鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー

鎌倉殿の13人感想あらすじ

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第2回「佐殿の腹」

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鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第2回「佐殿の腹」
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MVP:北条政子

小池栄子さんのインタビューを読むと、また一層、頭が混乱してきます。

私があの北条政子を演じるなんて!

そう謙遜しているようで、ほんとうはこの人は、いつか政子を演じるとわかっていたような、そんな物凄さを感じてしまう。

そんなわけないと破顔一笑されてしまいそうではあるけれども、これはもう宿命なんじゃないかと思えてきます。

悪女といわれるけどチャーミングだとインタビューでも語っておられる小池さんですが、それは両立します。

凄まじい迫力と、かわいらしい愛嬌は同時に成立するはず。

そういう北条政子が毎週見られるようで、もう感無量です。

北条政子とは、日本史のみならず、世界史的にみてもおそろしいほど重要な人物のはず。

重要性が下がることはなく、むしろどんどん増してゆく人物です。

第一回と第二回で、頼朝と政子という、火花が散るような恋の成立過程は把握できました。

ここで一気に引きずりこむ魔力が十分にある、深淵のような存在。

こんな北条政子が見られるなんてもう、何と言えばよいのかわかりません。すごいことではないでしょうか。

 

答え合わせがもうできているような

僭越ながら私は、放送前に公開された以下の記事で、

大河『鎌倉殿の13人』見どころは?残酷な粛清の勝者・義時の悪辣描写が成否のカギ

続きを見る

「視聴率はもう基準として使えないので、視聴者数で算出した方がいい」

と書かせていただきました。

NHK側も視聴者数を発表するようになりました。

◆「鎌倉殿の13人」も“見られ方”に変化 初回は配信も好調「青天」超え!BS組も443万人 多様化進む(→link

本記事によりますと、見逃し配信サービス「NHKプラス」での視聴者数は、前作『青天を衝け』と比較して2~3倍の視聴数(正確にはユニークブラウザ数)だったようです。

また、鎌倉殿の13人より前のドラマが未発表なので数字の比較はできませんが、本作の視聴者数は、20時の本放送(NHK総合)が1771.9万人だったのに対し、18時からのBSでは443万人いたとのこと。

全体の約21%がBS視聴だった計算となります。

今後もNHKプラスでの視聴は増えていく傾向でしょうし、録画も簡単になったテレビの技術なども考慮すれば、もはやリアルタイム視聴率だけでは計りきれないと、NHK側も判断しているようです。

 

文章経国思想(もんじょうけいこくしそう)

大河が必ずしも勉強に役立つとは言い切れませんが、今年は推せます。

日本史のみならず、せっかくだから世界史的なことでも考えたい。

今回は【文章経国思想(もんじょうけいこくしそう)】について。

「文学が国家の経営で重要である」とする考えです。

これ、ピンと来ますでしょうか?

共通テストで古文漢文の割合が高すぎる非難されるウェブニュースやSNS投稿のことも踏まえて考えてみたいと思います。

この言葉の由来は『三国志』でもおなじみ魏文帝・曹丕の『典論』由来です。

文章は経国の大業、不朽の盛事なり。

文学こそ国家運営に必要なことであり、永久に朽ちることのない事業だ。

ほんとにぃ? なんかピンとこないなあ……と思ったら、今年の大河と『麒麟がくる』を思い出してください。

『麒麟がくる』では、登場人物が漢籍由来の知識を使って会話をしていました。そもそも「麒麟」だって儒教由来です。

そうした状況は、明智光秀たちが賢かったから?

いえ、それだけではなく、文章を使った教育をきっちりと幼少時から受けているからこそ可能なのです。

それが『鎌倉殿の13人』の坂東武者では成立しない。

「戦乱のない世になれば麒麟がくる……」

「き、りん? 何それ食えるの?」

こうなりかねない。

文章を読み、考え、想像し、作文することにより、人間の思考回路は鍛えられます。

筋トレしないと体がなまるように、頭も考え続けないと鈍くなる。

そうならないためには、文章はとても大切であり、人間社会の成立にも需要な要素になってくる。

文章を作ることはあっても、せいぜい実用的なことだけで、詩や歌すら詠めない段階では、考え方が極端でシンプルになりすぎるのです。

それではいかんから、学びの場を設け、人は思考を鍛えてきた。

『鎌倉殿の13人』と『麒麟がくる』におけるセリフの違いは、作風やテーマももちろんあるけれど、それのみならず文化の発展度も反映されていると思えます。

文学を極端に軽視し、ともかく実用的な文章だけやればいいや……そういうことをすると、とてつもなく悪いことになるのではないか? 坂東武者を見ているとそう思うのですね。

人間は、物語に入り込んで想像する時間が必要です。

三谷さんはそういう曹丕みたいな思考をちゃんと持っているように感じます。

ふざけているようで、物語、文章の持つ力を信じているからこそ、いいものを作っているのだと私は思います。

 

土スタで、小栗旬さんという発見

さきの土曜日、私は憮然としていました。

ウキウキワクワクと鎌倉時代の本を抱え、小栗旬さんが出る『土曜スタジオパーク』を待っている。

これではまるで、無茶苦茶大河が好きな人ではないか!

そう戸惑ったのですが、実際、『土曜スタジオパーク』を見たらファンになりますよね。

この回は小栗旬さんが語っていたわけです。

いろいろネットニュースにもなっていて、マスクに書きこむとか、大泉のせいとか、そいうった記事もたくさんあります。

そんな中、私が衝撃を受けたことはそれではありません。

まず一点目。小栗さんは地毛で結えるよう髪の毛を伸ばしている。しかもゴワゴワしているらしい。リンスはしないとか? これでもう参ってしまいました。

『ゲーム・オブ・スローンズ』では、出演者がシャンプー禁止令を出された。ツヤツヤヘアーじゃ時代ものらしくないということだそうです。

日本じゃ、そこまで気合い入れる役者はいないだろうと思っていたら、いたんですよ。

次は乗馬訓練。

一回目の馬防柵すら超える場面が、スタントなしだったとは意外でした。

馬術担当者が納得するほど稽古を熱心にしていて、本当に馬がお好きなんだそうです。

確かに楽しそうに馬に乗っていると思いました。それが実際、乗馬に真剣に取り組んでいると知り、衝撃を受けました。

近年の大河で、「乗馬なんて時間がかかっても映るのは一瞬だ」と語る役者を知ってしまったからだと思えます。

そうじゃないだろ、乗馬そのものを味わって楽しもうよ!

そう言いたかったけどうまく言えなくて、その答えを小栗さんが出してくれた。すごくサッパリしました。

三点目は負けず嫌いなこと。小栗さんは言うまでもなく美男子で、大河出演歴もこの年代で突出していて、和装も似合う。それでも絶えず学んでいるとのことです。

今回出てきた宗時が弓を射る場面で、義時は関係ないのに、小栗さんも弓矢で的を射ていたそうです。

なんてこった!

大河の主演まで上り詰めたのに、彼はまだまだ学ぶ気らしい。

片岡愛之助さんは歌舞伎役者で学べることは多い。だから学びに行ったのでしょうか。これは地味に見えてすごいことではありませんか? 弓を射る気満々です!

スタジオで笑う小栗旬さんを見ながら、私はギョッとしていました。

大河のために地毛を伸ばし、馬に乗り、学ぶ。そんな理想的な人が実在したのかと。

彼のことは知っていたけれども、実は何も知らなかったんじゃないか? 姿形を知っている存在が、実は化け物だったと気づいたような、すごい衝撃が雷のように落ちてきた。

彼の顔も、声も、何か違ってしまって、まさかこんなことがあるとは思っていなくて、正直、動揺しています。

大河とは、知っている何かを、まるで知らなかったようにしてこそ正解かもしれない。そう思わされて動揺が止まりません。

好きとか嫌いとかそういうことでなく、ともかく、小栗旬さんは驚異的な何かがあると思えるのです。

※著者の関連noteはこちらから!(→link

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文:武者震之助(note
絵:小久ヒロ

【参考】
鎌倉殿の13人/公式サイト

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