どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第9回「守るべきもの」

2023/03/06

今週はかわいい少年少女の別れから。

幼い戦国時代の人物なのに、スローモーションで手を伸ばしたり、なんだかトレンディドラマのような別れ方ですね。

そしてこれまたトレンディドラマっぽく、カッコつけている本多正信。

ナレーションが三河一向一揆をざっくばらんに説明してくれますが、ひょっとしたら、制作サイドも【不入権】が如何なるものなのか、消化しきれていないのでは?

そんな疑念がよぎりつつ、神の君へ!

 


あらすじ:おじさん構文バージョン

みんな元気カナ?^_^

我らが、神の君の中の人こと、松潤サンが、お祭りでパレードにでるって!( ´∀`)忙しいのに、エライネ♪( ´▽`)

ドラマを見てる、かわいこチャン、は見にいくヨナ?!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

オイラは、松潤サンでなくて、松潤サンを見にくる、カワイイギャルを、見に行っちゃうかも^o^

でも、ドラマの、展開は、辛いよね_:(´ཀ`」 ∠):

身近な、家臣さえ、信じられなくなり、ヒッキーニートになっちゃった( T_T)

オイラも、気持ち、わかるよ( *`ω´)

去年は、大河を、褒めてたくせにケナす! そんなアンチ、チョームカつくΣ(-᷅_-᷄๑)

それに、日曜夜だヨ(T ^ T)月曜日を思うとピエンってなっちゃうんダゾ_| ̄|○

でもそこでイッセー尾形さん、じゃなかった鳥井?鳥居だっけ( ^ω^ )

ともかく、フガフガした様子が、まじウケる、そんなおじいちゃんが、やってくるんだ( ◠‿◠ )

たとえ裏切られても信じきるか、疑いがある者を切り捨てるか、二つに一つ!( ・∇・)

どうなっちゃうんだろう(๑╹ω╹๑ )オイラもドキドキだよ( ´∀`)

でもさ、やっぱりピエンな、日曜夜は、殺し合いや、騙し合いって、見たくないよねm(_ _)m

ぶっちゃけ、難しくて、理解できないンダ_:(´ཀ`」 ∠):

去年なんて、鎌倉時代って、いわれても、オイラは、いいくに作ろう、鎌倉幕府だし( ^∀^)

(※かつては1192年とされていた鎌倉幕府の成立は、現在諸説あり、1185年と教えられることが多い。鎌倉幕府成立年代の覚え方で年代がわかります)

その点、今年は、面白くて、イイヨネ( ・∇・)

くノ一もセクシーでムフフだし(^ω^)陰キャ歴オタは、黙ってろってゴルァ!٩( 'ω' )و

祭りに松潤サンが来ないとか、言ってた奴、ざまぁwwww

◆『どうする家康』松本潤が騎馬武者行列 5・5の「浜松まつり」盛り上げへ(→link

 


どうする飲酒

本多忠真は酔いどれキャラ――そんな時点で嫌な予感はしていました。

軍議中に酒は飲まないでくれ……。

作戦後、勝って浮かれてならまだしも、戦を前に堂々と飲むって何ごとでしょう。

飲酒癖がある奴なんて、最悪斬首モンでは?

と、何も大袈裟に言っているわけじゃありません。

酒はどうやって作るか?

大量の米を発酵させます。つまり飲酒というのは、軍糧を消耗させているという象徴になる。

こっそり軍糧をくすね、酒を醸す不届き者はいます。そういう者への罰則規定は勢力ごとに定められていました。

例えば『三国志』の英雄なんかもそうです。

一緒に飲みたくない上司ランキング『三国志』編|アルハラ1位は張飛か曹操か

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堂々と飲酒できるのは、泰平の証。

だからこそ、戦時において、兵を束ねる将が戦前から酔っ払うなど処断ものです。

酒と将というならば、例えばこんな振る舞いは美談になります。

・褒美として賜った酒を、自分ではなく部下に配る

・敵の戦ぶりが見事であったら、敢えてあっぱれだとして贈る

軍隊は現在でも風紀取締が非常に大切。

時代によっては、ダラダラヘラヘラしている奴が、見せしめのために処刑されてもおかしくない。

部活動の規律なんて目じゃない、バリバリの厳しさが発揮されなければなりません。

それが今年は主人公の軍勢が、あまりにも弛緩しきっている。

三河武士団は規律正しさが持ち味だったのでは?

なんて言うと、

「徳川史観をいつまで信じてんのw 最新研究を参照にしてんだよw」

みたいなツッコミもあるかもしれませんが、軍隊の規律はそれ以前の話でしょう。

だからこそ本作は、真面目に兵法を考えたことがない人が作っていると思ってしまう。

舞台は戦国時代です。

兵法を軽んじて描かれてしまうと「生の豚肉でグルメチャレンジ!」と言い張るくらい無茶苦茶です。炎上系Youtuberみたいなノリで大河ドラマを作らないで欲しいのです。

しかも忠真が非常に横柄な態度で辛くなってきます。

三河武士団の結束を高めたいならば、忠真の隠し持った酒を没収し他の連中に配る。そして忠真には何らかの罰を与える。それが軍隊の統制でしょう。

確かに、本作については、ダメな人物を描くことでかわいらしさを出したいという擁護も見かけます。

『鎌倉殿の13人』の和田義盛もキュートでしたが、今年は誰もそう思えないんですわ……。

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どうする弓術

本多正信が軍師なのに弓矢を射ちまくるのですが、どうにもおかしい。

和弓の特徴は、腕力が必要なことです。

日本の武士は、遠距離で敵にダメージに与えることに重点を置いたわけですね。

ゆえに『鎌倉殿の13人』でも大活躍だった源義経には「義経の弓流し」という逸話があります。

弓をうっかり水に落とした義経が、

「こんな弓を使っているとわかったら、平家の連中に腕力がないとバレてしまう。武士として恥ずかしい」

と無理をしてまで拾ったというのです。

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弓を射る腕前についても、重点を置く場所は、民族や文化ごとに違いが出ます。

同じ日本でも、アイヌと和人を比べるとわかりやすい。

アイヌは軽く連射ができる弓を用います。トリカブトの毒矢も特徴です。

和人は弩が伝播していたにもかかわらず、廃れたように思えるところも興味深い。

要するに、このドラマの弓術は和の醍醐味がないのです。連射速射はRPGのエルフならサマになるんでしょうが、どうにも薄っぺらい。

去年の『鎌倉殿の13人』と比較してください。

おかしくありませんか?

日本の歴史や文化に対する興味が薄い、あるいは持ってない。それなのになぜ徳川家康を主人公にしたドラマを作ろうと思ったのか。悲しさばかりが募ってきます……。

 


どうする軍師

軍師は存在したのか、しなかったのか――。

そこは単純に表現の在り方として、フィクションですので譲るとしても、解せないのは正信が弓矢を射ちまくるところです。

軍師というならば、どんな姿が理想的なのか。

こんな言葉があります。

籌(はかりごと)を帷幄(いあく)に運(めぐ)らし、勝ちを千里の外に決す。『史記』

策略をテントの中で練り、千里の先で勝利を決める。

要は、頭を使って戦を勝利に導くことです。腕力を必要とする和弓などを射っている場合ではない。

にも関わらず前線に出てシュパシュパッと敵を射て、倒れた女が幼馴染で動揺する。

軍師がそんなとこで何やってんの!

もしも何らかの攻撃を受けて亡くなったり、あるいは思考できなくなったら、それで終わりですよ……。

『麒麟がくる』の足利義輝を思い出しました。

彼は「暴虎馮河」を引いていた。本来献策されるなり、自ら策を練るのが将軍だった。そんな将軍自ら剣を振るうことで、滅びゆく幕府の哀しみを描いていました。

本作は、そういう深みが全くなく、賢い描き方をしていると思えないのが辛いのです。

ドラマの描写が全体的に稚拙なため、どれだけ賢い設定にされても、そう見えないのです。

 

どうするクールキャラ描写

しかし、この「正信が殺した女が初恋の人だった!」というのもいつの時代のセンスなんでしょうか。

誰だろうと殺したら、せめてまずは合掌ぐらいしませんか。ましてや女性ですよ。

それに正信は当初「遊び女か」と冷たく言い放っていました。

もう何度目でしょう。本当に「遊び女」という言葉が好きな作品ですね。

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クールな世界観にしようとして、結局は中世人らしさも失い、現代の中二病こじらせのような展開になっているのが見ていられません。鵜殿長照もこじらせていましたね。

『鎌倉殿の13人』では、壇ノ浦の戦いで和田義盛や畠山重忠が、海に飛び込む平家を見て合掌していました。

そういう武士の情けって大切ではありませんか?

冷酷さを表現するなら『麒麟がくる』の織田信長のように淡々と描けばいいのに、このドラマだとひたすら中二病に陥ってしまう。中世でも令和でもありません。

 

どうする「冷蔵庫の女」

時間稼ぎなのか。本作は合間合間に雑な恋愛描写が入ってきますね。

複雑な背景を描写したり、心理描写に割けばいいのに、ともかく色恋沙汰を入れたいようです。

しかも、女性が苦しむシーンの多いこと……。

“夜伽役”として、今川氏真の性的暴行未遂の対象にされた瀬名。

登場した途端、殺されてしまう本多正信の初恋相手。

瀬名の母である巴も、死ぬ前に見どころが入れられてました。

そして今後は田鶴も死にますね。

なんだか今からウッキウキで、どうやって酷い殺し方をしようか考えているかのような印象すら受ける。

期待するニュースも出ているほどです。

◆ 有村架純の瀬名はどのように殺されるのか 『どうする家康』が描く「大河史上かつてないこと」(→link

来週は「どうする側室!」ですので、たとえ瀬名チャンが死んでも、次のかわい子チャンがいるんだから大丈夫♪ってところでしょうか。

最終盤のみどころは、千姫があわや死にかけてイケメンの本多忠刻に惚れる描写と、淀の方の惨死辺りになるかもしれません。

史実準拠で女性が酷い目に遭うならばわかります。

そんな歴史は繰り返してはならない――という教訓になりますよね。

しかし今年は作り手の趣味では?

史実でも十分死屍累々なのに、わざわざオリキャラ女(本作はこういう呼び方で十分でしょう)を殺す。

泣かせようとしているのでしょうが、あまりに突然でくだらなく「あっそ、“冷蔵庫の女”だね」で終わってしまうんですよ。

「冷蔵庫の女」というのは、男の動機づけのために、やたらとヒロインを殺すことを指します。

アメコミの『グリーンランタン』で、主人公のガールフレンドが殺害され、冷蔵庫に入れられていた――男を奮い立たせる動機づけのために、女を性的暴行にあわせたり、殺したりすること。

そんなのはあまりに陳腐だと揶揄する概念です。

『鎌倉殿の13人』の八重はどうか?

彼女のケースは複雑です。頼朝との愛のため入水して亡くなった伝説を換骨奪胎しています。

八重はいてもいなくても、義時の選択が変わったとも思えません。陳腐になることを避けた考え抜かれた描写でした。

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三谷さんが新垣結衣さんが好きだから出番を増やしたという、ゲスな推測記事がありました。そんなわけないだろうと呆れたものですが、今年はそうでもないようでして……

『麒麟がくる』の駒がずいぶんと叩かれたものですが、今にして思えばやはり良心的だと思います。

今年だったら、駒は光秀と一夜を共にしたあとですぐ山賊あたりに殺されていたのではないでしょうか。あるいは斎藤義龍が奪ったせいで死んで、それに光秀がキレる。

そんな描写じゃなくて本当によかった。

と同時に、駒が叩かれていた意味も理解できた気がします。

女の役割はエロか、恋愛要員か、殺されるか、妻か、母か、家事労働だけ。それ以外の女なんてありえねーし、うぜーし!

そんな概念が広がっているのではないでしょうか。

ドラマのキャラクターを叩くだけならまだしも、SNSで女性政治家や研究者を叩くのと構図が似ている気がします。

 

どうする時間稼ぎとコスパ

ろくに合戦の作戦を出さず、弓矢を射って幼馴染とラブラブしている正信と、ビエビエ泣く家康。

今週はそんな描写が延々と続きました。

松山ケンイチさんの頑張りを見ていると非常に心が痛みます。

しかし、あまりに地味で安っぽい絵面に、視聴者離れが加速してしまう懸念ばかりが頭をよぎるのです。

今年はコスパ重視で、削った予算を『大奥』に回しているんじゃないか?と思うほど。

役者数名がずっと長いこと話すだけで引っ張るって、色々と節約しすぎでしょう。

 

どうする望月千代

望月千代だなんてびっくり!

そう驚かせたかったのかもしれませんが、戦国ファンの視聴者からはバレバレでしたね。あまりにわかりやすいので、流石にもう少し捻ると思い立ったんですがド直球でした。

その望月千代ですが、もうちょっとどうにかして欲しいです。

あんな全力で四六時中「私は怪しい女ですぅ!」とアピールしますかね。

口角をあげてにっこり白い歯を見せて笑っていましたが、昔の女性は、あまりそういうことはしません。

東西で扇を女性が使う局面が多いのも、歯を隠す役割があります。

今ほど歯科治療ができない時代は虫歯にもなりやすい。

笑うときにそっと口元を隠す仕草がよいものでして、唇からチラッと白い歯が見えることがセクシーさとなります。

ドラマのような笑い方は全くもって色気がない。とはいえ、役者さんを責めても仕方のないことです。全ては演技指導の問題でしょう。

武田信玄ですら、あまり風格を感じさせない飲酒で、なんだかバーベキューでビールを楽しむおじさんみたいでした。

 

どうする覚醒と成長

ピヨピヨ泣いてばかりで、他人のせいにしてばかり。

そんな徳川家康があまりに無能に見えるため、嫌気がさす視聴者も増えているようです。

◆『どうする家康』松本潤演じる家康は、なぜ“無能キャラ”なのか?(→link

ただ、こんな見方もあるでしょう。

家康の成長を表現するため、今は幼いところも隠すところ無く見せている――。

そこで、ふと考えてしまいました。

もしかして『鬼滅の刃』の我妻善逸あたりでも意識しているのか?と。

とにかく戦いが嫌いで、戦闘シーンになると最終的に気を失ってしまう善逸。

家康も戦場から逃げ出していました。

人間は確かに成長するので、かつて弱かったところがあるのも当然のことでしょう。

それにしたって、何らかの片鱗は幼少期からあるもので、『鬼滅の刃』の場合も善逸に才能があることだけはずっと示されています。

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本作の家康には、その片鱗すら無い。

「今は二十歳くらいで頼りないけど、そのうちきっと覚醒するんだろうな」

って、期待を込めている人もいるかもしれませんが、その要素が全く感じられないのです。

ですので、今後化けることがあっても、まるでガチャで大当たりを引いて転生したような、無茶苦茶な主人公補正で誤魔化されるのでしょう。

家康という偉人を真っ当に考えていたら、こんな酷い人物像で9話も続けられません。

おそらくシナリオは十数話あたりまでは進んでいるでしょうから、今後しばらくはドラマの改善も期待できないでしょう。

テレビに気を使う大手スポーツ紙では、盛り上がっている“フリ”を続けるとは思いますが。

 

どうする色彩感覚

なぜ本作は、見ているだけで気分が暗くなってしまうのか。

その答えは画面の色彩にあると思います。

大河ドラマ館やイベント会場には、出演者の等身大パネルが飾られます。

私も『鎌倉殿の13人』の時は何度も見ました。

伊豆の青年らしい北条義時。貴人らしいオーラをまとった源頼朝。どこか狡猾さが垣間見える三浦義村。豪胆な和田義盛。思い出すだけでグッときます。

そして今年の三英傑が並んだパネルを見た瞬間、よぎった思いは「小学生男子向けナップザック手作りキットみたいなセンス」でした。

信長くんはダークオーシャン。

秀吉くんはシャイニングサンダー。

家康くんはゴールデンタイガーだな!

女性の衣装も「小学生女子向けナップザック手作りキット」ですね。

お市チャンはクールブラック。

瀬名チャンはかわいいキャンディピンクよ。

日本の伝統色彩感覚とも異なる上に、昭和平成の小学生家庭科授業レベルなのです。

『鎌倉殿の13人』の場合、北条氏はトーンが異なる緑色。源頼朝の嫡流は白にワンポイントで紫。そういうテーマカラーがありました。

衣装の色合いがさんざん叩かれた『麒麟がくる』は、むしろ当時を再現した結果、視聴者の認識とずれてしまった結果です。

派手なだけでなく、五行説まで取り入れたものでした。

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五行説から、小学生ナップザック手作りキットまで、何がどうすればそうなってしまうのか……わけがわかりません。

 

どうするロケハン

本作は、CGやらVFXを使って若者受けを狙っていると言われます。

しかし、むしろ逆効果で「なんか嘘くさい」と拒絶反応が出る人も多いようです。

CGは、見た瞬間に「おっ、CGだな」と思われたら負け。

「最近の若者はゲームでCGを見ているから大河でも見たいだろう」なんて理屈は通用しません。

それに本作は、ロケの手間を惜しんでいるようにすら思えます。

『大奥』の第8回放送では、見応えがあるロケ地がありました。

樹齢が一千年を超えているような巨木が登場したのですが、いかにも日本らしい景色といえます。

日本列島は大規模な森林火災が発生しにくい気象条件です。

また伐採から免れた樹木も多い。

諸外国と比較するとわかりやすいですが、たとえばイギリスあたりは天然林が少ない。

海防力が重要なため、木材を伐採し、大型帆船を作ってきた歴史の表れです。

日本の森林は、映像の世界やインバウンドにとっても、非常に大切な資源。

外国人観光客が、自然を求めて地方へ足を運ぶという報告もあるほどで、神秘的な巨木は何かとプラスになるものです。

『鎌倉殿の13人』では、源頼朝が巨木のある森を馬で進みながら落馬しました。

頼朝が落馬した場所は史実では確定していません。橋の落成を見にいく途中であったことから、フィクションで描くときは、橋の上が多い。

それをあえて巨木を映し込むことにより、どこか神秘的で不穏な絵になっていた。

一方で本作は、そういうセンスがないがゆえの雑CGになっている。

どうしたものでしょうか。シナハンもいいですけれども、ロケハンもしてください。

◆ 「どうする家康」今川義元初回退場!CP語る3つの狙い 古沢マジック炸裂“シナハン”生きた元康の恐怖心(→link

 

どうするハラスメント対策

こんな記事がありました。

◆「どうする家康」の脱ぎ担当は山田裕貴で決定か?(→link

男性の性的な被害は、女性と比べて軽視されがちです。

しかし、こんな「脱ぎ担当」なんて呼び方はさすがにどうでしょうか。

確かに昨年の『鎌倉殿の13人』では、よく脱ぐ役者がいました。

それを受けてのことだとは思いますが、昨年と今年では作り手の意識も異なります。

ナイーブな場面では事前に仲介者を入れ、作り手と役者のコンセンサスを得てから撮影を進める。『鎌倉殿の13人』ではそんな気遣いがありました。

◆「鎌倉殿の13人」ハラスメント防止講習会「リスペクト・トレーニング」大河初導入「居心地いい現場に」(→link

実は『大奥』にも導入されているシステムです。

◆ 「大奥」にインティマシー・コーディネーター NHKで初導入(→link

どんな大胆な場面があっても、こういう気遣いがあれば安心できます。

『どうする家康』でも同様のシステムが取り入れられているという話は聞きません。

「役者がOKだと言ってりゃいいんだろ」というツッコミもあるかもしれませんが、それを本心で言いづらい状況があるのではないか?と気遣うからこそ導入されたシステムなのです。

本作の現場ではどうなっているんでしょうね。対応していたら、何らかの報道がある気もするのですが、一向に見当たりません。

 

流水の清濁はその源にあり

SNSトレンドでは「どうする反省会」が、いよいよ活況になってきました。

第9回という序盤の段階で、なぜ、そんなことになってしまったのか?

流水の清濁はその源にあり。『貞観政要』

流れる水が澄んでいるか、濁っているか? その要因は源にある。

貞観政要
家康も泰時も一条天皇も愛読していた『貞観政要』には一体何が書かれているのか

続きを見る

答えは、作品そのものがおかしいからでしょう。

いやいや、本レビューや一部のSNSが騒いでいるだけで、本当は多くの人が楽しんでいる、とお考えの方もいるかもしれません。

試しに『どうする家康』でニュースを検索すると、何でも褒めるポリアンナ記事とアンチ記事の両方が出てきます。

その中で最もポピュラーなのがヤフーニュースに掲載されるものでしょう。

そこでのコメント数やSNSでの拡散具合を見ていくと、ドラマに対する熱気はある程度浮かんできます。

◆NHK大河「どうする家康」がさえない最大の理由 TV業界と視聴者の“感覚のズレ”あらわ(→link

こちらの記事ですが、大河ドラマの関連ニュースでコメントが2000を超えるというのは、なかなか見ない現象です。

しかもそのコメントの多くが叩き論調に同意。

コメント欄は、3月6日夜の時点で2,900を超えていました。

むろん「叩き記事」を主戦力とする日刊ゲンダイの記事ですので当たり前といえばそうですが、ゲンダイさんのドラマ系記事でここまで数字が伸びることもそうそうありません。

こうなるとアンチ論調に仕向けた方がPV(アクセス数)を稼げる!

ってことで、ポリアンナから掌を返すメディアも増える可能性があるでしょう。

一方、褒め記事はどうか?

比較として、以下のコメント欄の数にご注目ください。

◆ 『どうする家康』“半蔵”山田孝之、只者ではない感が漂う眼力 裏切った“正信”松山ケンイチは不敵な表情(→link

3月6日夜の時点で21とは……大河ファンとして悲痛の叫びを上げたくなります。

制作サイドも、叩き記事でネットが埋まると困るから、今後は、イベント開催や参加といった、盛り上げ策を打ち出すでしょう。

ちなみに、日刊ゲンダイが必ず持ち出す「TV業界と視聴者の“感覚のズレ」だけは、思い当たることがあります。

かつてのトレンディドラマは、今の若い世代には受けません。

そこを読み取れないで失速するドラマもある。

◆『101回目のプロポーズ』はストーカードラマ!? '90年代の“粘着系恋愛ドラマ”にZ世代が悲鳴!(→link

そんなズレを修正するように行かない。

今週は『貞観政要』を取り上げました。

徳川家康を尊敬しているのであれば、目を通しておくべき中国古典ですが、ドラマの家康はとても読みそうにありません。

『貞観政要』は、家臣からの厳しい諫言でも主君が聞き入れることで名君となれると説く。諫言の大事さがわかる書物です。

甘ったるいポリアンナ記事で褒められてばかりいても、ドラマは上向きにならず、どんどんズレが深まってゆく。

その好例がこちらの記事にあります。

◆お茶の間で流すのか?厳しすぎる描写に悲鳴【どうする家康】(→link

タイトルの頭にある「お茶の間」という言葉からして時代錯誤でしょう。

テレビが一家に一台しかなく、家族が揃って見ていた時代は、性的あるいは残酷な場面で困惑しました。

そういう時代の感覚があると、ちょっと尖ったドラマを楽しめると「ワタシはドラマ通!」と思えるようになります。

しかし今は令和です。

スマホやタブレットで、個人が勝手に見たいものを見れますし、そもそも海外ドラマなんてもっともっと表現がえげつない。

果たして上記のライターさんはどんな読者を想定していたのでしょう?

次の記事もまたズレを感じてなりません。

◆ 古川琴音“歩き巫女”の流し目、松本まりか“女大鼠”の変装…「どうする家康」を彩る強烈な女性たち(→link

◆NHK「どうする家康」今川義元(野村萬斎)が3度目の登場 「否~っ!!」にSNS大盛り上がり「LINEスタンプ欲しい」(→link

◆松本まりかが大河ドラマに帰ってきた! 『どうする家康』でも山田孝之と抜群の相性(→link

「LINEスタンプ」が若さアピールのキーワードですかね。

共演者同士が「相性抜群」と言われてもピンと来ないもので、記事を読んで驚きました。

20年以上前のドラマを持ち出されても困惑するばかりです。

そして以下の記事では「改めて学ぶ」と言われて、

◆ 『どうする家康』“岡田信長“の常識を超えた行動は本当か? 織田信長の「真実」を考察(→link

ラインナップが支離滅裂な本が紹介されてしまう。

◆太田牛一/中川太古『信長公記』

◆横山光輝『織田信長』

◆加藤廣『信長の棺』

◆明智憲三郎『織田信長 435年目の真実』

『信長公記』は確かに戦国ファン必読の一冊ですが、信長関連の参考本は他にいくらでも読みやすい良書があります。それがなぜかマンガや小説ばかり……。

一体どんな気持ちでこういう記事が書かれるのか?

本作の周辺に漂う空気を推察してみたところ、「ナウなヤングにバカうけ」感覚なんだろうか?と思うに至りました。

サラッと上辺の情報だけ手に入れて、ワタシらドラマ通でマジヤバい!とでも言いたげな……。

 

SNSですら敵に回してしまいそう

ちょっと古い昭和レトロ、平成レトロ感覚にあわせたドラマが話題になることはあります。

NHK看板番組でもあります。

『いだてん』はSNSでは盛り上がっていたし、『青天を衝け』も昭和平成の青春ドラマのような作りでした。

朝ドラの『カムカムエヴリバディ』も、そんな雰囲気はあった。

とはいえ、それにしたって限界はあり、今回の『どうする家康』はその戦略にも失敗したと感じます。

本作は、むしろ叩くことで盛り上がる作品になってしまったのです。

大河ファンとしては、またもや危機的な状況を迎えてしまったと言わざるを得ない。

SNSの機能は、人間の性質が悪用されがちです。

自分のコメントが共感されると、それだけでドーパミンが出る。そんな中毒になるばかりか、熱中している間は気が付きません。

褒めることで中毒作用になればよいものの、このドラマは貶すことで楽しめるコンテンツになってしまった。

そこに大きな危険性を感じるのです。

思い返せば、大河ドラマは『平清盛』で誤った手法を学んでしまいました。

たとえ視聴率や評価が低迷しようが、ハッシュタグで盛り上がった投稿を集めて大きく喧伝すれば、一定の成功を得た作品となるのだ、と。

しかし、あれから十年以上が経過しました。その戦略はもはや手遅れです。それどころか、アンチにスイッチが入った状態になれば、むしろ逆に作用して危険です。

本作が濁っているのは、源に原因があるから同情はできません。

『貞観政要』の魏徴(ぎちょう)のように、何が悪いのか考え、伝え続けたい。

家康の愛読書から学んでそうしたいと思います。

夏目広次(夏目吉信)
夏目広次(吉信)の生涯|家康の身代わりとなり三方ヶ原で討死の話は本当か?

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【参考】
どうする家康/公式サイト

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武者震之助

2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』以来、毎年レビューを担当。大河ドラマにとっての魏徴(ぎちょう)たらんと自認しているが、そう思うのは本人だけである。

-どうする家康感想あらすじ

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