どうする家康感想あらすじレビュー

どうする家康感想あらすじ

『どうする家康』感想あらすじレビュー第35回「欲望の怪物」

秀吉にひざまずいてもよいか?

家康がそう言うと、家臣団も、レーシックお愛も、悔しいんだか感動したんだかよくわからない号泣っぷりで泣いています。

そして家康は上洛へ。

京都までの道筋は、メルヘン地図で描かれるため、まるで実感が湧いてきません。

嗚呼、コーエーテクモゲームスはマップも偉大だったなぁ。『真田丸』と『鎌倉殿の13人』が懐かしくなるばかりの中、今週も始まります。

 


どうする大仰な演技

大政所こと“仲”の登場。

旭との再会でテンション上がりきっています。

高畑淳子さんという大女優を用いていながら、なぜにあのようないかにも「演技してます!」みたいな場面にしてしまうのでしょう。

天衣無縫の真逆。それでもどうせ大手メディアでは「圧巻の演技」とでもいった提灯記事が出るのでしょう。

何が哀しいって、その演技力が、五月人形じみた井伊直政のイケメンぶりを誉めることに無駄使いされることです。

「ワタシってサバサバ軍師だからぁ!」と言い出しそうな本多正信といい、何か勘違いしたような“やりすぎ感”ばかりが目立ちます。

本作は、出演者がアドリブで演じたことをSNSで語ったりしていますが、それって演出は置いてけぼりで、役者が野放しにされていることのあらわれですよね。

◆【どうする家康】3日放送の家臣団「おいリレー」はアドリブだった 大久保忠世役・小手伸也明かす「僕がふざけて彦にパスしたら…」(→link

前回の旭も、日本の時代劇とは到底思えない演技で評価できないと本レビューで指摘させていただきましたが、案の定、目指したのはルイ・アームストロングとのこと。

◆山田真歩「どうする家康」旭役 笑う場面のイメージは「ルイ・アームストロング」(→link

本作制作陣にとっての時代劇とはいったい何なのでしょう。

時代も文化も違う芝居をそのまま持ち込むことが正しいのかどうか。あまりにも支離滅裂ではありませんか。

 


どうするビッグモーター秀長とその兄

ビッグモーター秀長も過剰な演技に見えて仕方ありません。

以前から指摘させていただいていますが、このドラマは“立つ・座る”という動作が非常に少なく、立ったまま話す姿勢に違和感が止まりません。

訛りのイントネーションも大仰で不自然。

面会の約束をせず、ドタドタと部屋に入ってくる秀吉も

「俺、サイコパスなんすよ!」

というやり過ぎ感に溢れている。

大人しい顔して、誰が見ても優しさに満ちあふれているのに、他人の命などなんとも思ってない怖さ――そうした狂気を表現するなら、あの秀吉は真逆でしょ。ただ単に失礼な人で、一瞬、いい人だと騙されてしまうような魅力がありません。

それにしても今回の大河ほど、スキャンダルに巻き込まれる戦国三英傑って無いですよね。

信長:耳かじりジャニーズ

秀吉:ビッグモーターの兄

家康:耳かじられジャニーズ

しかも今週のサブタイトルが「欲望の怪物」って、これは一連の不祥事を皮肉っているんですかね。

タレント本人に罪は無いとか、いやいや事務所を通していたら同じだとか、賛否両論は色々と聞かれますが、とにかく不祥事のイメージがこびりついているのだけは間違いありません。

これは単なる偶然なのかどうか。

 


どうする昭和の温泉街

秀吉がドタバタしている場面で、徳川の家臣たちがぬぼーっと立っているのはなんなんでしょう。

そうかと思えば、突如、たくさんの女が出てきて、わざとらしく花をまく。

言い訳のように“ねね”までいますが、あの女性たちがいる意味は?

徳川家臣団の皆さん、せっかく地元を離れてたんだから、飲んで騒いで楽しんでよーって?

昭和の温泉街じゃないんだから。

コンパニオンだの、芸者だの、脱衣麻雀ゲームだので盛り上がる、アホ丸出しの社員旅行を彷彿とさせる。

本作制作陣が想像する宴会ってそういうことなんですかね。

 

どうするロゴの祟り

今週の変化したオープニングを見ながら考えていました。

どうしようもないロゴはどうにかならなかったのかと。

最終ポスターも発表されましたが、あのしょうもないロゴのせいで何もかもが台無しに感じてしまう。

あのロゴ入りの大河土産菓子を見た瞬間、中身は昨年とは変わらないはずなのに美味しそうに見えなくなってしまったことを思い出しました。

本当に最悪のロゴだと思います。

◆ 松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」終盤ビジュアル公開(→link

 


どうする白兎

オープニングでもしょうもない白兎。

白兎の使い方では『陳情令』が圧勝です。

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あるいは朝ドラ『らんまん』でも至高の白兎ブロマンスがあり、劇中で使われていた手拭いは注文が殺到しているそうです。ざっと、そのシーンを説明しますと……。

東京帝国大学の植物学教室に、波多野と藤丸という学生がいました。

大親友で互いに切磋琢磨しあっている二人。藤丸は白兎が大好きで、かわいがっていました。

波多野は大学教授となり、藤丸は研究者にはならず大学を出ます。それでも親友同士として仲良く接していました。

藤丸が東京から引っ越すことになると、波多野は白兎の手拭いで作った巾着袋を渡します。

下手くそだと笑いながらも、波多野の気持ちを思い、泣き笑う藤丸。

この場面が話題となり、巾着袋に使われていた手拭いに注文が殺到することになったのです。

◆藤丸が涙した手づくりのうさぎ巾着!波多野泰久役・前原滉が公式SNSで公開(→link

それに引き換え、本作の白兎はどうか。

◆“俺の白兎”で話題「どうする家康」BLのようなセリフ連発!?腐女子「古のスパダリBLか?」(→link

マトモな話題になることなく、客寄せパンダの如く雑に扱われて終わり。

信長のしつこい「俺の白兎」連呼とか、未成年にはむしろ見せたくないという印象しか残っていませんよ。

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