天文17年(1548年)――。
大垣城は、斎藤利政(斎藤道三)が奪還しました。といっても、これは彼が強いだけの話でもありません。
最大の敗因は、清洲城の織田彦五郎が、織田信秀の古渡城を攻めたためでした。
-

織田信友(彦五郎)の生涯|信長に謀略を仕掛け逆に切腹へ追い込まれた元主君筋
続きを見る
敵を知り己を知れば百戦殆うからず――利政は織田一族の内紛を掴み、攻めたのでしょう。
こうなると、信秀は抜本的な改革を迫られます。
美濃と手を結ぶ
平手政秀を前にして、織田信秀は目下の勢力を語る。
本作はセリフが細かく、難易度を下げているとは思えます。そういう同盟関係を無視して、主人公がおにぎりやウナギを食べてはしゃいでおりますと、難易度が下がるようで実は上がるわけです。情勢そのものをろくに描かないのであれば、見る側もそこに気づかない。
織田信秀の敵とは?
・今川義元
・斎藤利政
・織田彦五郎
まことにもって、厄介な状況になりました。同族の敵は、なまじ接触機会もありますし、手の内を知っているだけに面倒なものがあります。こういうときは優先順位をつけなければなりません。
将来、信秀の嫡男・織田信長は「織田包囲網」というもっと厳しい状況に直面します。ここは予習のつもりだと考えておきましょう。
-

織田信長の生涯|生誕から本能寺まで戦い続けた49年の史実を振り返る
続きを見る
信秀には疑念がある。
「守護代とはいえ、同じ織田の一族。何故、いちいちわしのやることに横槍を入れてくる?」
そう信秀は政秀に問いかけます。答えをわかっている気配はあります。
「はっきり申せば、殿への嫉妬……」
交易の拠点たる、津島、熱田を手にしている。リッチな尾張マネーは信秀にジャブジャブ入ってくる。金もある。力もある。戦も、お強い。
-

織田信秀(信長の父)の生涯|軍事以上に経済も重視した手腕巧みな戦国大名
続きを見る
そのような縁者なぞ、蹴躓いて死んでしまえくらい思うもの――。
政秀よ、これも予習ですか?
身内に優秀なものがいるとなまじ敵対感情が渦巻くものではあります。
信秀は、満足しております。
白雪姫の継母が鏡に一番の美女が誰か問いかけるような、そんな心理が感じられます。
信秀は、次の議題に移ります。
今川義元がもっと手強い。そこは政秀も「まことにもって」と理解を示します。
続けて、息切れが酷くなったと打ち明る信秀。戦のたびに、体の中で、何かが泥のように崩れ落ちてゆく――。
現代医学はさておきまして、漢方ですと【陽】の熱気がこもっている状態です。
そういえば、信秀は瓜を食べておりました。瓜は水分も豊富ですが、漢方医学では【隠】の食材です。つまり、熱気がこもっている時に食べるとよいもの。夏野菜にはこのような役割がある。旬の食材を旬に食べることには、漢方医学的にも意味があります。
そしてここも重要です。
くどいようですが、陰陽に善悪はありません。均衡が崩れることそのものが悪。陽が優勢になりすぎた信秀の、残された日々は短いのです。
彼自身も、その自覚はある。二つの敵であれば、両手でどうにかなる。しかし、三つは手に余る。そう笑い飛ばします。
これも大事なこと。人体の構造を考えると、手足はじめ二つ揃っているものは多いものの、三以上は少ない。【三】という数字には、無限に繋がる最小のものという意味が生じて来ます。
鼎立とは、三本足の鼎の状態を指します。こうなると、なかなか手強いことになります。
そこで、とりあえず三を二にすることを考えたのです。
「そこでじゃ、わしは美濃の蝮と手を結ぼうち思う」
斎藤利政との同盟です。
織田彦五郎と今川義元。この二つと五分に戦うためには、美濃を味方につける他あるまい。そう語るわけです。
なぜ、美濃なのか?
その条件が、ここから明かされてゆきます。
明智荘で十兵衛を待っていたのは
明智荘では、牧と明智光安が囲碁をしておりました。
もう三度目といいつつ、なかなか終わらない様子。
こういうところが細かい。双六ではなく、将棋でもなく、陰陽のような白と黒の囲碁なのです。
光安は、牧殿の整え方は亡き兄上に似ておると感心しております。守りと攻めが一体となっているのです。
牧は、夫にはよく鍛えられたと言います。拙い、拙い。そう言われたのだと。
わしもそうであった、と光安。
小さな何気ない会話のようですが、牧の夫であり、光秀の父のこともわかります。
おなごにはわかるまい、そう見下すような人物ではなかったということです。この要素は、光秀にも引き継がれているのでしょう。攻めと守りが一体になるところも。
それから光安は「先日申した帰蝶様の件」が実に難しいとこぼしております。殿から、それについてどう思うかといきなりご下問があり、光安は答えに窮してしまったとか。
そこで、近習が知らせを持って来ます。
稲葉山城から、十兵衛様が戻ったと知らせがあったとのこと。自宅よりもまずは城に報告するのです。明日昼前には、お帰りになる由――そう聞かされ、安堵感がそこにはあります。
それにしても、囲碁だなんて。
それだけでも面倒な考証が出てくるでしょうに、本当に小さなところまで手を抜かない仕事をしております。今日も盤石ですな。
明智荘に、十兵衛光秀が戻りました。まずは木助、そして牧が出迎えます。
「母上。母上! ただいま帰りました」
「お帰りなさい」
出迎えの場面ですが、台所で食事の支度をしているとわかるところとか。牧の凛とした佇まいとか。お見事です。
ここで、光秀について来た駒が、肩の傷が塞がったことを確認。薬を根気よく塗るよう、指示を出します。
駒を演じる門脇麦さんも語っておりましたが、当時の医学知識は現代と比べると拙いもの。東西問わずそういうものではありますし、それこそ北里柴三郎あたりまで、医学がかえって人を殺すようなこともあったものです。そこは念頭においておくと良さそうです。
-

東大とバトルし女性関係も激しい北里柴三郎|ドラマでは描きにくい78年の生涯
続きを見る
牧はこぼします。
「こんなに傷を負っているのなら、教えてくれればいいのに」
便りを遣さない我が子に、そう愚痴を言う。
光秀は逆に心配されるとつっぱねます。母として、遠くにいて何もできないのだから、せめて心配くらいさせてくれと牧は訴えるのでした。
「そういうものですかね」
「そういうものですよ」
そうですね、普通の母子はそうです。
これも予習ですかね。信秀の嫡男・信長くんと、土田御前はこういうあたたかい、普通の交流ができない可能性が高い……きっとあの母子は、母だけでなくて子の側にも問題があるのでしょう。
-

信長の母・土田御前の生涯|生まれや名前は?信長の死後はどう過ごした?
続きを見る
そう、どでかい問題が。気高い母の心をぶっ壊すような、いろんなことが。
土田御前は、キャストビジュアルの時点で顔が疲れておりますから。
帰蝶の訪問
常がここで、帰蝶様がお戻りになられたと告げに来るのです。
これには光秀も驚きつつ、出迎えます。用件を聞くと、この近くに鶴の群れが来るから、せっかくだから伯母上の顔を見たくて来たと答えるのです。
しかし、光秀は鶴が来るのはもっと遠く、こんなところで寄り道していては城に戻れないと、答える。生真面目です。
帰蝶はうれしそうではあります。いつ戻られたのかと聞いてくる。先程こちらにと答えられると、こう返すのです。
「稲葉山城に戻ったのならば挨拶に参ってもよかろう、素通りとは他人行儀じゃな」
そう拗ねたように言う。ここで光秀は、着いたのは夜分だと答えるのです。
光秀は、女心がわからないとかなんとか言われますけどね。
それの何が悪いのでしょうか?
自分が女心にデレデレするとか、胸キュンキュンしたいからとか、そんな情ではかってどうしますか。それをやりすぎると、セクハラ全開になる。そこはもっと考えねばならないでしょう。
これ以上書くと、嫌味ったらしいので最低限に留めますが。先週の感想が「ほっこりきゅんきゅん」塗れで、甚だ遺憾だとは思いました。内心の自由は誰にでもあります。しかし、こうも高度かつ長尺の歴史物なのですから、そういうことばかり期待しては勿体ない。
そういう話は、2015年で終わりにしたいものです。そんなことばかり言っていると、またあの「俺ら松下村メン!」が来襲しますよ、それでいいんですか……。
ここで、帰蝶と気が合っている駒が、奥の間に来ていることも語られます。
「あがってよいか?」
帰蝶はうれしそうです。蝮の娘ですし、性格も父譲り、これについては後述します。
-

道三の娘で信長の妻・帰蝶(濃姫)の生涯|本能寺の変後はどう過ごした?
続きを見る
けれども、彼女は素直で純粋な女性だということは、考えていきましょう。
あの帰蝶様が本気で鶴が見たいと思うか?
光秀は、叔父上の元へ迎えと促されています。
帰蝶は「あ・し!」と駒に見せる。リスを捕まえようとして木に登り怪我をして、手当てをしてもらった。そなたの薬で、綺麗に治ったのじゃと説明します。
帰蝶はやっぱり素直。でも、そのお礼の言い方が唐突ではある。代役だからどうこう言われておりますが、この飾らないところを川口春奈さんはよく掴んでいると思います。
一方、光安は悩ましい問いかけをします。
◆考えてみよ、光秀よ!
【あの帰蝶様が本気で鶴が見たいと思うか?】
→光秀、素直なのでわかってない。
【城で殿から話はなかったのか?】
→取り込み中だから、近習に挨拶だけして帰って来たとのこと。
どうにもじれったい、そんな光安。光秀は女心だけではなく、ちょっと愛すべき鈍感さがあるのです。
光秀の造形は難解です。
寺では秀才だったとわかりますし、言動の端々から知性はあるのですが、ちょっと抜けているようなところもある。それは生真面目すぎるからなのでしょう。
光安は光秀を手招きし、こう語ります。尾張の織田信秀が殿の元に書を遣し、和議を致したいと申し入れて来たのだと。
もう美濃との戦はせぬ。仲良くしよう。まぁ、そういう話じゃ。そう語り、状況を説明します。
ここで、今川義元が隙あらばと槍を研いでいると語られるのがいいですね。蹴鞠ばかりをしているわけではないのです。義元はまだ一瞬しか出番がないとはいえ、正攻法が強い、英雄の中の英雄らしさは感じます。
『三国志』ならば袁紹あたりかな。途中で負けただけに過小評価されますが、知勇兼備の英雄です。
-

今川義元の生涯|“海道一の弓取り”と呼ばれる名門武士の実力とは?
続きを見る
殿は、和議に同意した。しかし、条件がついて来た。
そう光安は言います。
口約束では心もとない。納得いく証が欲しい。帰蝶様を嫁にくれと。信秀には若い嫡男がいる。その嫁にいただきたい。
その話を告げたところ、帰蝶は即座に口もきいてくれなくなった。帰蝶の伯父としてどう思うか? 利政にそう聞かれたのです。
「どうもこうも、なあ?」
鳥に餌をあげて、アニマルセラピーをする光安。
光秀はいとこであり、幼い頃から親しい間柄。そう叔父上は漏らすのです。
「そなたの館においでになったのも、そういうこともあるのであろう。鶴など言い訳じゃ。そなたの口から、帰蝶様のお気持ちを聞いてみてはくれぬか?」
「はぁ?」
光秀、ものすごく困惑している。
これは光秀本人も理解できない、彼の持つ力。演じる長谷川博己さんも、いろいろ思い悩む、そんな力なのでしょう。
どうしてこんな無理難題をふっかけられるの? そう視聴者も思うでしょうし、今週も「RPGかよ……」というツッコミはあるでしょうけれども。光秀の底力であり、おそろしいところであり、不幸なところかもしれません。
幼い頃から持つ光秀の本質
「さぁ二つが三つになります。お立ち会い!」
駒はお手玉を披露しています。伝吾や子どもたち、そして帰蝶も見ている、そんな芸です。旅芸人一座時代に覚えたんですかね。
そこへ光秀が、浮かない顔でやって来ます。駒になついた子どもたちにも、お手玉を中で教えると誘導されています。
光秀は、帰蝶に告げます。
「帰蝶様、少し話が。お座りください」
「浅ましき話ならここで聞く。おもしろき話なら、座ってもよい」
そう強がる帰蝶に、思わず「ふっ」と笑ってしまう光秀。帰蝶は単刀直入に切り出します。
「叔父上とどういう話をしたのじゃ。私を嫁に行かせる話か」
帰蝶は苦しい胸の内を語ります。一度目は何もわからず、父上の教えに従うた。それで私がどういう目に遭うたか、わかっておろう。
そう語ってしまう。
けれども、考えてみてください。そういう気持ちがあるのならば、どうして父に訴えなかったのか?
帰蝶は、対話すら閉ざしてしまった。今ここで、光秀にその心のうちを打ち明けてしまう。なぜなら……。
光秀のすごい力とは、誰かの心を動かして、引き出すところなのです。帰蝶自身、現実逃避して鶴を見たいと強がっていた可能性はあります。
「十兵衛は幼い頃よう泣いていた。木から落ちて泣き、蜂に刺されて泣き、それを私に見られて、武士の子が面目ない。頼むから誰にも申すな、母上にも内緒にしてくれ。そう申した。それゆえ誰にも言わず、ずっと黙って通した。一番親しい身内と思うているゆえ、約束を守った。今度は私を守って欲しい。尾張などへ嫁へは出してはならぬ。皆にそう申して欲しい」
帰蝶は、胸の奥にずっとしまっていた悲しい気持ちを全部訴えてしまうのです。
心を閉ざし、強がるけれど。光秀は小さな頃から、痛いことがあれば泣いて心を剥き出しにする人物だとわかります。
今は成長して、隠すことは覚えました。とはいえ、そう思いますか? 実はそうでもないのです。
「はぁ?」
「侍大将ぉ〜〜〜!」
そういう態度を結構見せますよね。
彼は自分自身にも素直なのです。賢いようでガードが甘くて、感情が出る。幼い頃から持つそんな本質は、まだ彼に残っています。
牧と駒の問答から見えてくるものは?
駒は牧に、質問があると切り出しております。
稲葉山城で、小見の方に会った。そういう中で、帰蝶様のお輿入れについて聞いたのだと。牧はここでたしなめます。
「そのようなこと、国の大事ゆえ、軽々しく口の端にのせることは控えねばなりません。よろしいか」
牧は律儀で真面目。光秀はこの母の影響もあるとわかります。
牧は、儒教的な道徳心も説く。
女子はいずれ然るべき方へ嫁ぎ、子を産み、育てねばなりませぬ。それは誰にでも言えること。帰蝶様も、駒さんも。皆等しう、そういう時を迎える。それが今日か、あすかはわかりませぬが。そう言い切るのです。
それはこの世界の大原則のようで、残酷さもあるとわかる。駒は言い返します。
「それができぬものは、どうすればよいのでしょうか?」
「できぬもの?」
「思うても、思いが遂げられぬ者もおりましょう。身分のこと。暮らし向きのこと。さまざまなわけがあり、嫁ぐことが叶わぬ者は……」
ここで十兵衛がやって来ます。戸惑った顔のまま、すすめられた干し柿をもくもくと食べる。美濃にはまだ、水飴のような高級菓子はありません。
秀逸な問答だとは思いました。
かつての大河には、悪しき伝統はあった。政略結婚を否定するために、やたらと木に登ったり、馬を止めるヒロインが出てくる。ウダウダと、お見合いを否定するようなことを口調で喋らせる。
ああいうのが、薄っぺらい女性向けだのなんだのされて来たものですが、現実も、人の認識も、進歩します。
この問答からは、21世紀の歴史劇にふさわしい、結婚ができぬ苦しみへのアプローチが感じられました。
ポリコレがどうこう、配慮がフィクションをつまらなくするとは言われております。そういうエログロバイオレンス、脳内想定PTAがキーキー言うようなものだけが、トレンディな若者センスだなんだと言うのはそろそろ終わりにしましょう。
海外コンテンツは、そこを配慮した上で、きっちりとおもしろい傑作を世に送り出しております。
本作が受けない原因として、こんな分析もあるようです。
「主人公が真面目すぎてつまらない!」
真面目すぎる主人公だとつまらない?
そういう理屈は、サスペンス漫画にどっぷりハマった中学生のようではありませんか。
ならば、どういう主人公がよいのでしょう? 我が子の祝言で暗殺をする真田昌幸? ノリノリで毒入り茶を飲ませる斎藤利政? それはそれでいかがなものでしょうね。毎週殺伐としそうだなぁ。
娘が敵として歯向かってくる可能性も
稲葉山城で、光安と光秀は斎藤利政と向き合うことになります。
ここで光安は釘を刺す。
「よいな。余計なことは申し上げるなよ。どこまでも帰蝶様が仰せになったことを、そのまま仰せになるのだ。そなたの意見は仰せになるな」
「はいはい……」
光秀、感じ悪いぞ!
そうそう、本作の光秀は別に生真面目なだけではない。かったるいと思うと、素直に出てしまう。まだ若いからかもしれませんが、そういうところはあります。完璧超人ではありません。
むしろガードがゆるくて、愛嬌も感じるのです。
光安は愚痴をこぼす。
「身内であるだけに、損な役回りじゃ。なぁ、十兵衛……」
はい、出迎える利政は足の爪を切っています。伸びただけ? まぁ、そういう可能性はあります。ただ、演じるということは敢えてやらせているということは考えたい。
手先を動かして、集中したいのかもしれません。
『真田丸』の真田昌幸。彼は掌の中で胡桃を回しておりました。あれは『真田太平記』の昌幸と同じ仕草であるという解釈はもちろんできます。
-

真田昌幸の生涯|三成に“表裏比興の者”と評された謀将 その実力とは?
続きを見る
頭を刺激するという理由もある。そういう名目のもと、販売されているものもあります。
じゃあ、ここでやってみましょう!
くるくる回して、賢くなれるかな?
それにそこは現代社会ですから、胡桃の代用品はあります。ハンドスピナーとかね。あれは賢くなるというよりも、単純作業で心を落ち着かせている可能性はあります。
はい、爪切りを終えまして。利政はこう宣言します。
「人を説き伏せるには、まず自らがそれが正しいと思うことが大事ぞ」
一応、なんでも思うことは申してみよと促してはおります。しかし、相手はあの蝮です。
斎藤利政と本音トークタイム「帰蝶を尾張へやることは正しいのか?」
光秀:織田へ嫁がれるということは、人質として行かれるということでもある。戦となれば、まず斬られるのは人質。情としてそれは忍びない。
ここでちょっと補足しておきますと。
人質としてそうなることもあります。利政はその点どうでもよさそうではありますし、帰蝶もそうでしょうが、儒教道徳では嫁ぎ先に従うことが正しい。
織田と戦になれば、娘が敵として歯向かってくることもあるわけです。
【情】と【理】を天秤にかけ
はい、ここで利政が怒り出す。
感情論で言えば、父であるわしが、胸が張り裂ける! わかるか、されどじゃ、その情を断ち切るだけの値打ちがこの和議にあるのかどうか! そこを知りたかったわけです。
はい、利政は自分の【情】と【理】を天秤にかけております。
理詰めで話して欲しいのに、情のことを持ち出されて、心理的にダメージを受けております。
-

斎藤道三の生涯|二代に渡る下剋上で国盗りを果たした美濃のマムシ63年の軌跡
続きを見る
利政は、なるべく感情を排除して生きている。そうであればこそ、平然と娘婿に毒を盛っていられた。
これは『真田丸』の真田昌幸もそうでした。我が子の感情を無視できればこそ、次男・真田信繁の祝言で暗殺をするという最低最悪のことができました。
自分の感情か。
周囲の感情か。
この方向性の違いがあれど、『おんな城主 直虎』の小野政次も、感情を遮断できました。周囲が自分をいかに憎み罵ろうと、そのことで傷つく己の心さえ遮断できれば、家のためになるとああいう生き方を選んだのです。
-

小野政次の生涯|直虎から奪い取った天下がわずか34日間で終了した理由
続きを見る
こういう感情を遮断し続けると、本人でも無意識の内にストレスがたまるもの。そんな悲しい利政を見てゆきましょう。
光秀は素直です。
この十兵衛、和議の値打ちを未だわかりかねている、私に帰蝶様を説得できないことは無理だと断言するのです。
利政、ここで怒り出す。
「用はない、帰れ!」
「わかりました。帰ります!」
そうさっさと去ろうとする相手に「このうつけ者!」と物まで投げて怒る。そんな利政なのです。
ここで息を切らして、光安も気まずい思いなのに、彼はこう言い切りました。
「十兵衛を呼び戻せ!」
利政は寂しい。それに、織田信秀と平手政秀のやりとりも思い出してください。
政秀は賢く、主君の聞きたい意見を先回りする。そういう器用なところがありました。不器用な光秀と好対照なのです。
でも、だからこそ利政は心の底から光秀を求めている。自分の耳に痛い諫言をしてくれる。本音をぶつけ合うことで、気持ちの整理もできる。セラピーのような効果もある。
甘っちょろい褒め言葉だけでは、ものごとは解決できない。利政は、自分を蝮として恐れるのではなく、本音を言ってくれる相手が欲しくてたまらないのでしょう。
ありのままの本音を語る。そういう人間には独特の力があるのです。
利政も悲しいのですが、政秀も切ないものがあるのです。
信秀相手では通じたスマートな会話術が、信長だと通じない。それどころか酷い目にあわされ、地獄の本音トークバトルにつっこんで、悲惨な末路を辿る。そんなことになりそうで、苦い何かを感じるのです……。
-

平手政秀の生涯|自害した信長の傅役 その原因は息子と信長が不仲だったから?
続きを見る
光秀はフランクでぶっきらぼうでありえないと言われますが、そこが彼の力だということも考えてゆきましょう。
長谷川博己さんの演技力です。彼ほどの役者が、丁寧な所作ができないはずがないのです。ぶっきらぼうに見えるのだとすれば、それも本作の策の一端でしょう。
マネーの力 国力の源
光秀が戻ると、利政は落ち着いてこう言ってきます。
松永久秀殿から文が届いた。三好長慶殿のご側近で、なかなかのやり手。それが明智十兵衛に世話になったとお礼状を書いて寄越された。
京都で何があったかわからぬが、褒めてつかわす。そう告げる。
やはり寂しさを感じますね。遠い場所にいながら、なんらかのシンパシーを感じる梟雄同士。自分を理解されないと言う悲しみに、本人すら気づいていないのかもしれない。
そのうえで、京都で内裏を見てきたのかと問いかける。
「は?」
そう素直に返す光秀に、御所じゃと説明をする。帝のおわす、都の要。長い塀があり、中は見えなかったと光秀は言います。
そのうえで、利政はあの長い塀が洪水で長され、目も当てられぬ惨状になったと語ります。
ここで明かされるのがマネーの力です。
御所の塀・修理費用ランキング
・織田信秀(尾張):4000貫
・今川義元(駿河):500貫
・土岐氏(美濃):0
本作は盤石です。お見事!
当時の貨幣価値を計算できなくとも、こうして並べられればその違いは圧倒的にわかる。
ここで利政は、父が油や紙を売る商人であったと前置きし、その父の言葉を持ち出します。
貿易の力は大きい。地道に田畑を作る、そういう努力を上回る利益を、交易は生み出すのだと。
海のメリット
・海は交易ができる。船便で材木、織物、諸国の品が届く
・市場が立てば、商人たちがそこで商売をする。大きな利が動く
・尾張はそういう国です! アットホームでオープンな港です!
・美濃は海がない。川はある。しかも洪水ばっかり……
本作はすごいところに突っ込んできます。
この時代は世界的にも、海が利益を生む世紀。日本の隣の中国大陸、明朝は江南が未曾有の発展を遂げた時代です。
政治の中心は北京がある中原ではあるものの、南京のある江南地方は経済と文化の力で大発展を遂げました。「南船北馬」という言葉があります。北は馬、南は船。水運が経済力を生み出し、花開いた時代です。日本も、そんな江南文化に憧れを抱き続けました。
もっと目を西に向けると、大航海時代です。
イベリア半島のスペインとポルトガルが、このころ大勢力を持っていたのは、海を制覇した力によるもの。南米大陸から銀を手に入れ、世界規模で経済を変えました。
その影響は日本にも、宣教師というかたちで現れます。その過程は、Amazonプライムの『MAGI』がおすすめ。
-

戦国時代の外国人宣教師たちは「日本すごい!」と思っていた?その本音を探る
続きを見る
これより後、資源が乏しく、人口も少ないイギリスが世界帝国として発展を遂げます。その理由は、彼らが海を制したことにある。
かつて、歴史は優れた人種や宗教あっての発展だと思われてきました。21世紀現在、それは違うのではないかと明かされつつあります。特定の人種だけが特別優れている。そんなものは思い込みに過ぎないのだと。
地理的な位置関係や条件こそ、重要な要素ではないか? そう研究が進んでおります。
そういうグローバルヒストリー論に通じることを、長いセリフで語る本作からは、挑戦する意気込みを感じます。『MAGI』を作られたのに、英雄だけを描いていては滅びの道あるのみでしょう。そこを、NHKがわかっていないはずがないわけです。
本作は、長いセリフがつまらないだのなんだの言われますが、違うのではないでしょうか。
新たな歴史研究を踏まえて、その説明として長くしたセリフをそう捉えられては、作る側も悲しくなる。そこを踏まえ、私はもっともっと考えていこうとは思います。ほっこりきゅんきゅん――そういう他の誰かが書くことは深掘りする必要性を感じません。大河の前は、きっちり長時間の昼寝をする。SNSは見ない。そういう注意力を節約する対策も考えました。よし、がんばっていこう!
山ではなく海を狙う国富論
利政はしみじみと語り出します。
利政の考える国富論
・国を豊かにするのであれば、海を手に入れること
・あの尾張には海がある。我らが戦をするのは、海を手に入れるため
・その尾張が手を差し出してきた!
・和議を結べば、海が近くなる!
・わしの仕事は戦をすることではない。国を豊かにすること。豊かであれば国は一つになる。一滴の地を流さずに豊かになる。それが今回の和議
斎藤利政とは、別に血も涙もないわけではない。
戦争は外交の延長――そういうところに突っ込んできました。梟雄になりたいわけじゃない。国を豊かにしたいだけ。そういう願いがそこにはある。
画期的なところに突っ込んできたかもしれない。
どうしたって、戦国時代には「天下統一がゴール」というイメージがあるかもしれない。『信長の野望』思考かな。
でも、それを否定して国を豊かにすることだと、本作は突っ込んできた。やはり、今週も盤石。盤石すぎて、疲れます。
己の思いの全てを打ち明け、利政はこう語りかけます。
「帰蝶に、その話をしてやってくれぬか。一度いやと言ったら動かぬ娘じゃ。まずわしの手には負えぬ」
そう打ち明け、うまが合う光秀に託されるのでした。
ここは、光秀本人ですら疑問を感じているかも。でも、彼にはそういう力があるのです。
そう言われて、光秀が利政の前から去りますと……。
「明智様! しばらく、しばらく! 若君がお話があるので、おいでになるようにと仰せでございます」
そう止められる。若君が話があるそうです。斎藤高政(斎藤義龍)ですね。ここで、光秀にそう告げる若侍も縁起がよろしい。こういう方まで素晴らしいというのは、現場に破綻がない証拠。よい作品ですな。
光秀が導かれるまま行くと、高政が呼びかけて来ます。
父上の和議にはのれぬと申し上げたことが絶賛されるのです。
帰蝶を嫁に出すなど、言語道断! 高政の意見に稲葉良通も同意しています。こういうことは土岐頼芸の意見を聞かねばならない。美濃の国衆はそういう意見だと、怒っているわけです。
-

土岐頼芸の生涯|斎藤道三に国を追われ武田信玄に拾われた美濃の戦国大名
続きを見る
彼らは結局、帰蝶の心ではなく、国衆としてのプライドでそう考えていると。国衆を軽んじ、勝手に和議とは言語道断! 織田なんて守護でも、守護代でもない! そういう理屈なのです。
そう皆で集っているくせに、光秀がいなければ愚痴っているだけのようなのが、なんとも言えないものがありますが。
「帰蝶を決して父上のもとに返すな! 尾張に嫁にいかせてはならぬ!」
高政はそう語りながら、杯に酒を注ぎ、押し付けてくる。光秀はただただ、嫌気を漂わせております。帰蝶の気持ちを考えて! そういう切なさがそこにはあります。
信長という男を見てきてくれないか
そのころ帰蝶は、鏡に顔を映して笑っていました。
駒と化粧をしあっているのです。
駒は、白粉が濃すぎる、もっと紅をした方がよいといい、頬紅をつける。濃すぎると言いながら、ぼかすのです。
ここへ、十兵衛様が帰ってきたという声が響きます。浮かない顔色の光秀のもとに、帰蝶が向かいます。駒がこういう顔にしてくれたのじゃ、そう帰蝶がいうと光秀は旅芸人のそういう顔を見たことがあると返すのです。
「旅か。旅をしてみたい。船を乗り、海を渡り。伴をせよ」
扇をかざしそう言う帰蝶。
彼女は駒ほど素直じゃない。恋心があると見ていてわかるのに、そう光秀に言えないのです。
かわりに、こう遠まわしに言うしかない。
「帰蝶様……」
「申すな、何も……」
苦しげに言う相手に、帰蝶は本音を曝け出す。織田家の嫡男は三郎信長。尾張ではうつけという噂が流れているそうな。
しかし美濃では、誰に聞いても見たものはおらぬ。うつけかどうか、誰も知らぬ。
「十兵衛、見てきてくれぬか、その信長という男を。今なら尾張に入るのはたやすいであろう。十兵衛の目で見て、いかなる男か教えてもらいたい。十兵衛、そなたの目は、この帰蝶の目ぞ。しかと見て来て欲しい。万事それからじゃ……それからじゃ……」
帰蝶の恋心。そのことは言われるけれども。駒といい、恋心だけでは説明できかねるものを感じるのです。
切なさもあります。
けれども、それだけでもない。
帰蝶は猜疑心が強いのでしょう。今ならば、カスタマレビューをそのままは信じない系とみた。
「見て……もし、よきお方なら……嫁がれますか?」
光秀がそう絞り出す言葉。このやりとりを、駒も聞いています。
その男は漁船に乗ってやってきた
尾張・熱田へ向かう弥平という人物。藤田伝吾からこう言われています。
「昨日話した男だが、熱田に参りたいのだが、初めてで道がわからぬというので……」
「何卒お願いします!」
そう言われて、その男が出てきます。
変装した光秀でした。やはり長谷川博己さんは、こういう身なりでも似合うのでした。
そのうえで、光秀は弥平に道すがら聞くのです。
なんでも、熱田の市場には尾張中のお偉方が来て、織田の殿までお忍びで来るとか。織田の殿様も来る、何度も見たけれども、肝心のターゲットはこうです。
「若君の信長様は聞かねえなぁ」
そう確認しつつ、熱田の市場へ。
公式サイトでセット公開するほど、賑やかな場所です。
あの堺のような活気がある、港のある市場です。そこで、光秀はある人物を発見します。
「おい」
「十兵衛様!」
菊丸でした。
光秀は戸惑いつつ、口を閉じるよう仕草をします。そして二人は浜辺に来るのです。
菊丸は、織田信長を知っております。やはりこんなところに何日いたところで、お目にかかれるかわかったものじゃない。そうこぼす光秀に、菊丸は意外なことを言います。
お顔を拝見したいのならば、造作もない。このところ毎日、お供を連れて毎日漁に出られる。船で港から出るから、港で待っていれば戻ってこられるそうです。
「まことか?」
光秀は戸惑いつつ、腕組みしつつ待ちます。
うーん、これはうつけですわ。スケジュール把握して、危害を加えられたらどうするつもりだ!
かくして、海から船に乗って上機嫌そうな信長が。
光秀は唖然とした顔で見ております。
MVP:帰蝶
タイトルに入るだけあって、ここは彼女で。
帰蝶の恋心! きゅんっ……そういうまとめ方はできますが、相手が光秀となるとそうはいかないとは思うのです。
帰蝶には、それは恋心はある。けれども、駒との対比でわかりやすくなりますが、そのことに本人すら気付いているようで、もやもやしている。そんな戸惑いがそこには感じられます。
そのまんまの恋心ならば、すがりついて嫁ぎたくない、そなたを好いている、そう訴えてもよさそうなものですが。帰蝶はそれすらできない。
光秀の目で相手を確かめろと、理詰めで強がってしまう。そこが父そっくりでもあります。
帰蝶は高政よりも、あきらかに父に似ている。高政が国衆の感情に共鳴して反発するのに対して、帰蝶は自分の感情すら見ないようにして、あくまで理屈を求めてしまうのです。
帰蝶の女心。光秀は男らしい。そういう誘導も、気をつけた方がよいとは思います。
高政は、感情を掬い取る母に似た。彼の母・深芳野は美貌の悪女とされてはいる。
-

夫の斎藤道三と息子の義龍が殺し合い~深芳野は美濃に災いをもたらす美女だった?
続きを見る
傾国の美女とは、その見た目だけの美しさだけではなく、相手の心に寄り添う巧みさがある点は見逃してはなりません。高政はそんな母に似て、周囲の心に寄り添うことのできる人物です。
帰蝶はそうではなく、父同様、自分の感情すら見ないようにして、理屈さえあれば決断をしようと思いつめている。
この対比は、帰蝶の嫁ぐ織田家にもあります。
信秀は、平手政秀のように感情に寄り添う相手に信頼を寄せている。
じゃあ、信長はどうなのか?
利政のように、感情剥き出しトークを求めているがゆえに、一致しないのではないか? そこを見てゆきたいのです。
総評
敵を知り己を知れば百戦殆うからず――『孫子』です。これこそが、本作を見るうえでは大事なポイントだと思えます。
本作を見るときは、その人物が【感情重視型】なのか【理論重視型】なのか、その点に注目するとわかりやすくなるとは思います。
RPG。
特撮。
漫画。
そういう要素と本作を惹きつけるニュースはある。特撮とタイトルの一致は、公式否定されましたが。
そういう深読みではなくて、スタッフなり本編が、ずばり持ち出している中国古典と引き合わせたらどうでしょう?
とは言ったものの、そうならない理由も想像できてはきました。
天安門事件以降、日本の中国古典を含めた隣国への興味関心は薄れたとされる。薄れた層が社会の中高年となった今、かつてないほどの中国古典軽視が定着したのでしょう。
『三国志』のようなコンテンツは例外としても、『水滸伝』のようなコンテンツすら沈没したというのは、かつてないことなのだとは思います。
まーたクソレビュアーが、中国古典のことでいばり散らしやがった!
そう思われるかもしれませんが、そこを起点として考えたいことはある。
感情か?
理論か?
これは現在、一番注目したい点ではないかとますます確信を深めました。
21世紀ともなれば、人間はだいたいのことを確信できたのだと思いたいわけです。
それがどうにもまだ途上のようです。脳なり、心理はまだまだ。人間の心なんて、有史以来意識していたようで、実はまだ未解明な部分も多い。そこまで本作は踏み込んできたと思える。
光秀の持つ力そのものがそう。本作のすごいところは、その力は古典的かつ先進的だと見せているところです。
光秀はわかりにくい!
真面目なようで「はぁ?」と相手に返せる、そういうところがあって。
そして、三英傑までも不可解なのが本作のおそろしいところです。
例えば、キャストビジュアルの藤吉郎――のちの豊臣秀吉を見てください。ちょっとイケメンすぎない? そんな印象を持たれたでしょうか。
ここが、本作のおそろしさだと思える。「そう思った」ということであれば、秀吉はもっと不細工だという先入観があったということになる。
この「先入観」が厄介です。
人間、ましてや戦国時代当時となれば、身分が卑しいものは不細工だと思うもの。秀吉が造形的に本当に不細工であったか? 実はなかなかわかりにくいのです。佐々木蔵之介さんだろうと、身分ゆえに実像より不細工だとと思われた可能性は考えなければなりません。
本作の怖さとは、そういう偏見から「誰も自由になれない」とつきつけてくるところではないでしょうか。さすがに三月ともなれば、そう思えてきてしまう。
今、世界そのものが大変な事態にある。こんな時期に、本気でドラマの感想を書いている場合なのかと自問自答もしてしまう。けれども、必要なことだとも思える。それもこれも、本作だから。本作は、思考を鍛えるトレーニングなのです。
今日の放送を見て、予言をしたくなりました。
初登場の信長。バッシングは予想できます。
「なんだこりゃ!」
そうなるのではないでしょうか。キャスティングの時点でそうです。納得できないというコメントは散々見てきた。
でも、私は逆です。むしろ最高だと思った! 染谷将太さんのためにも、そう言いたい。
すごいと痛感したのは、予告でぬぼーっとした変な顔を見せていたこと。これが本作信長だと思う。
信長は、なまじ集中力を発揮できるだけに、それがオフになるとぬぼーっとアホな顔になるんだ。顔芸をするけど、それはハイテンションだけではなくて、ぬぼーっ顔もあるんだ。
磯智明チーフプロデューサーが「染谷将太さんは打席に立てばホームラン」と言っていると知り、確信しましたよ。『なつぞら』でも制作統括してましたよね。やっぱり『なつぞら』の神っちは、昭和のアニメーターになった織田信長なんだと。
何を言ってるんだ?
そうなるかもしれませんが、あの『なつぞら』の柴田泰樹は、真田昌幸が昭和十勝の牧場主になったらどうなるか、そういう造型だったわけでして。彼だけがそうではないとも思います。
なまじ、大河と朝ドラという二枚看板をレビューする羽目になったからわかるのですけれども。半端ないほど前進したい誰かが、複数、NHKという日本の公共放送ドラマチームにおられるのではないでしょうか。
惨い話だとも思う。
染谷さんがどんだけ、従来の信長像から外れているか。そう叩く投稿は想像がつく。そのうえで先回りをしているとも。
私は毎週殴られるようなものですから、日曜は予定を入れず、昼寝時間も確保します。それほどまでに、本作は恐ろしい。そこは認識したい!
あわせて読みたい関連記事
-

織田信秀(信長の父)の生涯|軍事以上に経済も重視した手腕巧みな戦国大名
続きを見る
-

平手政秀の生涯|自害した信長の傅役 その原因は息子と信長が不仲だったから?
続きを見る
-

織田信友(彦五郎)の生涯|信長に謀略を仕掛け逆に切腹へ追い込まれた元主君筋
続きを見る
-

道三の娘で信長の妻・帰蝶(濃姫)の生涯|本能寺の変後はどう過ごした?
続きを見る
-

土岐頼芸の生涯|斎藤道三に国を追われ武田信玄に拾われた美濃の戦国大名
続きを見る
【参考】
麒麟がくる/公式サイト



























