大河ブギウギ光る君へ編 光る君へ

伊周の道長暗殺計画は史実だったのか?まんが『大河ブギウギ 光る君へ編 第34話』

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参詣

◆禁欲生活という現実を聞かされた瞬間、思わずたじろいでしまう藤原頼通

今更それを理由に同行を断ったりできませんよね。

ある意味、意地悪なお父さんです。

 


暗殺計画

◆さて、問題の暗殺計画です。

まず、暗殺は実行されたのか?

というと、現実に何らかの事態に発展したことは記録されていません。

『小記目録』という『小右記』の目録に、以下のようにあるだけです。

藤原伊周藤原隆家の兄弟が、平致頼(むねより)と共謀して道長の暗殺を企てたという噂があった

あくまで噂止まりだったんですね。

しかしここで最も気になるのが、ドラマでも実行部隊として描かれていた平致頼(むねより)でしょう。

一体どんな人物なのか?

というと、歴史の授業でもおなじみ桓武平氏の出身です。

桓武天皇

葛原親王

平良兼

平公雅(きんまさ/きみまさ)

平致頼

実は『光る君へ』の劇中でも、以前、名前だけ登場していました。

第33話で道長が「こんな乱暴者を伊勢守にしてはいけない!」と言っていた平維衡(これひら)。

その平維衡と合戦をしていたのが平致頼だったのです。

両者は伊勢国で武力衝突。

道長が懸念していたのも当然で、実際、その後の歴史は摂関期→院政期を経て、源平~鎌倉時代(武士の世)へと続いていきますよね。

 


平維衡の家は平清盛を輩出する

なお、平致頼(むねより)の祖父である平良兼には平国香という兄がいて、その孫が平維衡であり、

平国香(兄)―平良兼(弟)

平貞盛

平維衡

この平維衡は伊勢平氏の祖となります。

つまりそのまま系譜を辿ると平清盛へと続くのです。

平維衡(伊勢平氏の祖)

平正度

平正衡

平正盛

平忠盛

平清盛

平清盛がその後、全盛期を迎え、源氏に取って代わられるのは『鎌倉殿の13人』で描かれた通り。

まさに歴史の繋がりを感じさせる流れとなります。

最後に。

平安時代が字面から連想させるような「平和で安定していた時代」でないことは、『光る君へ』の放送を見ていたら感じられたかもしれません。

それでも、暗殺計画なんて物騒なこと、あったのか?

と思われたかもしれません。

実は貴族社会でもたびたび殺人事件は起きており、それは後日、あらためて別の記事にまとめたいと思います。

それではまた来週!

◆本マンガの前回は以下のページへ!

まんが『大河ブギウギ 光る君へ編 第33話』彰子の芯に喰い込むまひろの観察眼

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漫画:アニィたかはし
文:五十嵐利休

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