元治元年(1864年)6月――渋沢栄一と渋沢成一郎(渋沢喜作)の二人は、一橋家のために集めた人々(兵)を連れ、江戸へ意気揚々と向かいます。
そこに尾高惇忠の文をもち、伝蔵がやってきました。
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偶然すぎる出会いのような気がしますが、まあそれはさておき、惇忠と平九郎は無事釈放されました。
なんだか暴力直訴めいた流れに相手がおそれ慄いたようです。まぁ、陣屋にしても天狗党の仲間らしき連中を刺激したくないでしょう。
江戸では、平岡円四郎の死を知らない妻・やすがいます。
彼女が生花をしていると、川路聖謨がやってきました。
そして知らされます。
円四郎が賊に襲われ死んだ――やすは怒ります。
「ハッ? なにを言ってるんだい。バカも休み休みいいなよ。あの人が、うちの人が死ぬわけないじゃないか。嘘? ねえ、嘘なんだろ? 嘘って嘘ってそう言っておくれよ!」
申し訳ありませんが、この彼女の対応は、武家の妻としては失格であると言わざるを得ません。
『八重の桜』ではクリアしていましたが、武家の男が、あの危険極まりない京都で命を落としたとなれば、その妻は焦ったり怒ったりするところは見せません。。
史実における川路聖謨も非業の死を遂げますが、その妻(川路高子)は、夫が衝撃的な死を遂げた後、その思いを切々と記録しています。
これがなんとも感動的で……この先、ドラマ本編で、そんな聖謨の死は出てくるでしょうか。
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慶喜と西郷
徳川家康は、徳川の家臣が次々と亡くなっていると説明。
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徳川斉昭が起こした尊王攘夷が燃え上がった時代とのこと。
家康はなぜ【水戸学】という単語を言わないのかな?
そんなことを考えながら見ていると、ノリノリで長州が説明されます。
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さんざん攘夷を強行した長州藩。伊藤博文は、その責任をさらりと幕府に転嫁していますが、さすがに家康さん、ここは怒ってもいい場面でしょ。
さらに永井尚志がやって来ます。
長州兵が大挙して京都を目指しているのです。なんでも伏見藩邸や天王山宝積寺に続々と入っているとか。
戦は避けたい徳川慶喜。
一方で、薩摩藩は長州攻撃にノリノリなのが西郷と慶喜の会話からわかります。西郷隆盛の薩摩ことばがちょっと……。
それにしても本作は薩摩藩に冷たくありませんか?
徳川慶喜にとっては少し前まで味方であり、かつ恩義ある人々を「芋」だなんて罵倒するのはどうかと思います。
『西郷どん』の3年後にコレで、鹿児島県民の方が気分を悪くされないでしょうか?
いくら島津久光の悪役イメージで描いてきたからってこれはないでしょう。
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西郷隆盛は長州の武力討伐を主張します。
土佐、福井、久留米も準備ができていて、慶喜が予想した通り。
いや、予想できていたなら、もっと事前に対策できていたのではないでしょうか。こういうのを事後諸葛亮というか……まあいいでしょう。
西郷隆盛と慶喜は火花を散らすわけですが、そうホイホイと面会できるのかどうかは疑問です。
なんせ戦時下にあって警備は相当ピリピリしているはず。
長州の挙兵
このあと、ほっこり血洗島タイムを挟み、猪飼に面会する栄一と成一郎。
なんでも見舞いの品を平岡の屋敷に運ぶとか。
と同時に、ついに栄一たちも円四郎の訃報を聞きます。
言葉を失う二人。水戸の者の手にかかり、死んでしまったことに衝撃を受けています。
と、それに水をさして申し訳ありませんが、慶喜側近は同時期に中根長十郎と原市之進も暗殺されています。
ただでさえ京都は天誅三昧で、要人ともなれば常に危険と隣り合わせでしたので、あまりに大袈裟に驚きすぎな気もします。そもそも栄一だって暗殺謀議をしていた側です。
「うそだい……」
わかりやすくショックを受ける栄一。思ったことを全部話す栄一。このくらい大仰な方が安心感あるんでしょうね。
やすは変わらずショックを受けているようです。
上方では、ついに長州が出兵したとの知らせ。慶喜は「なんと愚かな……」と達観している場合じゃない。西郷隆盛の懸念が当たったということです。
公卿をアホに見せたいのか。長州の挙兵を聞いた中川宮はパニックを起こしていました。
禁門の変
「必ず長州兵を防いで見せます」
孝明天皇の前に出て、勅命を仰ぐ慶喜。松平容保周辺のことを見事なまでに描かず、長州征伐宣言をします。
ここで考えたいことがあります。
水戸の天狗党ですが、藤田小四郎は「こうなったら長州を頼る」と史実においては口にしています。
要するに天狗党は尊王攘夷の別働隊。長州藩の同盟者という位置付けになります。
それを踏まえると慶喜のポジションってどういうことなのか?
かくして長州兵が京都へ!
【禁門の変】の勃発です。
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馬上から叱咤激励をする慶喜。
戦闘画面の中にドロップキックする兵士も見えましたが、これはいいんですかね。殺陣は真面目にして欲しいのですが、ともかく京を舞台にした内戦が起こります。
慶喜はなぜこうも無双状態なのか。
「逃げるな! そなたらも武士であろう。戦え!」
慶喜の手を銃弾がかすめてもセーフ!
その奮闘っぷりに触発されたのか。西郷隆盛も動き、長州兵を蹴散らします。そしてわずか一日で戦闘は終わり大勝利。
それにしてもよくわからない。
本編の中で、孝明天皇と明治天皇が怯えている場面はきちんと描かれていました。
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一方で、大砲や銃火器の使い方がどうにもシックリきません。
今後の戊辰戦争に期待するなということでしょうか。栄一も慶喜も参加しませんので。
家茂、篤姫、和宮
このあと【下関戦争】がチラッと描かれ、江戸では慶喜が絶賛されています。
14代将軍・徳川家茂も大感謝で褒めちぎっていました。
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会う人全員が慶喜を絶賛ですね。
そしてその合間に家茂と和宮のほっこりキュンキュンタイム。天璋院の見ている前だろうとイチャつきます。
さっくりとフランス支援についても語られていました。
話は栄一たちにも伝わります。
長州まで逆賊となるとは、平岡が言ったように攘夷は終わりだと喜作は気づいたのでした。ちょっと遅いというか。
猪飼は長州討伐に浮かれています……が、なぜここまで長州が悪く描かれるのかわからない。
そんな長州のエースとして出てきた井上馨と伊藤博文ですが、人選センスが理解に苦しみます。栄一との距離感ゆえでしょうか。
天狗党の乱
天狗党の藤田小四郎は、武田耕雲斎に懇願しています。
一部の暴発のせいで、まんまと賊になってしまった天狗党(※婉曲表現・史実ではリアル『北斗の拳』)。
長州まで負けたなら、我らこそ攘夷をせねばならない。天狗党は、烈公や父・藤田東湖の夢を叶えたいのだと。
その夢の結果として栃木宿が……それはさておき武田耕雲斎が総大将になるのでした。
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天狗党はさっくり終わり、やすは晴れ晴れとしています。哀しくなかったんですかね。
まぁ、この方は喪に服していようがヘラヘラ笑うのが特徴のようで、掛け軸に円四郎の文を発見します。
それを読む円四郎。江戸弁でソウルフルに語ります。まるで観客がそこにいるかのようですが、本来、幕末のこうした文章はもっと粛然としています。ぜひ皆様も本なり何なりで一度お読みいただきたい。
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