ゲーム・オブ・スローンズ シーズン8【Amazonプライム・ビデオ→スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS

ゲームオブスローンズ

ゲームオブスローンズ シーズン8第1話 あらすじ相関スッキリ解説!

2019/12/06

ついにあのドラマが終わる――。

世界がそう待ちわび、震えながら待っていたゲームオブスローンズ シーズン8第1話 あらすじ相関スッキリ解説。

シーズン7の終わり方は最悪でした。

ゾンビドラゴンに、ナイツキングが乗っかって、壁を壊す。

これ以上ない最悪の状況です。

忘れちゃならないのがこの2人でしょう。

◆デナーリス・ターガリエン

◆ジョン・スノウ

最終決戦の総大将たるこの二人が、いろいろとやらかしています。

やらかしているのは、彼らだけではありませんが。

いろいろとモヤモヤしたまま、シーズン開幕。

感想・あらすじ・解説をミックスさせて進めましょう!

 


物語は、ウィンターフェルから始まる

思えば、この物語はスターク家の本拠地・ウィンターフェルから始まりました。

そこへ、デナーリスはじめ大勢の人物が向かうという、象徴的な場面から始まります。

ティリオンはヴァリスをこうからかいます。

「いいよな、宦官は凍りつく***がないもんな」

ヴァリスはムッとしています。

自分が小人であることを言われると嫌なくせに、こちらのことは言うわけですね、と嫌味を言うわけです。

ティリオンはポンポンと悪いことを言うタイプですので、深く考えていない気もします。

この宦官ジョークが、あとから考えると笑えない状況になると言いますか。

アリアは、デナーリスとともにやってきたドラゴンを、目を丸くして見つめています。

ジョンは、ブランとしっかりと抱き合います。

すっかり大人になったと安堵するジョン。それはどうかと落ち着いた口調のブラン。

あのやんちゃな少年が、スターク家の中で一番精神的に老成したと言えるかもしれませんね。

 


動揺する北部諸侯

ウィンターフェル女公となったサンサは、デナーリスを出迎えます。

デナーリスのドラゴン・ヴィセーリオン(※デナーリスの兄・ヴィサーリスが名前の由来、クリーム色と金の鱗、濃いオレンジの翼)はアンデッドになっているという報告も。

このヴィセーリオンのアンデッド化も、デナーリスに責任の一端がないとも言えないと申しましょうか。デナーリスが【壁の向こう】までジョン一行救出に向かったのはよいにせよ。

三頭全部連れて行く必要はありましたかね。

そこはちょっと、突っ込みたいところです。

 

少年のアンバー公がサンサに進軍について報告しています。

こういう北部諸侯との折衝を、全部サンサが担当しています。

北部諸侯は、当主および時期当主が【レッド・ウェディング】で亡くなった家が多く、幼主が多いのです。

その代表例であるモーモント女公・リアナは不満を見せています。

彼女は、反対する北部諸侯の前で、ジョンこそが北の王だと擁立した立役者です。

それなのに、ジョンは北の王であることを撤回して、デナーリスの軍門に降っているのです。

 

このわだかまりの残り方は、徳川家に対しる島津家のようなところですかね。

ジョンは、リアナに感謝はしていると言いつつも、勝利のためにこそ同盟が必要だったと弁解します。

 

サンサの憂鬱

ジョンも、もうちょっと考えろと言いましょうか。

よりにもよって、ラニスター家とドラゴンも加勢すると言いだすのです。

案の定ざわめく北部諸侯。

ウェスタロスは、外部から侵攻してきたヴァリリア人・ターガリエン家が、元いた王の軍勢をドラゴン戦術で制圧した歴史があります。

七王国の玉座が剣だらけであるのは、ドラゴンの炎によって溶けた諸侯の武器が固まったものです。

そんな歴史をふまえていると、ドラゴンはすごいと呑気に言い切れないものがあるわけです。

それよりも!

ラニスター家がまずい。【レッド・ウェディング】で当主を殺された北部諸侯が大勢いるわけですから。

サンサはチベットスナギツネ顔になりながら、兵糧について懸念します。

それだけの兵士を養う兵糧はあるのか。

ドラゴンは何を食べるのか。

ちゃんとそこまで考えているのか?

サンサはそう苛立っているのです。

このあと、サンサはティリオンと再会します。

夫婦の再会と言えるわけですね。

「ウィンターフェル女公!」

「女王の手……」

ティリオンは、サンサのサーセイへの敵愾心を懸念しています。

サンサは、ティリオン相手でも陰鬱です。ラニスターとの因縁からすれば、それもそうかもしれません。

それだけではなく、根深いデナーリスへの不信感があるのかもしれませんね。

ジョンにせよ、ティリオンにせよ、あの女王にくっついている男ども、大丈夫なの?

そんな懸念があるように思えます。

 


アリアとジョンの再会

ここで、ちょっと宗教につきまして。

ウェスタロスで最も一般的な【七神教】がキリスト教のような存在感だとすれば、北部にはケルトの信仰のような、【古き神々】がおります。

ウィアウッドは、そうした神が宿る大樹として、スターク家の象徴でもありました。

ジョンはここで、もう一人の妹であるアリアと再会を果たし抱き合います。

かつてはおてんば娘であったアリアは、本物のアサシンになっています。

ジョンが、自分が贈った剣【ニードル(針)】を使ったかと聞きますと「1、2回」と答えるアリア。

まぁ、刺突武器のニードルよりも、喉を搔き切るナイフを使っているもんね……。

そんなアリアに、ジョンはヴァリリア鋼である【ロングクロウ】(※ジョンの善人ナイツウォッチ総帥である故ジオー・モーモントから引き継いだもの。本来はジョラーが継承するはずだった)を持たせます。

ヴァリリア鋼の剣といえば、エダード・スタークの【アイス】がありましたっけ。

アリアは私には重たいよ、と答えるわけです。

女の子だからもぉ〜という解釈は、この場合できませんね。

アリアのようなアサシンは、もっと軽量じゃないとね。

そんなアリアは、姉であるサンサの護衛だと語ります。

ジョンは、彼女がどれほど腕利きの暗殺者で、何人手にかけたか、まだわかっちゃいないんだよな……。

 

女王とクラーケンの陰謀

さて、もう一方の女王ことサーセイです。

クァイバーンから、壁崩壊と聞いてニヤリとしています。

北部とデナーリスごと、共倒れになれば思う壺というわけでして。

ユーロン・グレイジョイが、そこへやってきています。

彼は姪であるヤーラを散々バカにしています。

ラムジー・ボルトンによるシオン去勢をからかうユーロン。

***がついている俺は、サーセイとやるからよぉ、と自慢しております。

※弟の切断されたもの入り箱を姉が開けるという、そんな修羅場もありましたね……

はい、このグレイジョイを整理しておきましょうか。

・前王はベイロン。ヤーラはその長女、シオンは三男(上の兄二名は反乱で戦死)

・シオンは反乱後、人質としてスターク家に預けられていた。その後はラムジーに捕まってしまう

・誰もが見捨てる中、ヤーラは弟の救出に向かった

・ベイロンはユーロンが謀殺した

・ベイロンの後、ヤーラとユーロンが王位継承を争った。ヤーラの王位を、ユーロンがクーデターで覆す。その後、ヤーラが捕まった

 

私と寝たいなら結果を出せ

サーセイは、傭兵団【ゴールデンカンパニー】を配下につけました。

ただ、象がいないことにちょっとがっかりしています。

そんな中、ユーロンはサーセイと寝ようと迫ります。

サーセイは娼婦でも買えと一蹴。

ただ、サーセイは自らの貞操を守るということはない。そういう人です。

むしろちらつかせ、私が欲しければ勝利を収めてこいと言うわけです。無礼者は殺してきた、とも。

サンサもそうですが、本作の字幕は女言葉が少ないのです。

こういう目下の者と話す時。命令するとき。女言葉として表記されることはありません。

細かい点ですが、それでこそ本作であると感じます。

気の毒なのが、ジェイミーです。

彼は、生涯において性交渉を持った相手は、サーセイだけなのです。

双子の姉と弟でそういう関係ってなんなのさ。

ここは物語のコアとなる部分です。

ただ、それにしたってこの二人は、男性側だけが貞操を大事にしているんですね。

【王の盾】になった時点で、性行為は禁止ではあるんですけどね。

妙にそこが潔癖。それがジェイミーの悲しさです。

彼はドラマ版でも十分傷ついていますが、原作だともっと生々しく衝撃を受けております。

 

女王サーセイの弟を殺せ

そんなジェイミーに仕えていたブロンは、娼館で遊んでおります。

ドラゴンに焼かれた男の話はやめろと言いながら、遊ぶことはやめないブロン。そこへ、クァイバーンが入ってきます。

しかも、娼婦の一人は疫病(※どう考えてもこれは性病ですね)ですね〜とご丁寧に忠告まで。

あわてるブロンに、サーセイの命令を届けます。

ラニスターを裏切った弟二人(ジェイミーとティリオン)を殺せ――。

二人とも、ブロンにとっては元主君です。

それでもさして悩んでいるようには見えません。それはそうとして、サーセイはジェイミーも殺す気なんですね……。

ティリオンを殺す理由も、ジョフリー暗殺犯と疑っていたからであったはず。

それは晴らされたわけですが、それでも殺すわけです。

父(タイウィン)の仇でもあるわけですが。

どうすっかなー、とブロンは迷っています。

貴族の娘と結婚し、城主になったはずが、それもうやむやに。彼の今後の動向も、気になるところです。

 

サーセイの複雑な愛

そんなサーセイは、結局ユーロンと寝て、そのあとワインを飲んでいます。

ティリオンにもそういう傾向がありますが、酒量が増えておりますなあ。妊娠中なのに、飲酒と性行為はありなのか、って話。フェイクだったりして?

ユーロンは、ロバートと比べてどうだったかと聞いています。

ロバートは、毎晩娼婦を抱いていたのに、女体の扱いがまるで駄目だった。そうサーセイは断言します。

じゃあキングスレイヤー(ジェイミー)とはどうよ、と聞かれると、サーセイも憮然としております。

こんな傲慢な奴はいないと。嫌いじゃないけど、って。

用は済んだのならばとっとと出て行け。そう言い切るサーセイです。

サーセイの掛け値無しの愛って、我が子三人と一緒に消えてしまったのかも。

ジョフリーはじめ、我が子の注いでいた愛はもうないように思えるのです。

 

シオンの長い回り道

ここで、なんとあのシオンが姉ヤーラを救い出します。

前半はよいところがなかったシオン。

ウィンターフェル襲撃時は、憎悪を浴びたものです。

それがサンサ救出、そしてこの姉への恩返しと、着実に自分を取り戻す挑戦を続けています。

グレイジョイ家の鉄諸島を目指す姉に、シオンはスタークへの恩返しを誓います。

ウィンターフェルの留守を襲って以来、シオンは後悔の中で生きてきました。

あんなことすべきじゃなかったんだ。兄のように接してくれたロブ・スタークの隣で、【レッド・ウェディング】で死んだ方がよかったのに。

そんな思いがある。

スターク家にも馴染めず、戻ったグレイジョイ家でも軟弱だと言われたシオン。

自分自身を証明するため、長い回り道をして来ました。

「スターク家を救いに行け。死者は永遠に死せず。奴らをぶっ倒せ!」

ヤーラと抱き合うシオン。

過去と向き合い、前に進むために、シオンはウィンターフェルへ向かうのです。

 

ドラゴンデートでウフフ♪

デナーリスの元、北部諸侯はまとまるようで、まとまっていません。

北部の結束が乱れていること。

それはここまで描かれて来ました。

・北部の王は、ターガリエン王朝によい感情がない

・ロブがカースターク家等、諸侯をラニスター捕虜殺害の罪で処刑。離反を招く

・【レッド・ウェディング】で北部諸侯当主、多数が殺害される

・ボルトン家の支配下に下るものも多く出た

・【落とし子の戦い】のあと、ジョンを北部の王にしたものの、勝手に退位してしまう

ダヴォスも、ヴァリスも、そのあたり心配そうなのです。

一方でデナーリスも、サンサに嫌われているとジョンにこぼします。せめて敬意を示して欲しいのよね、って。

もおおおおお!

ジョンとデナーリスの甘さにイライラして来ます。

いや、悪い人たちじゃないけどさ。

この二人は、食事中のドラゴンであるレーガル(※デナーリスの兄・レーガーが由来)とドロゴン(※デナーリスの夫・ドロゴが由来)を見ています。

そしてこのあと、二人はドラゴンに乗ってデートをするわけです。

絵は綺麗。

ドラマチック。

ロマンチック。

「もう馬には乗れないね!」

「千年年ここにいても見つからないね」

「お互い老けちゃうよぉ。南育ちには寒いでしょ?」

「ならあたためて……❤︎」

なんだかもう、こいつら呑気で本当にちょっとイライラしてくるな、もーーーー!

そんなことをしている場合じゃないだろー!!

場合というか、血縁関係的にもねえ。

 

アリアと再会する二人

鍛冶場では、ジェンドリーがドラゴングラス(※黒曜石。ホワイトウォーカーに高い効果あり)で武器を作っております。

それをじっと見るアリア。

キングスランディング逃走で、一緒になった者です。スターク家のお嬢様とからかうジェンドリーに、やめてよと苦笑するアリアでした。

そしてもう一人、ハウンドことサンダー・クレゲインですね。

彼がブリエンヌに倒された際、アリアは見捨てていきました。

「冷酷な、小さなアバズレめ。だから長生きしたのか」

そう言いすてるサンダーですが、そこまで恨んでもいないようです。

戦士として認めているのかな。

アリアはヴァリリア鋼で剣を作らせようとしています。

 

サンサのストレスが溜まってゆく

サンサは頭痛がしてきそうでしょう。

グラヴァー公は、理由をつけて領地に引きこもっています。ジョンの退位に反発している証拠です。

しかし、ジョンは無反省。

「彼女は父(※暴君であり、エダードの父と兄を生きながら焼き殺した狂王エイリス2世)と違って名君になるさ」とデナーリスにメロメロです。

「断然美人だものね。北部のため? 愛のため?」

サンサの嫌味が炸裂しますが、ジョンには通じません。

このあたり、本作の狙いを感じます。

それはジェンダーの固定観念破壊です。

女性がリーダーになること。

それについては、こんな偏見があります。

・恋愛にかまけてまともな判断ができない

大野治長はじめ、淀の方には愛人説のある男が多いものです。いかにも豊臣政権は、色香に迷った女のせいと言いたい。そんな誘導です。

・女は月経でイライラするから政治に向いていない

◆舛添氏「女は政治に向かない。生理の時は異常」、高齢者を「ジジイ、ババア」etc 暴言連発で炎上(→link

しかし、ジョンを見ていると、むしろ***が悪いんじゃないの、と突っ込みたくなりませんか?

アリア役のメイジー・ウィリアムズは、ズバリそう言い切っています。

◆メイジー・ウィリアムズ、ジョン・スノウは「***」で考えているから駄目と批判(英語)(→link

「枕営業」だの「色仕掛け」なんて言葉もありますが、それもこう返せば終わりますよね。

「枕だの色に迷う奴が一番悪いんだろ。責任転嫁すんなよ」

ここで皮肉なのが、男に自らの肉体を差し出すサーセイの存在です。

サーセイは、***に引っ張られる男を利用しながら、自分はそこにほだされません。

全部***があかん。そう言い切るかのよう。

実はこのことは、証明されつつあるのです。

金融取引のような分野は、男性ホルモンがギャンブラー的な部分を引き出してしまい、むしろ危険なのだとか。

金融業は、生物学的に見て女性のほうが堅実なのだそうです。

※『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』でも扱われています

ジョンが、***のせいで駄目になるリーダーの典型例で、辛いものがあります。

いやいや、まだまだ救いはあるのです。

救いかな?

まぁ、微妙なところです。

 

ターリー父子処刑の波紋

このあと、デナーリスはサムウェル・ターリーと話し合います。

あー、やっちまった。

この瞬間がいつなのか、来るのが怖かったものです。

サムは、【シタデル(知識の城)】から本を盗んできたことを見逃してくださいね、とデナーリスに告げます。

それと、実家のターリー家から家宝の剣を持ち出したことも見逃してくれと。

「ランディル・ターリー……」

デナーリスは降伏勧告を拒んだため、処刑したと苦い顔で告げるのでした。

そのあと、弟ディコンのことをサムが涙をこらえて持ち出すと、親子ともども殺していると……。

あのターリー父子処刑の場面は、本当に腹が立ったものです。

こうなると思った……。

 

これは、歴史的に見てもいけません。

ターリー家は、【ロバートの反乱】でエイリス2世が攻められた時、最後まで王の側で戦い続けた忠誠心あふれる家なのです。

総崩れになる中、唯一踏みとどまり、反乱側に土をつけた数少ない剛勇の家です。

そういう当主父子を、問答無用で処刑するとは。

どうやらデナーリスは、歴史学をきっちり学んでいないのだな、と呆れたものです。

あのどうしようもない兄・ヴィセーリオン経由ですから、歪んでいたのでしょう。

もう少し時間があり、学ぶ意欲があれば、ティリオンあたりがしっかり教え込むべきだったのですが。

ティリオンも、あの処刑で失望した顔を見せていましたっけ。

 

きみはエイゴン・ターガリエンだ

サムは、デナーリスに感情を爆発させてもいい。

ただ、彼はそういう性格ではありません。

その智謀を生かして、最も残酷な手段を考え出すのです。ブランとともに、あの事実をジョンに告げることにしました。

二人は、ジョンの元へと向かいます。

サムは父と弟の処刑をジョンに告げるのでした。

ここでそれは酷いとジョンが怒ったら、この先は違ったのかな。苦しそうな顔ではありますが。

「きみは王だ」

そう告げられたジョンは、王位を捨てたと語ります。

「そうじゃない。七王国の王なんだ」

サムとブランがつきとめた事実。それは、ジョン出生の秘密でした。

父:レイガー・ターガリエン(エイリス2世の嫡子)

母:リアナ・スターク(エダードの妹、ロバート・バラシオンの婚約者)

 

これも、***のせいで歴史が狂った案件です。

レイガーには、エリアという妃がいました。あの結婚とは別の婚姻が、あったわけです。

エリアとは、彼女の弟が、オベリン・マーテルがマウンテンとの決闘時に名前を絶叫していた、ドーン人です。

サーセイも有力な妃候補で、本人もレイガーに憧れていましたが、叶わなかった経緯があります。

そんなレイガーが、青いバラを捧げて愛を誓った女。それがリアナです。

このせいで、こんな状況が生まれます。

・ロバート、リアナを凌辱した(※同意のもとでの性的関係とは彼は認識していない)レイガーに激怒。反乱の原因に

・サーセイ、レイガーを奪った女2名であるリアナ、エリア、およびその実家(スターク家、マーテル家)が嫌いになる

・ロバート、新婚初夜にサーセイをうっかり「リアナ」と呼んでしまい、夫婦仲が壊れる

・エダード、ジョンを保護するために「自分が浮気してできた私生児」と主張したため、キャトリンがジョンを嫌うことになる

このせいで、何組もの夫婦に亀裂が入ったどころか、全土を巻き込んで戦争になっているのです。

エダードは、ロバートにジョンの身元が判明したら殺されると思い、密かに守り抜きました。ジョンの外見が母方に似ていることが幸いしたのです。

エダードが、ロバートのデナーリス殺害依頼を批判したのも、ジョンのことが念頭にあったからでした。ターガリエン殺しが及べば、ジョンも死ぬことになるのです。

もしも私生児であれば、そこで終わりです。

ジョンとデナーリスの恋愛が、甥と叔母であるという点は残りますが……。

王位継承順位が変わった

この秘密を知ったブランも、そう認識していました。

ところが、【シタデル】でサムが婚姻照明を発見しました。

嫡出であるということは、ターガリエンの王位継承順位が変わります。

【エイリス2世後の継承順位】

◆Before
エイリス2世
1位:レイガー
2位:ヴィセーリオン
3位:デナーリス

◆After
エイリス2世
1位:レイガー
2位:エイゴン(ジョン・スノウ)
3位:ヴィセーリオン
4位:デナーリス

王位継承順位に、変動があったのです。

「叔母と甥でもいい! 隠し通せばいいじゃない」

これさえなければ、そう言えたかもしれない。そんな二人ですが。こうなると、王座を奪い合うことになります。

このシーズンのどこで判明するのか。1話目でした。

さあどうなる!!

 

このままでは終わらない

さて、壁の向こうで戦っていたベリック・ドンダリオンら【旗標なき兄弟団】は、アンバー公のみせしめのような死体を発見します。

やっぱりナイツキングは本気だ。これはまずい。

そんな中、あの男もウィンターフェルに到着します。

ジェイミー・ラニスターでした。

彼がかつて、サーセイとの愛の秘密を守るために、窓から突き落とした少年。

そのブランが、目の前にいます。

いきなりフルスロットルの1話。次へと続きます!

 

MVP:サンサ・スターク

いろいろと印象深いスタートの中で、もっとも心に焼きついたのは、チベットスナギツネ顔のサンサでした。

団結してホワイトウォーカーと戦わねばならない。

そのために、王位返上まではいい。

ただ、デナーリスとイチャイチャしている場合じゃないだろうがー!!

そんなジョンとデナーリスへの怒りが、ひしひしと伝わって来ます。

それに気づかず「サンサが俺を見下してぇ〜」と言うジョンに、イライラした方もいるのでは?

それにしても、彼女も成長したものです。

アサシンになったアリアや、三つ目鴉になったブラン。その変化ほど、劇的ではないかもしれません。

ただ、彼女は人生の苦い経験を通して、まるで別人になりました。

ジョフリー王子と結婚したい。

その幼い恋心のためならば、家族を危険に追い込んでもいい。そんな恋愛重視の純粋な少女。

それが宮中での忍耐、さまざまな虐待、家族の惨殺、不幸な結婚……そうした苦難を経て、立派な君主にまでなったのです。

そんな彼女を見ていて悲しくなるのは、評価が不十分だから。

【落とし子の戦い】の勝利決定打は、彼女の策でした。

それなのに、気がつけばジョンが北の王にされてしまいます。

それでもぐっと我慢していたのに、恋愛のために王冠を投げ捨てたようなウキウキっぷりですよ。

そりゃ、静かにキレますわ。

じっと我慢して、嫌味を言い放つ。

サンサにエールを送りたい。そんな視聴者は多いはず。

男の怒声は、一喝としてプラスなのに。

女の怒声は、どうせヒステリックって言われるんでしょ。ケッ。

そんな諦念すら感じます。

女性がリーダーとなるうえで、リアルな苦しみに直面しているのが、サンサでしょう。

デナーリスと違ってドラゴンはいない。

だからこそ、衝動的に処刑もしない。

サーセイと違って、自分の肉体を餌にするつもりはない。

アリアと違って、剣を持ってはいない。

知能で生きていくしかない。

サンサの選んだ、知能、経験、流した涙という武器が、そこにはあるのです。

 

総評

初回は、過去の清算を示します。

ついにジョンが知ってしまった、出生の秘密。

ターリー父子の衝動的な処刑が祟る、デナーリス。

アリアが向き合うジェンドリーとハウンド。

姉ヤーラに恩返しをして、北へ向かうシオン。

突き落としたブランと顔を合わせる、ジェイミー。

サーセイは、自分を裏切った弟二人に、過去の清算を命でもって迫ります。

もうひとつ。愛。

メイジー・ウィリアムズ流で言うと***の祟りもありますね。

ジョンが生まれたこと自体、そういう部分が大きい。

そのせいで、七王国は大変なことになりました。

そうして生まれたジョンが、***に引っ張られてしまい、デナーリスとドラゴンデートです。

それを冷たい目でじっとみつめる、それがサンサ。

彼女は***を振り回す男(ラムジーやリトルフィンガーことピーター・ベイリッシュ)のせいで、苦難の人生を歩まされました。

王子様に憧れる純粋な少女を、***がぶっ壊した。そんな構図とも言えます。

サーセイ役のレナ・へディは、この作品は#Metooを意識しているときっぱり言い切りました。

◆『ゲーム・オブ・スローンズ』のレナ・ヘディが告白「あの彼のせいで仕事がなかった…」(→link

その通り。

最終シーズンで、そのことを言い切ると一話目で宣言しました。

それは、被害者が可哀想だとか。

被害者は、がんばってくれとか。

女が、立ち上がれとか。

そこをはるかに飛び越えてゆきました。

***に振り回されて、目の前の脅威すら甘くなるジョンみたいな奴って、本当にバカ。

女の肉体につられて、まんまと乗っかるユーロンみたいな奴って、本当にバカ。

そういう奴のせいで、被害にあうのは誰?

女?

男?

関係ないね。

世界そのものが、滅びかねないんだよ。

そう言い切っている、そんな最終シーズンが幕を開けたのです。

【参考】
『剣嵐の大地 (中)〈氷と炎の歌 3〉(ハヤカワ文庫SF1877)』(→amazon

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武者震之助

2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』以来、毎年レビューを担当。大河ドラマにとっての魏徴(ぎちょう)たらんと自認しているが、そう思うのは本人だけである。

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