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戦国大泥棒の正体は釜茹でターミネーター!【戦国浮世絵ANARCHY17】

天下の大泥棒は?と問われて。

我々日本人が真っ先に思い浮かべるのが石川五右衛門であろう。

あの豊臣秀吉の寝所に忍び込み、お縄になった――そんなマンガ的な伝説も残しているほどで、実はその正体については不明なことが多い。

泥棒だけあって、表立った記録も残されないから致し方ない……が!

かつては存在すら疑問視されていた五右衛門。

最近は実在していたというのが定説だが、そうなると非常に怖いことがある。

処刑シーンだ。

 

残虐すぎる処刑方法

五右衛門を有名にした要因と言えば、天下人・秀吉相手に意地を突き通したことであろう。

それに輪をかけて印象的なのがやはり死に際。

文禄3年(1594年)8月、京都三条河原で【釜茹で】されたのだ。

しかも五右衛門本人だけでなく、子供と共に茹で殺されたのだから、あらためて秀吉の残虐性には目を覆いたくもなるが……嘆いていても仕方ない。

石川五右衛門の最期。

これを現代の戦国浮世絵師・鞘ェもんが描くとどうなるか?

それがコイツだぁ!

 

幸村と共に突撃して家康の首を

「I'll be back!」とばかりに親指立てて、笑いながら釜の中へ。

その姿、まさに未来からやってきたアイツ!

シュワちゃんターミネーターである。

徳川幕府から豊臣秀頼を守るためにでもやって来たのであろうか。

もしもアンドロイド五右衛門がいれば、大坂の陣では真田幸村と共に突撃して、家康の首を取ることもできたであろう。

否、その前に大事なイベントがあった。

【関ヶ原の戦い】である。

同合戦は、小早川秀秋の裏切りで総崩れになった――なんて説明もあったりするが、実際、小早川の裏切りはある程度警戒されていて、そばにいた【四武将】までもが西軍に襲いかかったのが、戦局を決めたという。

【四武将】
・朽木元綱
・脇坂安治
・小川祐忠
・赤座直保

ここにターミネーター五右衛門がいたら、四武将を全力で食い止めたか……と考えてみたが、五右衛門を処刑したのは他ならぬ秀吉である。

うーん、ワケわからなくなってきた。やはり徳川幕府への流れは変わらないということか。

絵・鞘ェもん(ツイッターサイト
文・五十嵐利休

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