青天を衝け感想あらすじ

青天を衝け第25回 感想あらすじレビュー「篤太夫、帰国する」

青天を衝け第25回感想あらすじレビュー

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青天を衝け感想あらすじレビュー

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こんばんは、徳川家康です。

「明治になったのにまだ出てくるのか」

なんてトボけた台詞で登場されますが、なぜこの家康さんは、自らの子孫たちが酷い目に遭う状況をこれほど明るく話せるのか。そこが甚だ疑問でモヤモヤが消えません。

ともあれ1868年、慶応から明治になった年の11月13日。

栄一たちを乗せた船がついに横浜港に到着しました。

用意した小船で、徳川昭武は品川へ向かうことになり、外国方の杉浦愛蔵らに迎えられ、日本の状況に耳を傾けます。

 


毒殺を恐れてビスケット

鳥羽・伏見の戦い】で敗北を喫した慶喜は、大坂城内から単独で江戸まで東帰したとのこと。

幕府の情勢が説明セリフで語られ、鳥羽・伏見の戦いにおける慶喜の行動はスルーされました。

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思わず脳内でこんなツッコミが。

近藤勇「なぜ……」

山川浩「俺ら置き去りにされたんだぞ!」

永井尚志「側近の私にすら無断でしたよね?」

松平容保「ううっ……」

新門辰五郎「おーい、上様ぁ! 権現様の馬印をお忘れですぜェ」

慶喜は、家康公以来の馬印まで置き去りにして逃げ出し、火消しの新門辰五郎親分が持って帰っています。

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本作の家康は慶喜にメロメロですが、徳川将軍十五人のうち、最大の恥を晒したのは慶喜ではないでしょうか。

家康も、せっかく冒頭で出てくるならば、

「いやあ〜参りましたね! 私のあの馬印まで置いてきちゃったんだから。これにはちょっとねえ」

ぐらいのコメントが欲しかった。

そして小栗忠順ら抗戦を訴える幕臣は罷免され……と、あっさり説明されますが、これもひどい話。当時の証言と一致しません。

涼しい顔でビスケットをかじる慶喜ですが、実は、それしか安心して食べられるものがなかったのです。

「毒殺されるかもしれない……」

実際の彼はそうビクビクしていました。

 


小栗と川路の最期

慶喜は、和宮を通じて助けを乞う――そんな顛末が出てきます。

ここで補足でも。

慶喜には布団も出されませんでした。

天璋院や和宮らのおわす大奥は怒り心頭で「あんたが言う通り倹約しまくってもう余ってる来客用布団はないですよ!」と突っぱね、毛布にくるまって寝ていたのです。

そんな毛布エピソードはさておき、彼の助命嘆願話は出てきましたね。

天璋院は情けないと怒りを見せ、切腹しろとまで言います。

和宮も見捨てるようでいながら、助命を頼む書状を書いています。

彼女らのリアクションには岩倉具視が顔芸で反応し、西郷隆盛も書状を読んでいます。

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この助命嘆願も色々すっ飛ばされております。

なにより勝海舟が出てこないまま寛永寺にいる時点で妙な話でしょう。

関ヶ原の戦い小早川秀秋を出さないとか。慶長出羽合戦でも最上義光前田慶次を出さないとか。そんな悪名高き2009年『天地人』レベルのやらかしに匹敵するかもしれません。

そして小栗はスピード斬首。

突然、口からネジを出してアピールしていた意味は?

侮辱的な切腹のときにこのような恥ずかしいことしますか?

ちなみにこのネジの実物は群馬県高崎市東善寺に保管されています。故人の思いを考えると胸が痛くなってきます。

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川路聖謨のピストル自殺も唐突かつ適当でした。

両者とも役者の熱量は高いだけにとても惜しいシーンとなってしまいました。

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「振武軍」を結成するも

帰国した栄一は慶喜の家臣・川村恵十郎と伝蔵から、渋沢成一郎のことを聞いています。

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成一郎は鳥羽・伏見の戦いで負傷し、江戸へ。そのあと彰義隊を結成しました。伝蔵も参加し、成一郎が率いることとなったのです。

これに渋沢平九郎や尾高惇忠も参加。

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江戸で上様を守ると誓うのですが……。

そうは言っても慶喜がさっさと水戸へ戻ってしまい、どうなるのか。上様のご無念を晴らすといっても、スルーされます。

この上様には無念も何も、人の心があるかどうかわからなくなってきました。

ただし残された幕臣たちも、慶喜という個人の保護だけでなく、武士としての誇りを賭けての戦いです。

悲しいかな、こうした幕臣たちの奮戦よりも、慶喜助命に有効だったのはイギリスのパークスでした。

この状況下、各地で諸隊が分裂します。

成一郎、平九郎、惇忠、虎之助らは「振武軍」を結成し、上野を離れます。

ただし上野戦争はセリフ処理で終了。平九郎は無念の死を遂げます。

嘆く栄一。しかしまだ生きている連中もいる。

成一郎は函館にます。あ、やっと出てきた永井尚志もいる。

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それはなぜか?

榎本武揚「俺がいねえからよ!」

 

成一郎に対して「潔く死ね!」

「さあ戰するか」

そうカッコつける土方歳三です。

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会津戦争その他諸々はカットで、完全スルーでした。

わざとらしくサラサラヘアーを乱した栄一は、成一郎に「どうせ勝てねえ」と突き放す手紙を書くばかりか「潔く死ね!」とまで言い切る。

手紙を受け取った当人は「アイツらしい」とは言うものの、なんだか非常に冷たい人だと思ってしまいました。わざと逆のことを言う励ましにも見えませんでした。

このあと夜襲の場面を挟み、血洗島へ。

高良健吾さんほどの逸材が無駄遣いされる様に、2015年同様、悲しみがこみあげてきます。いや『花燃ゆ』の高杉晋作はこれよりカッコよかったっけ。

そう思っていると、血洗島でわかりやすい家族ほのぼの場面が出てきます。

うたの子役がものすごくわざとらしい芝居なのは、現場が乱れているせいでしょうか。演技指導が悪いとき、最も影響が及ぶのが子役とエキストラです。それがにじみ出ている。

尾高家には惇忠が戻っていました。

俺は死に損なったとボロボロです。戦闘場面がろくになく、なんだか凄まじく長い平九郎切腹ショーがあったので、何がなにやらわからないのですが……。

「あにぃ、俺たちは何のために生まれてきたんだべなぁ?」

そんな哲学問答をされつつ、メインテーマが流れます。

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