとになったスタッフ。

スマホでネットニュースを見れば、露骨な提灯記事ばかりが流れてくる。

しかし視聴率は落ち、NHKみなさまの声には、大量のクレームばかりが届く。

街の声がふと耳に入ると、去年は褒めても、今年の大河は失笑している。

不健康な職場環境に、大河スタッフを置く。

そんな残酷な状態に私は加担できません。

文春に情報を提供したスタッフは、一か八か、いわば訴状を手にして殿様に直訴する義民のような心持ちであったことでしょう。

彼らに報いるべきではありませんか?

これを機に、膿は出し切るべきではありませんか?

文春がこれで終わるとも思えない。新たな証拠を手にして、次の矢を放ってくることも想定すべきでしょう。

大河ドラマの未来のためにも、私はこの記事を支持します。それが義でしょう。

しかし、もうひとつ懸念事項はあります。

大河ドラマそのものの疑惑を、落目のジャニーズに押し付け、逃げ切るつもりか?と。

末端のスタッフは労わるべきです。

しかし、だからといってNHK大河チームそのものを免罪する気には到底なれません。

こと近代史ものについていえば、まっとうな最新の研究を反映した作品は2013年『八重の桜』まで。

それ以降の2015、2018、2019、2021は露骨なプロパガンダであり、不正確な描写も多い。

同時に、忖度するライターを大量に雇用し、褒めちぎる記事を書かせているとも思えます。

その忖度の成れの果てが、2023年に炸裂しただけとも思える。

徹底的に洗い直すべきではないでしょうか。そうしなければ、大河ドラマはもう先がないでしょう。

そして最後に、文春の皆様方には私からおくる言葉があります。

「先ず隗より始めよ」です。

以下のような記事を、文春オンラインは大河のノベライズ担当者に書かせています。

◆松潤主演NHK『どうする家康』は「シン・大河」になる? 大ヒット大河ドラマ“勝利の方程式”とは(→link

これぞ典型的な提灯記事ではありませんか?

その検証なくして追及をするのであれば、疑念を抱かれることは致し方ないかと思います。

どうか検証をご検討ください。

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文:武者震之助note

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【参考】
どうする家康/公式サイト

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